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宇崎ちゃんは遊びたい!, 宇崎ちゃんは遊びたい!12

宇崎 ちゃん は 遊びたい !12

( 宇崎 ) もう 遊べ ない っす 。

( 桜井 ) な っ …。

私 また 取り返し の

つか ない こと を して しまって 。

とりあえず

落ち着いて 理由 を 話せ な っ ?

でも 先輩 の ご 迷惑に …。

バカ ! そんな の 今更 だろう が !

俺 に できる こと なら

力 に なって やる 。

先輩 …。

今 なんでも する って

言い ました よ ね ?

いや そこ まで は …

って お前 その 顔 。

実は 私 夏 休み の 課題 レポ ー ト

全然 手 を つけて ない こと が

発覚 し たんす 。

あぁ ?

いや ぁ 去年 も

同じ 失敗 した ん すよ ~。

だって まさか 大学生 に も なって

夏 休み の 課題 が ある と は

普通 思わ ない じゃ ない っす か ~。

おかげ で お 母さん に 怒ら れる わ

弟 に からかわ れる わ で

もう ホント 大変 …。

ちょ ちょ

なんで 閉める ん す か 先輩 ~。

この先 の 夏 休み

私 に 遊んで ほしかったら

レポ ー ト 手伝って ください よ ~。

うる せ ぇ !

そんな もん 自分 で やれ !

そこ を なんとか ~ せ ん ぱ ~ い !

せ ~ ん ぱ ~ い !

フゥ …。

ホント しよう が ねえ ヤツ 。

開けて ください よ 先輩 ~。

( 亜紀 彦 ) ハッハッハ

花 ちゃん は 相変わらず だ ねぇ 。

笑いごと じゃ ないで すよ 。

日々 遠慮 が

なく なって くる と いう か

正直 昔 の アイツ は

猫 かぶって た と しか 思え ませ ん ね 。

ニャ …

なるほど ねぇ 。

あっ マスタ ー 。

大きい 荷物 は 俺 が 。

なぁ に まだまだ この 程度 。

フン 。

ギャ ー ッ !

( 桜井 ) マスタ ー !

( 亜実 ) あぁ ぎ っく り 腰 か

久しぶりに やっちゃ った わ ね 。

きょ … 今日 は 臨時 休業

店 を 閉めて 整体 に 行き ます 。

う ~ ん こりゃ しかたない わ ね 。

車 の 免許 持って る 人 ~。

はい 。

( 亜実 ) 今 整骨 院 に

予約 を 入れる から

うち の 車 で

父さん を 運んで くれる ?

花 ちゃん は 私 と 閉店 作業 ね 。

( 宇崎 / 桜井 ) わかり ました 。

あぁ でも 。

なんなら 私 が

一 日 店長 し とく けど ?

う ぅ …。

帰って きたら

店 が 乗っ取ら れて そう だ から

閉め といて 。

店 内 清掃 お 疲れ さま 。

これ サ ー ビス ね 。

やった いただき ま ~ す 。

お 父さん と 比べて どう ?

おいしい です 。

マスタ ー の 深み の ある

味わい も いい です けど

亜実 さん の も

フレッシュ な 味わい で 好きです 。

亜実 さん は

将来 お 店 継ぐ んです か ?

継ぐ って いう か … 継ぎ たい ね 。

いや … いただく ?

なんで 不穏な 感じ に

言い 直した んです か ?

ま ぁ すぐ って わけに は

いか ない けど ね 。

お 店 やる に は まだまだ

足りない もの だらけ だ し 。

とりあえず

車 の 免許 くらい 取ら ない と な ~。

だから 今日 は

桜井 くん が いて 助かった よ 。

お ふ っ … お ぉ …。

フフッ あの 人 昔 から 愛想 ない くせ に

世話 焼き です から ね 。

どんどん 使って やって ください 。

そんな 物 みたいに … ん ?

ん ? どうかし ました ?

う うん なんでも 。

そう いえば 花 ちゃん たち

高校 の とき は どう だった の ?

ん ?

水泳 部 で 一緒だった そう だ けど

今 みたいに イチャ つ …

遊んだり して た の ?

あぁ 遊ぶ ように なった の

実は 大学 入って

少し たって から な んです よ ね ~。

へ ぇ ちょっと 意外 かも 。

高校 で の 接点 も

部活 だけ でした し

初めて 会った の も

え ~ っと たしか …。

水泳 部 ~?

私 あんまり 泳ぐ の

得意じゃ ない んだ けど 。

違う 違う マネジャ ー 。

花 は どうせ 帰宅 部 でしょ ?

一緒に やら ない ?

3 年 に 同 中 だった

かっこいい 先輩 が いて さ ~。

ねっ ?

そんな こと 言わ れて も 。

お 願い ! 一 人 じゃ 心細い の !

わ ぁっ 。

え ぇ ~!?

え ~ 1 年 の 女子 マネ が

2 人 入る こと に なった 。

みんな 面倒 見て やって くれ 。

はしゃぐ な みっともない 。

( 歓声 )

見て の とおり

うち は ま ぁま ぁの 大所帯 で な 。

大変だろう が 頑張って ほしい 。

は ~ い 。

はい …。

仕事 に ついて は 3 年 の 女子 マネ に

教えて もらって くれ 。

頼む 。

了解 。

よろしく ね 。

(2 人 ) よろしく お 願い し ます 。

それ じゃ 仕事 の 説明 する ね 。

こん ちゃ ~ っす 。

あぁ 桜井 くん 。

す ん ませ ん 掃除 で 遅れた っす 。

今日 から 1 年 の 女子 マネ

増えた から よろしく ね 。

は ぁ … そ っす か 。

よ … よろしく お 願い しま …。

どうも 2 年 の 桜井 です 。

ひ ゃ … ひ ゃい …。

じゃあ アップ いって き ます 。

頑張って ね ~。

《 こ … 怖 ~! 目つき 悪 っ !

あ … あんな 先輩 いる の ?

初日 で もう 辞め たく なった

怖 っ ! なんて いう か … 怖 ~》

ん ? 花 ?

