博士 と ロボット はかせ||ろぼっと

エフ 博士 は 宇宙 船 に 乗って 、 星 から 星 へ と 旅 を つづけて いた 。 |はかせ||うちゅう|せん||のって|ほし||ほし|||たび||| ただ 見物 して まわって いる ので は なかった 。 |けんぶつ|||||| 文明 の おくれて いる 住民 の すむ 星 を 見つける と 、 そこ に 着陸 し 、 さまざまな 分野 の 指導 を する の が 目的 な のだ 。 ぶんめい||||じゅうみん|||ほし||みつける||||ちゃくりく|||ぶんや||しどう|||||もくてき|| ||||||住む|||||||||||||||||||

ちょっと 考える と 大変な 仕事 だ が 、 どこ の 星 でも 、 いちおう の 成果 を あげて きた 。 |かんがえる||たいへんな|しごと|||||ほし||||せいか||| それ は 、 博士 が 自分 で 完成 した よく 働く ロボット を ひとり 、 いっしょに 連れて いた から だ 。 ||はかせ||じぶん||かんせい|||はたらく|ろぼっと||||つれて||| 大型で 、 見た ところ は 、 あまり スマート と は いえない 。 おおがたで|みた||||すまーと|||いえ ない しかし 、 力 は 強く 、 なんでも できた 。 |ちから||つよく|| また 、たいてい の こと は 知っていた し 、 言葉 も しゃべれる 。 |||||しっていた||ことば||

「 さて 、 こんど は あの 星 に おりよう 。 ||||ほし||おり よう 望遠 鏡 で ながめる と 、 ここ の 住民 は 、 わたし たち の 手伝い を 必要 と して い そうだ ぞ 」 ぼうえん|きよう||||||じゅうみん|||||てつだい||ひつよう||||そう だ|

と 、 博士 は 窓 の そと を 指さした 。 |はかせ||まど||||ゆびさした 操縦 席 の ロボット は 、 いつも の よう に 忠実に 答えた 。 そうじゅう|せき||ろぼっと||||||ちゅうじつに|こたえた

「 はい 。 ご 命令 どおり に いたします 」 |めいれい|||

宇宙 船 は 、 その 星 へ と 着陸 した 。 うちゅう|せん|||ほし|||ちゃくりく| 住民 たち の 生活 は 、 ずいぶん 原始 的だった 。 じゅうみん|||せいかつ|||げんし|てきだった 毛皮 を まとい 、 ほら 穴 に 住み 、 ちょうど 大昔 の 地球 の ようだった のだ 。 けがわ||||あな||すみ||おおむかし||ちきゅう|||

ここ でも また 、 住民 たち と 仲よく なる まで が 、 ひと 苦労 だった 。 |||じゅうみん|||なかよく|||||くろう| ||||||well|||||| 最初の うち は 、 石 を ぶつけられたり した 。 さいしょの|||いし||| しかし 、 ロボット は 平気だった し 、 その うしろ に かくれれば 、 博士 も 安全だった 。 |ろぼっと||へいきだった||||||はかせ||あんぜんだった やがて 、 こちら に 敵意 のない こと が 相手 に 通じ 、 住民 たち の 言葉 が いくらか わかり はじめる と 、 仕事 は 急速に はかどって いった 。 |||てきい|の ない|||あいて||つうじ|じゅうみん|||ことば||||||しごと||きゅうそくに||

博士 は ロボット に 命令 し 、 地面 を たがやして 種 を まき 、 畑 の 見本 を 作ら せた 。 はかせ||ろぼっと||めいれい||じめん|||しゅ|||はたけ||みほん||つくら| また 、 川 の ふち に 水車 を 作ら せ 、 その 利用 法 を 示した 。 |かわ||||すいしゃ||つくら|||りよう|ほう||しめした どれ も ロボット に とって は 簡単な 作業 だった が 、 住民 たち は 目 を 丸く して 驚き 、 大よろこびだった 。 ||ろぼっと||||かんたんな|さぎょう|||じゅうみん|||め||まるく||おどろき|おおよろこびだった

