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ごん狐 (Gon, the Little Fox), 第 五 章

第 五 章

ご ん は 、 おねんぶつ が すむ まで 、 井戸 の そば に しゃがんで いました 。 兵 十 と 加助 は 、 また 一しょに かえって いきます 。 ご ん は 、 二 人 の 話 を きこう と 思って 、 ついていきました 。 兵 十 の 影法師 ( かげぼうし ) を ふみふみ いきました 。 お 城 の 前 まで 来た とき 、 加助 が 言い出しました 。 「 さっき の 話 は 、 きっと 、 そりゃ あ 、 神さま の しわざ だ ぞ 」 「 えっ? 」 と 、 兵 十 は びっくり して 、 加助 の 顔 を 見ました 。 「 おれ は 、 あれ から ずっと 考えて いた が 、 どうも 、 そりゃ 、 人間 じゃ ない 、 神さま だ 、 神さま が 、 お前 が たった 一 人 に なった の を あわれに 思わっしゃって 、 いろんな もの を めぐんで 下さる んだ よ 」 「 そう か なあ 」 「 そう だ と も 。 だから 、 まいにち 神さま に お 礼 を 言う が いい よ 」 「 うん 」 ご ん は 、 へえ 、 こいつ は つまらない な と 思いました 。 おれ が 、 栗 や 松たけ を 持っていって やる のに 、 その おれ に は お 礼 を いわないで 、 神さま に お 礼 を いうんじゃ ア 、 おれ は 、 引き合わない なあ 。

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第 五 章 だい|いつ|しょう Kapitel V. Chapter V. Capítulo V. Chapitre V. Hoofdstuk V. Capítulo V. Глава V.

ご ん は 、 おねんぶつ が すむ まで 、 井戸 の そば に しゃがんで いました 。 |||お ねんぶつ||||いど|||||い ました |||prayer||to finish||well||beside||squatting| Gon was squatting by the well until the night was over. 兵 十 と 加助 は 、 また 一しょに かえって いきます 。 つわもの|じゅう||かじょ|||いっしょに||いき ます |||Kasukoshi||||back| Hyoju and Kasuke return together again. ご ん は 、 二 人 の 話 を きこう と 思って 、 ついていきました 。 |||ふた|じん||はなし||||おもって|ついていき ました ||||||||to listen|||followed He followed them because he wanted to hear what they had to say. 兵 十 の 影法師 ( かげぼうし ) を ふみふみ いきました 。 つわもの|じゅう||かげぼうし|||ふみ ふみ|いき ました |||shadow|shadow||stepped on| I stepped on Hyoju's Kageboshi. お 城 の 前 まで 来た とき 、 加助 が 言い出しました 。 |しろ||ぜん||きた||かじょ||いいだし ました |||||||||started to speak Kasuke said this when he came to the front of the castle. 「 さっき の 話 は 、 きっと 、 そりゃ あ 、 神さま の しわざ だ ぞ 」   「 えっ? ||はなし|||||かみさま||||| a moment ago||||surely|surely||God||divine intervention|||huh "I'm sure what you just said was the work of God." 」 と 、 兵 十 は びっくり して 、 加助 の 顔 を 見ました 。 |つわもの|じゅう||||かじょ||かお||み ました Hyoju was surprised and looked at Kasuke's face. 「 おれ は 、 あれ から ずっと 考えて いた が 、 どうも 、 そりゃ 、 人間 じゃ ない 、 神さま だ 、 神さま が 、 お前 が たった 一 人 に なった の を あわれに 思わっしゃって 、 いろんな もの を めぐんで 下さる んだ よ 」 「 そう か なあ 」 「 そう だ と も 。 |||||かんがえて|||||にんげん|||かみさま||かみさま||おまえ|||ひと|じん||||||おもわ っ しゃ って|||||くださる||||||||| ||that||||||||human|||||||you||just|||||||pityingly|thought kindly||||bestow upon|bestows upon|||||I wonder|||| "I've been thinking about it ever since, but somehow, you're not human, you're God. I'll give it to you." "I see." "Yes. だから 、 まいにち 神さま に お 礼 を 言う が いい よ 」   「 うん 」   ご ん は 、 へえ 、 こいつ は つまらない な と 思いました 。 ||かみさま|||れい||いう||||||||||||||おもい ました |||||gratitude||to say||||yeah|||||this guy||not interesting||| That's why you should thank God every day." "Yeah." おれ が 、 栗 や 松たけ を 持っていって やる のに 、 その おれ に は お 礼 を いわないで 、 神さま に お 礼 を いうんじゃ ア 、 おれ は 、 引き合わない なあ 。 ||くり||まつたけ||もっていって||||||||れい||いわ ないで|かみさま|||れい||いう ん じゃ||||ひきあわ ない| ||chestnut||matsutake mushroom||taking||even though||||||gratitude||don't say||||||saying||||会わない|well If I bring you chestnuts and pine mushrooms and you don't thank me, but instead thank God, I'm not going to take you up on your offer.