と ま ぁ 第 一 印象 は 最悪でした 。

へ ぇ … 私 は 初対面 から

さほど 気 に なら なかった けど 。

でも ま ぁ 知って の とおり

基本 真面目な 人 です から 。

いい ぞ 桜井 記録 更新 だ !

あざ っす !

重量 ある んで 俺 が 持つ っす 。

ありがとう 桜井 くん 。

新 記録 狙える っす ! 先輩 ファイト ー !

腹 減って ない か ?

とにかく 不器用だ から

誤解 を 受け やすい だけ で

本当 は 全然 怖く ない って こと

すぐに わかった んです けど ね 。

そこ から だんだん

桜井 くん と 仲よく なった んだ ね 。

口調 を まね する ほど 。

ん … えっ ?

えっ ? だって さっき から

「 っす 」 って 言わ なく なった し 。

へ っ ?

あ あれ ? あの 喋り 方 って

桜井 くん が いる とき 限定 じゃ

なかった の ?

う っ … ぐ ぅ …。

も もう 帰り ます !

昔話 は ここ まで … っす !

あぁ ごめん !

なんか 触れちゃ いけない

部分 だった の ね ?

と いう か

もし かして 自覚 なかった ?

う ぅ … お お 疲れ さ まで した !

っす !

《 これ は もしや 地雷 ? いや …。

最高の お 宝 を 掘り当てた !?》

ふ ぃ ~ ん …。

( 亜実 ) いずれ 必ず

口 を 割ら せよう !

突然です が 。

先輩 って 酔ったら

どう なる ん す かね ?

よく 考えたら

先輩 が 酔っ払った ところ

見た こと な い ん すよ 。

泣く と か 笑う と か 絡む と か

あんまり イメ ー ジ 湧か ない し 。

フム … 多く の 場合

ふだん 抑圧 さ れて る 部分 が

出る と も いう ね 。

個人 的に は 脱ぎ グセ と か ある と

うれしい んだ けど 。

ホント に 個人 的 っす ね 。

アハハハ ま ぁ お 酒 に 強い から

酔わ ない の かも ね 桜井 くん 。

( 榊 ) いや

強い ほう で は あり ます けど

ちゃんと 酔い ます よ 。

サク は 基本 自分 の 飲める 量 を

把握 して セ ー ブ して ます から ね 。

なるほど ~

先輩 の 数 少ない 友達 の 榊 さん は

酔った ところ を

見た こと が ある ん すね 。

数 少ない と か 言って やる な よ ~。

で どんな 感じ でした ?

どの くらい 飲んだら

酔う ん す か ?

おいおい サク を 潰して

寝込み でも 襲う 気 か ?

いや 私 だけ お 酒 の 失態 を

何度 も 見 られる の は 癪 なんで

ここ い ら で

先輩 を 道連れ に して やろう と 。

そこ は 自業自得 だ と 思う んだ が 。

お 願い し ます よ ~。

先輩 が バイト 休み の 今 が

悪だくみ の チャンス なん す から ~。

ま ぁ … 宇崎 なら 教えて も

さほど 悪い こと に は なら ない か 。

《 おもしろい こと に

なら ない と は 言わ ん が 》

やった ~ よろしく お 願い し ます 。

じゃあ 飲み 会 セッティング し なきゃ ね 。

いつ やる ?

いえ 亜実 さん は

以前 ちょっと アレ でした んで

今回 は 私 一 人 で やり ます 。

や だ ~ 花 ちゃん 怒って る ~!

《 あの 花 ちゃん に

拒絶 さ れる ような こと を

しでかした の かい ? 娘 よ …》

( 玄関 チャイム )

お ぉ 来た か 入れ 入れ 。

あ … おじゃま しま ~ す 。

しかし 家 で 飲もう なんて

急に どうした ん だ ?

まさか …。

レ レポ ー ト なら 終わった っす よ !

そう か … なら いい んだ が 。

とにかく 今日 は パ ー ッ と 飲む っす よ

この とおり 料理 は お 任せ っす !

実は サク は 帰り が つらく なる んで

外 で は あまり 飲ま ない 。

逆に 言えば

宅 飲み なら ガ ー ド も 緩む !

《 第 一 段階 クリア !》

すげ ぇ

やっぱり 宇崎 料理 うまい な 。

エヘヘ どうぞ 遠慮 なく 。

いただき ます 。

エビチリ と か

本当に 家 でも 作れる んだ な 。

うま ! もう お前 プロ じゃ ねえ か !

それ は さすが に 大げさ っす よ 。

榊 : 酒 が 進む ように つまみ は

辛くて 味 が 濃い もの を 用意 。

そして …

先輩 映画 借りて きた んで

見 ませ ん ?

地獄 の サメ 映画 セレクション 5 本 立て !

お ぉ !

榊 : 自分 が どん だけ 飲んで る か

考え させ ない よう

サク の 意識 を 酒 から 遠ざけろ

《 第 二 第 三 段階 クリア !》

榊 : あと サク は 人 に 合わせたり

張り合う とこ ある から

一緒に いる ヤツ が 飲んで れば

しぜん と 飲み 続ける よ

《 飲んで る フリ 飲んで る フリ 》

ま ぁ 先輩 どうぞ どうぞ 。

お ぉ 。

プハ ー ッ ! ハァ …。

イヒヒヒ …。

ここ から が 本番 っす よ

せ ん ぱ ~ い !

榊 : サク は 酔う と だめに なる 。

だめ って ?

会話 や 受け答え は

できる んです けど

判断 が かなり 怪しく なり ます 。

アハッ あと 見た目 も 結構 グデッ と し ます

グデサク です 。

ほ ぅ …。

そりゃ また だめ そう っす ね !