さらに 、 動物 を つかまえる ワナ の 作り 方 、 家 の 建て 方 、 食糧 の 貯蔵 法 、 病気 の 防ぎ 方 など を 教え させた 。 |どうぶつ|||わな||つくり|かた|いえ||たて|かた|しょくりょう||ちょぞう|ほう|びょうき||ふせぎ|かた|||おしえ|さ せた ロボット の 頭 の なか に は 各種の 知識 が つめこまれて ある ので 、 なんでも 教える こと が できる のだ 。 ろぼっと||あたま|||||かくしゅの|ちしき||||||おしえる||||

エフ 博士 の 役目 は 、 つぎに は どんな 命令 を 出したら いい の か 考える こと だった 。 |はかせ||やくめ|||||めいれい||だしたら||||かんがえる|| あと は 時 どき ロボット に 油 を さし 、 エネルギー を 補給 し 、 外側 を みがいて やる ぐらい で いい 。 ||じ||ろぼっと||あぶら|||えねるぎー||ほきゅう||そとがわ||||||

こうして 、 しばらく の 時 が たった 。 |||じ|| |||||passed ロボット が 休み なく 働いて くれた おかげ で 、 住民 たち の 生活 は ずっと よく なった 。 ろぼっと||やすみ||はたらいて||||じゅうみん|||せいかつ|||| 住民 たち は 争う こと も し なく なり 、 勉強 する こと を 知り 、 学んだ 知識 を べつな者 に 伝える よう に なった 。 じゅうみん|||あらそう||||||べんきょう||||しり|まなんだ|ちしき||べつな もの||つたえる||| この ようす を 見て 、 博士 は 言った 。 |||みて|はかせ||いった

「 さて 、 文明 も 順調に 発展 し はじめた ようだ 。 |ぶんめい||じゅんちょうに|はってん||| これ から は 、 自分 たち で 力 を あわせて やる だろう 。 |||じぶん|||ちから|||| そろそろ ここ を 出発 し 、 べつな 星 を めざす と しよう か 」 |||しゅっぱつ|||ほし||||| soon|||||||||||

「 はい 。 そう いたしましょう 」

ロボット は 答え 、 その 準備 に とりかかった 。 ろぼっと||こたえ||じゅんび||

その 出発 の 日 。 |しゅっぱつ||ひ 聞き 伝えて 集った 住民 たち は 、 口 ぐち に お礼 の 言葉 を のべた 。 きき|つたえて|つどった|じゅうみん|||くち|||お れい||ことば||

「 おかげ さま で 、 わたし たち は 以前 に くらべ 、 見ちがえる よう に 向上 しました 。 ||||||いぜん|||みちがえる|||こうじょう| ご恩 は 忘れません 。 ごおん||わすれません この 感謝 の 気持 を いつまでも 忘れない よう に と 、 記念 の 像 を 作りました 。 |かんしゃ||きもち|||わすれ ない||||きねん||ぞう||つくりました |||feeling||||||||||| お 帰り に なる 前 に 、 ぜひ ごらん に なって 下さい 」 |かえり|||ぜん||||||ください

博士 は うれし そうだった 。 はかせ|||そう だった

「 そんなに まで 感謝 して いただける と は 。 ||かんしゃ|||| ここ の 仕事 も 、 やりがい が あった と いえます 。 ||しごと|||||| よろこんで 拝見 いたしましょう 」 |はいけん|

住民 たち に 案内 さ れ 、 博士 と ロボット は ついていった 。 じゅうみん|||あんない|||はかせ||ろぼっと|| そして 、 丘 の 上 にたてられて いる 大きな 石 の 像 を 見た 。 |おか||うえ|||おおきな|いし||ぞう||みた 心 を こめて 作られた もの で 、 花 で 美しく 飾られて いる 。 こころ|||つくられた|||か||うつくしく|かざられて| しかし 、 それ は エフ 博士 の 像 で は なく 、 ロボット の 像 だった 。 ||||はかせ||ぞう||||ろぼっと||ぞう| 住民 たち が 尊敬 した の は 、 ロボット の ほう だった のだ 。 じゅうみん|||そんけい||||ろぼっと||||