( 榊 ) うれし そうだ な …。

その 状態 の サク は ウソ も 言え なければ

取り繕う こと も でき ず

いわば メンタル 防御 力 ゼロ 状態 な の さ 。

人前 で そんな 状態 に

なり たく ない から

必死で 酒 の セ ー ブ を 覚えた んだ よ

ウ ー ン …。

せ ん ぱ ~ い 。

ずいぶん

気持ちよ さ そうな 顔 して ます ね 。

う ぅ … あ ~ やめろ ~。

アハハハ ! ふだん から は

考え られ ない 無 防備 さっす !

う … 宇崎 …。

なん す か ?

あの な …

いつも 料理 … ありがとう 。

う っ …。

こういう こと っす か ~。

でも そういう 素直な 気持ち は

お 酒 抜きで 言って くれた ほう が

うれし い ん す けど ね ~。

照れくさい から … 言え ない …。

じゃあ いつも 我慢 して ん す か ?

なら せっかく だし

ふだん 言え ない こと

正直に ド ー ン と 言っちゃ う っす よ !

好き 。

お前 の … 料理 が 。

う っ … う ぅ …。

一応 様子 を 見 に きた が …。

鍵 開け とくように

宇崎 に 言 っと いて 正解 だった な 。

おい サク 大丈夫 か ?

あっ …。

逸 仁 … なんで ?

気 に す んな 。

ほら 布団 敷いた から

そっち で 寝ろ 。

うん …。

( 榊 ) 宇崎 も

布団 で 寝た ほう が いい ぞ 。

う ぅ ~ あ ~。

鍵 は 閉め とく から 安心 して 寝 な 。

あ ~ あん が と …。

いい 夢見ろ よ 。

《 なに か …》

《 おかしい 気 が する んだ けど 》

《2 人 : なんだ っけ …》

ん … あ …。

あ … あぁ …。

う っ !

ハッ !

う っ !

ん !

あっ …?

あ …。

《2 人 : なんで 同じ 布団 に ?》

フム なるほど 。

2 人 と も ゆうべ の こと は

何も 覚えて ない … と …。

はい …。

しかし わざわざ

休み の 日 に 顔 出さ なくて も 。

《 気 を 回して

2 人 と も 休み に し といた のに 》

と とりあえず 順 を 追って

1 つ ずつ 思い出して みたら ?

( 桜井 / 宇崎 )1 つ ずつ …。

はっきり 覚えて る の は

私 が 料理 を 作って 。

映画 見 ながら 飲み食い した っけ 。

で 3 本 目 の 映画 の 主人公 が

暴走 ザメ に ひか れて

異 世界 に 転生 して

俺 強 ぇ ~ って なって …

俺 が 覚えて る の は そこ まで かな 。

な に その 映画 …。

その あと は

酒 が 回った 先輩 の 醜態 を

ひとしきり 楽しんで …。

おい !

すごく おもしろかった 気 が し ます 。

おい !

で …。

起きたら なぜ か 同じ 布団 で 。

バ … う っ …。

ごめん もっか い 言って くれる ?

今度 は バッチリ 聞いて る から 。

《 あからさま すぎる ワイロ !?》

《 今 の も 絶対 聞いて たっす 》

朝 起きたら … 宇崎 が 隣 に 。

《 やった の か !?》

《 真一 !》

やって ないで す なんにも !

本当に まったく

なん も 覚えて なくて !

覚えて ない なら 何も して ない と も

言い切れ ない よ ね ~。

ねぇ ~。

《 こういう とき

この 親子 ホント 面倒 くせ ぇ !》

と 当事 者 の 俺 が

何も して ない って

言って る んです から

いい じゃ ないで す か !

いい 若い もん が 何も して ない の も

それ は それ で 問題 でしょう が !

怒ら れた !?

おい 宇崎 も 証言 して くれよ !

お前 の ほう が

長く 起きて た んだろう ?

いや … 私 も

思い出そう と して る ん す けど

結構 ボンヤリ して て …。

ちゃんと 覚えて る か と

言わ れる と 怪しい …。

アハハハ !

好き

エヘヘ …。

なんで ニヤ け てん だ ?

えっ あっ そんな 顔 して ました ?

お前 ホント は 何 が あった の か

覚えて んじゃ ねえ だろう な !?

う っ う ぅぅ …。

《 絶対 なんか あった わ ね 》

《 確かに 何 か いい こと が

あった ようだ けど 》

《 どんな すてきな こと が

あった の か

想像 する しか でき ない なんて !

無理やり に でも

ついていく べきだった ~!》

《 うち の 娘 は どうして こう …》

次回 は ぜひ ! 私 も お 願い し ます !

ま ぁ いい です けど …。

じゃあ また 先輩 の 家 で !

なんで だ よ 。

来客 用 の 布団

買 っと いて ください ね 。

帰れよ 家 に !

なんなら

早速 今日 やっちゃ い ます ?

2 夜 連続 いっちゃ い ます ~?

えっ 。

な に 言って んだ

明日 から 学校 だろう 。

へ っ ?

「 へ っ 」 じゃ ねえ よ 。

あ ~ なるほど ~ へ ぇ ~

と いう こと は …。

夏 休み 終わり っす か 。

そう だ よ 。

この世 の 終わり みたいな 顔 を …。

マジ で 今 気付いた の か ?

じゃあ 私 …

冬 休み まで 寝て る んで 。

う ぅ …。

遊ぶ こと しか

考えて ねえ の か お前 は !

花 ~ そろそろ 起き な さ ~ い 。

は ~ い …。

う ぅ …。

ん … おはよう 。

~ 母さん なんか 花 が いつ に も 増して

とぼけた 顔 して んだ けど 。

む ぅ … う っさ いよ 桐 。

はい 。

今日 から 大学 が 始まる から

濃い めの コ ー ヒ ー 。

少し は シャン と なさい 。

は ~ い 。

大学生 の くせ に 困った 姉ちゃん だ 。

( 宇崎 ) いって きま ~ す 。

フワ ー ッ …。

ハッ !

フワ ー …。

おはよう ございます 先輩 !

ん ? お ぉ 宇崎 お は よ 。

ちゃんと 学校 来 たな 。

また ウザ い 感じ で

だ だ こねる か と 思った ぞ 。

私 を なんだ と 思って る ん す か !

ま ぁ 正直

夏 休み 終了 の ショック

まだ 9 割 がた 残って る っす けど 。

全然 抜けて ねえ じゃ ねえ か 。

だって まだまだ 全然

遊び 足り ない っす !

ずっと 夏 休み なら

もっと もっと 先輩 と 遊べる のに 。

アホ らし 。

ひど っ !

先輩 ! もう 少し こう

女の子 の 気持ち を です ね ~。

別に 夏 休み で なくて も

いつでも 遊べる だ ろ 。

ずっと 一緒な んだ から 。

あっ …。

ん ? どうした ? 宇崎 。

ハッ ! ま 待て 。

違う ! 違う ぞ !

ずっと って いう の は …。

まだまだ 俺 も お前 も

卒業 まで 時間 が ある って こと で

断じて そういう 意味 で は …。

へ ぇ ! そういう 意味 って

どういう 意味 っす か ~?

グッ … この …。

も ~ う しかたない っす ね ~。

そんなに 私 と 遊び たい なら

遊んで あげる っす よ ~。

感謝 して ください ね 先輩 。

クッ … あぁ もう ! ホント コイツ は ~!

アハッ アハハハ !

クソ ウゼ ぇな ~!

さ ぁ 先輩 遊び に いき ましょう !


宇崎 ちゃん は 遊びたい !12 うざき|||あそびたい Uzaki-chan wants to play! 12

( 宇崎 ) もう 遊べ ない っす 。 うざき||あそべ||

( 桜井 ) な っ …。 さくらい||

私 また 取り返し の わたくし||とりかえし|

つか ない こと を して しまって 。

とりあえず

落ち着いて 理由 を 話せ な っ ? おちついて|りゆう||はなせ||

でも 先輩 の ご 迷惑に …。 |せんぱい|||めいわくに

バカ ! そんな の 今更 だろう が ! |||いまさら||

俺 に できる こと なら おれ||||

力 に なって やる 。 ちから|||

先輩 …。 せんぱい

今 なんでも する って いま|||

言い ました よ ね ? いい|||

いや そこ まで は …

って お前 その 顔 。 |おまえ||かお

実は 私 夏 休み の 課題 レポ ー ト じつは|わたくし|なつ|やすみ||かだい|||

全然 手 を つけて ない こと が ぜんぜん|て|||||

発覚 し たんす 。 はっかく||

あぁ ?

いや ぁ 去年 も ||きょねん|

同じ 失敗 した ん すよ ~。 おなじ|しっぱい|||

だって まさか 大学生 に も なって ||だいがくせい|||

夏 休み の 課題 が ある と は なつ|やすみ||かだい||||

普通 思わ ない じゃ ない っす か ~。 ふつう|おもわ|||||

おかげ で お 母さん に 怒ら れる わ |||かあさん||いから||

弟 に からかわ れる わ で おとうと|||||

もう ホント 大変 …。 ||たいへん

ちょ ちょ

なんで 閉める ん す か 先輩 ~。 |しめる||||せんぱい

この先 の 夏 休み このさき||なつ|やすみ

私 に 遊んで ほしかったら わたくし||あそんで|

レポ ー ト 手伝って ください よ ~。 |||てつだって||

うる せ ぇ !

そんな もん 自分 で やれ ! ||じぶん||

そこ を なんとか ~ せ ん ぱ ~ い !

せ ~ ん ぱ ~ い !

フゥ …。

ホント しよう が ねえ ヤツ 。

開けて ください よ 先輩 ~。 あけて|||せんぱい

( 亜紀 彦 ) ハッハッハ あき|ひこ|

花 ちゃん は 相変わらず だ ねぇ 。 か|||あいかわらず||

笑いごと じゃ ないで すよ 。 わらいごと|||

日々 遠慮 が ひび|えんりょ|

なく なって くる と いう か

正直 昔 の アイツ は しょうじき|むかし|||

猫 かぶって た と しか 思え ませ ん ね 。 ねこ|||||おもえ|||

ニャ …

なるほど ねぇ 。

あっ マスタ ー 。

大きい 荷物 は 俺 が 。 おおきい|にもつ||おれ|

なぁ に まだまだ この 程度 。 ||||ていど

フン 。

ギャ ー ッ !

( 桜井 ) マスタ ー ! さくらい||

( 亜実 ) あぁ ぎ っく り 腰 か あみ|||||こし|

久しぶりに やっちゃ った わ ね 。 ひさしぶりに||||

きょ … 今日 は 臨時 休業 |きょう||りんじ|きゅうぎょう

店 を 閉めて 整体 に 行き ます 。 てん||しめて|せいたい||いき|

う ~ ん こりゃ しかたない わ ね 。

車 の 免許 持って る 人 ~。 くるま||めんきょ|もって||じん

はい 。

( 亜実 ) 今 整骨 院 に あみ|いま|せいこつ|いん|

予約 を 入れる から よやく||いれる|

うち の 車 で ||くるま|

父さん を 運んで くれる ? とうさん||はこんで|

花 ちゃん は 私 と 閉店 作業 ね 。 か|||わたくし||へいてん|さぎょう|

( 宇崎 / 桜井 ) わかり ました 。 うざき|さくらい||

あぁ でも 。

なんなら 私 が |わたくし|

一 日 店長 し とく けど ? ひと|ひ|てんちょう|||

う ぅ …。

帰って きたら かえって|

店 が 乗っ取ら れて そう だ から てん||のっとら||||

閉め といて 。 しめ|

店 内 清掃 お 疲れ さま 。 てん|うち|せいそう||つかれ|

これ サ ー ビス ね 。

やった いただき ま ~ す 。

お 父さん と 比べて どう ? |とうさん||くらべて|

おいしい です 。

マスタ ー の 深み の ある |||ふかみ||

味わい も いい です けど あじわい||||

亜実 さん の も あみ|||

フレッシュ な 味わい で 好きです 。 ||あじわい||すき です

亜実 さん は あみ||

将来 お 店 継ぐ んです か ? しょうらい||てん|つぐ|ん です|

継ぐ って いう か … 継ぎ たい ね 。 つぐ||||つぎ||

いや … いただく ?

なんで 不穏な 感じ に |ふおんな|かんじ|

言い 直した んです か ? いい|なおした|ん です|

ま ぁ すぐ って わけに は

いか ない けど ね 。

お 店 やる に は まだまだ |てん||||

足りない もの だらけ だ し 。 たりない||||

とりあえず

車 の 免許 くらい 取ら ない と な ~。 くるま||めんきょ||とら|||

だから 今日 は |きょう|

桜井 くん が いて 助かった よ 。 さくらい||||たすかった|

お ふ っ … お ぉ …。

フフッ あの 人 昔 から 愛想 ない くせ に ||じん|むかし||あいそ|||

世話 焼き です から ね 。 せわ|やき|||

どんどん 使って やって ください 。 |つかって||

そんな 物 みたいに … ん ? |ぶつ||

ん ? どうかし ました ?

う うん なんでも 。

そう いえば 花 ちゃん たち ||か||

高校 の とき は どう だった の ? こうこう||||||

ん ?

水泳 部 で 一緒だった そう だ けど すいえい|ぶ||いっしょだった|||

今 みたいに イチャ つ … いま|||

遊んだり して た の ? あそんだり|||

あぁ 遊ぶ ように なった の |あそぶ|よう に||

実は 大学 入って じつは|だいがく|はいって

少し たって から な んです よ ね ~。 すこし||||ん です||

へ ぇ ちょっと 意外 かも 。 |||いがい|

高校 で の 接点 も こうこう|||せってん|

部活 だけ でした し ぶかつ|||

初めて 会った の も はじめて|あった||

え ~ っと たしか …。

水泳 部 ~? すいえい|ぶ

私 あんまり 泳ぐ の わたくし||およぐ|

得意じゃ ない んだ けど 。 とくいじゃ|||

違う 違う マネジャ ー 。 ちがう|ちがう||

花 は どうせ 帰宅 部 でしょ ? か|||きたく|ぶ|

一緒に やら ない ? いっしょに||

3 年 に 同 中 だった とし||どう|なか|

かっこいい 先輩 が いて さ ~。 |せんぱい|||

ねっ ?

そんな こと 言わ れて も 。 ||いわ||

お 願い ! 一 人 じゃ 心細い の ! |ねがい|ひと|じん||こころぼそい|

わ ぁっ 。

え ぇ ~!?

え ~ 1 年 の 女子 マネ が |とし||じょし||

2 人 入る こと に なった 。 じん|はいる|||

みんな 面倒 見て やって くれ 。 |めんどう|みて||

はしゃぐ な みっともない 。

( 歓声 ) かんせい

見て の とおり みて||

うち は ま ぁま ぁの 大所帯 で な 。 |||||おおじょたい||

大変だろう が 頑張って ほしい 。 たいへんだろう||がんばって|

は ~ い 。

はい …。

仕事 に ついて は 3 年 の 女子 マネ に しごと||||とし||じょし||

教えて もらって くれ 。 おしえて||

頼む 。 たのむ

了解 。 りょうかい

よろしく ね 。

(2 人 ) よろしく お 願い し ます 。 じん|||ねがい||

それ じゃ 仕事 の 説明 する ね 。 ||しごと||せつめい||

こん ちゃ ~ っす 。

あぁ 桜井 くん 。 |さくらい|

す ん ませ ん 掃除 で 遅れた っす 。 ||||そうじ||おくれた|

今日 から 1 年 の 女子 マネ きょう||とし||じょし|

増えた から よろしく ね 。 ふえた|||

は ぁ … そ っす か 。

よ … よろしく お 願い しま …。 |||ねがい|

どうも 2 年 の 桜井 です 。 |とし||さくらい|

ひ ゃ … ひ ゃい …。

じゃあ アップ いって き ます 。

頑張って ね ~。 がんばって|

《 こ … 怖 ~! 目つき 悪 っ ! |こわ|めつき|あく|

あ … あんな 先輩 いる の ? ||せんぱい||

初日 で もう 辞め たく なった しょにち|||やめ||

怖 っ ! なんて いう か … 怖 ~》 こわ|||||こわ

ん ? 花 ? |か

と ま ぁ 第 一 印象 は 最悪でした 。 |||だい|ひと|いんしょう||さいあくでした

へ ぇ … 私 は 初対面 から ||わたくし||しょたいめん|

さほど 気 に なら なかった けど 。 |き||||

でも ま ぁ 知って の とおり |||しって||

基本 真面目な 人 です から 。 きほん|まじめな|じん||

いい ぞ 桜井 記録 更新 だ ! ||さくらい|きろく|こうしん|

あざ っす !

重量 ある んで 俺 が 持つ っす 。 じゅうりょう|||おれ||もつ|

ありがとう 桜井 くん 。 |さくらい|

新 記録 狙える っす ! 先輩 ファイト ー ! しん|きろく|ねらえる||せんぱい||

腹 減って ない か ? はら|へって||

とにかく 不器用だ から |ぶきようだ|

誤解 を 受け やすい だけ で ごかい||うけ|||

本当 は 全然 怖く ない って こと ほんとう||ぜんぜん|こわく|||

すぐに わかった んです けど ね 。 ||ん です||

そこ から だんだん

桜井 くん と 仲よく なった んだ ね 。 さくらい|||なかよく|||

口調 を まね する ほど 。 くちょう||||

ん … えっ ?

えっ ? だって さっき から

「 っす 」 って 言わ なく なった し 。 ||いわ|||

へ っ ?

あ あれ ? あの 喋り 方 って |||しゃべり|かた|

桜井 くん が いる とき 限定 じゃ さくらい|||||げんてい|

なかった の ?

う っ … ぐ ぅ …。

も もう 帰り ます ! ||かえり|

昔話 は ここ まで … っす ! むかしばなし||||

あぁ ごめん !

なんか 触れちゃ いけない |ふれちゃ|

部分 だった の ね ? ぶぶん|||

と いう か

もし かして 自覚 なかった ? ||じかく|

う ぅ … お お 疲れ さ まで した ! ||||つかれ|||

っす !

《 これ は もしや 地雷 ? いや …。 |||じらい|

最高の お 宝 を 掘り当てた !?》 さいこうの||たから||ほりあてた

ふ ぃ ~ ん …。

( 亜実 ) いずれ 必ず あみ||かならず

口 を 割ら せよう ! くち||わら|

突然です が 。 とつぜん です|

先輩 って 酔ったら せんぱい||よったら

どう なる ん す かね ?

よく 考えたら |かんがえたら

先輩 が 酔っ払った ところ せんぱい||よっぱらった|

見た こと な い ん すよ 。 みた|||||

泣く と か 笑う と か 絡む と か なく|||わらう|||からむ||

あんまり イメ ー ジ 湧か ない し 。 ||||わか||

フム … 多く の 場合 |おおく||ばあい

ふだん 抑圧 さ れて る 部分 が |よくあつ||||ぶぶん|

出る と も いう ね 。 でる||||

個人 的に は 脱ぎ グセ と か ある と こじん|てきに||ぬぎ|||||

うれしい んだ けど 。

ホント に 個人 的 っす ね 。 ||こじん|てき||

アハハハ ま ぁ お 酒 に 強い から ||||さけ||つよい|

酔わ ない の かも ね 桜井 くん 。 よわ|||||さくらい|

( 榊 ) いや さかき|

強い ほう で は あり ます けど つよい||||||

ちゃんと 酔い ます よ 。 |よい||

サク は 基本 自分 の 飲める 量 を ||きほん|じぶん||のめる|りょう|

把握 して セ ー ブ して ます から ね 。 はあく||||||||

なるほど ~

先輩 の 数 少ない 友達 の 榊 さん は せんぱい||すう|すくない|ともだち||さかき||

酔った ところ を よった||

見た こと が ある ん すね 。 みた|||||

数 少ない と か 言って やる な よ ~。 すう|すくない|||いって|||

で どんな 感じ でした ? ||かんじ|

どの くらい 飲んだら ||のんだら

酔う ん す か ? よう|||

おいおい サク を 潰して |||つぶして

寝込み でも 襲う 気 か ? ねこみ||おそう|き|

いや 私 だけ お 酒 の 失態 を |わたくし|||さけ||しったい|

何度 も 見 られる の は 癪 なんで なんど||み||||しゃく|

ここ い ら で

先輩 を 道連れ に して やろう と 。 せんぱい||みちづれ||||

そこ は 自業自得 だ と 思う んだ が 。 ||じごうじとく|||おもう||

お 願い し ます よ ~。 |ねがい|||

先輩 が バイト 休み の 今 が せんぱい|||やすみ||いま|

悪だくみ の チャンス なん す から ~。 わるだくみ|||||

ま ぁ … 宇崎 なら 教えて も ||うざき||おしえて|

さほど 悪い こと に は なら ない か 。 |わるい||||||

《 おもしろい こと に

なら ない と は 言わ ん が 》 ||||いわ||

やった ~ よろしく お 願い し ます 。 |||ねがい||

じゃあ 飲み 会 セッティング し なきゃ ね 。 |のみ|かい||||

いつ やる ?

いえ 亜実 さん は |あみ||

以前 ちょっと アレ でした んで いぜん||||

今回 は 私 一 人 で やり ます 。 こんかい||わたくし|ひと|じん|||

や だ ~ 花 ちゃん 怒って る ~! ||か||いかって|

《 あの 花 ちゃん に |か||

拒絶 さ れる ような こと を きょぜつ|||||

しでかした の かい ? 娘 よ …》 |||むすめ|

( 玄関 チャイム ) げんかん|

お ぉ 来た か 入れ 入れ 。 ||きた||いれ|いれ

あ … おじゃま しま ~ す 。

しかし 家 で 飲もう なんて |いえ||のもう|

急に どうした ん だ ? きゅうに|||

まさか …。

レ レポ ー ト なら 終わった っす よ ! |||||おわった||

そう か … なら いい んだ が 。

とにかく 今日 は パ ー ッ と 飲む っす よ |きょう||||||のむ||

この とおり 料理 は お 任せ っす ! ||りょうり|||まかせ|

実は サク は 帰り が つらく なる んで じつは|||かえり||||

外 で は あまり 飲ま ない 。 がい||||のま|

逆に 言えば ぎゃくに|いえば

宅 飲み なら ガ ー ド も 緩む ! たく|のみ||||||ゆるむ

《 第 一 段階 クリア !》 だい|ひと|だんかい|

すげ ぇ

やっぱり 宇崎 料理 うまい な 。 |うざき|りょうり||

エヘヘ どうぞ 遠慮 なく 。 ||えんりょ|

いただき ます 。

エビチリ と か

本当に 家 でも 作れる んだ な 。 ほんとうに|いえ||つくれる||

うま ! もう お前 プロ じゃ ねえ か ! ||おまえ||||

それ は さすが に 大げさ っす よ 。 ||||おおげさ||

榊 : 酒 が 進む ように つまみ は さかき|さけ||すすむ|よう に||

辛くて 味 が 濃い もの を 用意 。 からくて|あじ||こい|||ようい

そして …

先輩 映画 借りて きた んで せんぱい|えいが|かりて||

見 ませ ん ? み||

地獄 の サメ 映画 セレクション 5 本 立て ! じごく|||えいが||ほん|たて

お ぉ !

榊 : 自分 が どん だけ 飲んで る か さかき|じぶん||||のんで||

考え させ ない よう かんがえ|さ せ||

サク の 意識 を 酒 から 遠ざけろ ||いしき||さけ||とおざけろ

《 第 二 第 三 段階 クリア !》 だい|ふた|だい|みっ|だんかい|

榊 : あと サク は 人 に 合わせたり さかき||||じん||あわせたり

張り合う とこ ある から はりあう|||

一緒に いる ヤツ が 飲んで れば いっしょに||||のんで|

しぜん と 飲み 続ける よ ||のみ|つづける|

《 飲んで る フリ 飲んで る フリ 》 のんで|||のんで||

ま ぁ 先輩 どうぞ どうぞ 。 ||せんぱい||

お ぉ 。

プハ ー ッ ! ハァ …。

イヒヒヒ …。

ここ から が 本番 っす よ |||ほんばん||

せ ん ぱ ~ い !

榊 : サク は 酔う と だめに なる 。 さかき|||よう|||

だめ って ?

会話 や 受け答え は かいわ||うけこたえ|

できる んです けど |ん です|

判断 が かなり 怪しく なり ます 。 はんだん|||あやしく||

アハッ あと 見た目 も 結構 グデッ と し ます ||みため||けっこう||||

グデサク です 。

ほ ぅ …。

そりゃ また だめ そう っす ね !

( 榊 ) うれし そうだ な …。 さかき||そう だ|

その 状態 の サク は ウソ も 言え なければ |じょうたい||||||いえ|

取り繕う こと も でき ず とりつくろう||||

いわば メンタル 防御 力 ゼロ 状態 な の さ 。 ||ぼうぎょ|ちから||じょうたい|||

人前 で そんな 状態 に ひとまえ|||じょうたい|

なり たく ない から

必死で 酒 の セ ー ブ を 覚えた んだ よ ひっしで|さけ||||||おぼえた||

ウ ー ン …。

せ ん ぱ ~ い 。

ずいぶん

気持ちよ さ そうな 顔 して ます ね 。 きもちよ||そう な|かお|||

う ぅ … あ ~ やめろ ~。

アハハハ ! ふだん から は

考え られ ない 無 防備 さっす ! かんがえ|||む|ぼうび|

う … 宇崎 …。 |うざき

なん す か ?

あの な …

いつも 料理 … ありがとう 。 |りょうり|

う っ …。

こういう こと っす か ~。

でも そういう 素直な 気持ち は ||すなおな|きもち|

お 酒 抜きで 言って くれた ほう が |さけ|ぬきで|いって|||

うれし い ん す けど ね ~。

照れくさい から … 言え ない …。 てれくさい||いえ|

じゃあ いつも 我慢 して ん す か ? ||がまん||||

なら せっかく だし

ふだん 言え ない こと |いえ||

正直に ド ー ン と 言っちゃ う っす よ ! しょうじきに|||||いっちゃ|||

好き 。 すき

お前 の … 料理 が 。 おまえ||りょうり|

う っ … う ぅ …。

一応 様子 を 見 に きた が …。 いちおう|ようす||み|||

鍵 開け とくように かぎ|あけ|とくよう に

宇崎 に 言 っと いて 正解 だった な 。 うざき||げん|||せいかい||

おい サク 大丈夫 か ? ||だいじょうぶ|

あっ …。

逸 仁 … なんで ? そら|しとし|

気 に す んな 。 き|||

ほら 布団 敷いた から |ふとん|しいた|

そっち で 寝ろ 。 ||ねろ

うん …。

( 榊 ) 宇崎 も さかき|うざき|

布団 で 寝た ほう が いい ぞ 。 ふとん||ねた||||

う ぅ ~ あ ~。

鍵 は 閉め とく から 安心 して 寝 な 。 かぎ||しめ|||あんしん||ね|

あ ~ あん が と …。

いい 夢見ろ よ 。 |ゆめみろ|

《 なに か …》

《 おかしい 気 が する んだ けど 》 |き||||

《2 人 : なんだ っけ …》 じん||

ん … あ …。

あ … あぁ …。

う っ !

ハッ !

う っ !

ん !

あっ …?

あ …。

《2 人 : なんで 同じ 布団 に ?》 じん||おなじ|ふとん|

フム なるほど 。

2 人 と も ゆうべ の こと は じん||||||

何も 覚えて ない … と …。 なにも|おぼえて||

はい …。

しかし わざわざ

休み の 日 に 顔 出さ なくて も 。 やすみ||ひ||かお|ださ||

《 気 を 回して き||まわして

2 人 と も 休み に し といた のに 》 じん|||やすみ||||

と とりあえず 順 を 追って ||じゅん||おって

1 つ ずつ 思い出して みたら ? ||おもいだして|

( 桜井 / 宇崎 )1 つ ずつ …。 さくらい|うざき||

はっきり 覚えて る の は |おぼえて|||

私 が 料理 を 作って 。 わたくし||りょうり||つくって

映画 見 ながら 飲み食い した っけ 。 えいが|み||のみくい||

で 3 本 目 の 映画 の 主人公 が |ほん|め||えいが||しゅじんこう|

暴走 ザメ に ひか れて ぼうそう||||

異 世界 に 転生 して い|せかい||てんせい|

俺 強 ぇ ~ って なって … おれ|つよ|||

俺 が 覚えて る の は そこ まで かな 。 おれ||おぼえて||||||

な に その 映画 …。 |||えいが

その あと は

酒 が 回った 先輩 の 醜態 を さけ||まわった|せんぱい||しゅうたい|

ひとしきり 楽しんで …。 |たのしんで

おい !

すごく おもしろかった 気 が し ます 。 ||き|||

おい !

で …。

起きたら なぜ か 同じ 布団 で 。 おきたら|||おなじ|ふとん|

バ … う っ …。

ごめん もっか い 言って くれる ? |||いって|

今度 は バッチリ 聞いて る から 。 こんど|||きいて||

《 あからさま すぎる ワイロ !?》

《 今 の も 絶対 聞いて たっす 》 いま|||ぜったい|きいて|

朝 起きたら … 宇崎 が 隣 に 。 あさ|おきたら|うざき||となり|

《 やった の か !?》

《 真一 !》 しんいち

やって ないで す なんにも !

本当に まったく ほんとうに|

なん も 覚えて なくて ! ||おぼえて|

覚えて ない なら 何も して ない と も おぼえて|||なにも||||

言い切れ ない よ ね ~。 いいきれ|||

ねぇ ~。

《 こういう とき

この 親子 ホント 面倒 くせ ぇ !》 |おやこ||めんどう||

と 当事 者 の 俺 が |とうじ|もの||おれ|

何も して ない って なにも|||

言って る んです から いって||ん です|

いい じゃ ないで す か !

いい 若い もん が 何も して ない の も |わかい|||なにも||||

それ は それ で 問題 でしょう が ! ||||もんだい||

怒ら れた !? いから|

おい 宇崎 も 証言 して くれよ ! |うざき||しょうげん||

お前 の ほう が おまえ|||

長く 起きて た んだろう ? ながく|おきて||

いや … 私 も |わたくし|

思い出そう と して る ん す けど おもいだそう||||||

結構 ボンヤリ して て …。 けっこう|||

ちゃんと 覚えて る か と |おぼえて|||

言わ れる と 怪しい …。 いわ|||あやしい

アハハハ !

好き すき

エヘヘ …。

なんで ニヤ け てん だ ?

えっ あっ そんな 顔 して ました ? |||かお||

お前 ホント は 何 が あった の か おまえ|||なん||||

覚えて んじゃ ねえ だろう な !? おぼえて||||

う っ う ぅぅ …。

《 絶対 なんか あった わ ね 》 ぜったい||||

《 確かに 何 か いい こと が たしかに|なん||||

あった ようだ けど 》

《 どんな すてきな こと が

あった の か

想像 する しか でき ない なんて ! そうぞう|||||

無理やり に でも むりやり||

ついていく べきだった ~!》

《 うち の 娘 は どうして こう …》 ||むすめ|||

次回 は ぜひ ! 私 も お 願い し ます ! じかい|||わたくし|||ねがい||

ま ぁ いい です けど …。

じゃあ また 先輩 の 家 で ! ||せんぱい||いえ|

なんで だ よ 。

来客 用 の 布団 らいきゃく|よう||ふとん

買 っと いて ください ね 。 か||||

帰れよ 家 に ! かえれよ|いえ|

なんなら

早速 今日 やっちゃ い ます ? さっそく|きょう|||

2 夜 連続 いっちゃ い ます ~? よ|れんぞく|||

えっ 。

な に 言って んだ ||いって|

明日 から 学校 だろう 。 あした||がっこう|

へ っ ?

「 へ っ 」 じゃ ねえ よ 。

あ ~ なるほど ~ へ ぇ ~

と いう こと は …。

夏 休み 終わり っす か 。 なつ|やすみ|おわり||

そう だ よ 。

この世 の 終わり みたいな 顔 を …。 このよ||おわり||かお|

マジ で 今 気付いた の か ? ||いま|きづいた||

じゃあ 私 … |わたくし

冬 休み まで 寝て る んで 。 ふゆ|やすみ||ねて||

う ぅ …。

遊ぶ こと しか あそぶ||

考えて ねえ の か お前 は ! かんがえて||||おまえ|

花 ~ そろそろ 起き な さ ~ い 。 か||おき|||

は ~ い …。

う ぅ …。

ん … おはよう 。

~ 母さん なんか 花 が かあさん||か| いつ に も 増して |||まして

とぼけた 顔 して んだ けど 。 |かお|||

む ぅ … う っさ いよ 桐 。 |||||きり

はい 。

今日 から 大学 が 始まる から きょう||だいがく||はじまる|

濃い めの コ ー ヒ ー 。 こい|||||

少し は シャン と なさい 。 すこし||||

は ~ い 。

大学生 の くせ に 困った 姉ちゃん だ 。 だいがくせい||||こまった|ねえちゃん|

( 宇崎 ) いって きま ~ す 。 うざき|||

フワ ー ッ …。

ハッ !

フワ ー …。

おはよう ございます 先輩 ! ||せんぱい

ん ? お ぉ 宇崎 お は よ 。 |||うざき|||

ちゃんと 学校 来 たな 。 |がっこう|らい|

また ウザ い 感じ で |||かんじ|

だ だ こねる か と 思った ぞ 。 |||||おもった|

私 を なんだ と 思って る ん す か ! わたくし||||おもって||||

ま ぁ 正直 ||しょうじき

夏 休み 終了 の ショック なつ|やすみ|しゅうりょう||

まだ 9 割 がた 残って る っす けど 。 |わり||のこって|||

全然 抜けて ねえ じゃ ねえ か 。 ぜんぜん|ぬけて||||

だって まだまだ 全然 ||ぜんぜん

遊び 足り ない っす ! あそび|たり||

ずっと 夏 休み なら |なつ|やすみ|

もっと もっと 先輩 と 遊べる のに 。 ||せんぱい||あそべる|

アホ らし 。

ひど っ !

先輩 ! もう 少し こう せんぱい||すこし|

女の子 の 気持ち を です ね ~。 おんなのこ||きもち|||

別に 夏 休み で なくて も べつに|なつ|やすみ|||

いつでも 遊べる だ ろ 。 |あそべる||

ずっと 一緒な んだ から 。 |いっしょな||

あっ …。

ん ? どうした ? 宇崎 。 ||うざき

ハッ ! ま 待て 。 ||まて

違う ! 違う ぞ ! ちがう|ちがう|

ずっと って いう の は …。

まだまだ 俺 も お前 も |おれ||おまえ|

卒業 まで 時間 が ある って こと で そつぎょう||じかん|||||

断じて そういう 意味 で は …。 だんじて||いみ||

へ ぇ ! そういう 意味 って |||いみ|

どういう 意味 っす か ~? |いみ||

グッ … この …。

も ~ う しかたない っす ね ~。

そんなに 私 と 遊び たい なら |わたくし||あそび||

遊んで あげる っす よ ~。 あそんで|||

感謝 して ください ね 先輩 。 かんしゃ||||せんぱい

クッ … あぁ もう ! ホント コイツ は ~!

アハッ アハハハ !

クソ ウゼ ぇな ~!

さ ぁ 先輩 遊び に いき ましょう ! ||せんぱい|あそび|||