ロク で なし 魔術 講師 と 禁 忌 教 典 (02)
( チャイム )
( 釘 を 打ち付ける 音 )
( 生徒 の 話し声 )
( グレン ) え ー 今日 の 授業 も こんな 感じ で え ―
じゃ あと よろしく
( シス ティーナ ) なん な の よ あいつ !
決闘 に 負け た くせ に ずっと あんな こと ばっかり
魔術 師 同士 の 決め 事 を ほご に する なんて 信じられ ない ( リン ) あ あの …
( グレン ) なん だ ? ( リン ) え えっと …― ルーン 語 の 翻訳 で よく 分から ない ところ が あって
( シス ティーナ ) 無駄 よ リン
( リン ) シス ティ …
その 男 に 聞く こと な ん か 何も ない わ
そい つ は 魔術 の 偉大 さ も 崇高 さ も ―
何一つ 理解 し て ない ん だ から
( リン ) で でも … N ( シス ティーナ ) 大丈夫 よ
私 が 教え て あげる から
( グレン ) そんなに 偉大 で 崇高 な もん か ね 魔術って ふん 何 を 言う の か と 思え ば
魔術 は この 世界 の 真理 を 追究 する 学問 よ
ほお う ?
( シス ティーナ ) この 世界 の 起源 と 構造 この 世界 を 支配 する 法則
魔術 は それ ら を 解き明かし ―
自分 と 世界 が なんの ため に 存在 する の か と いう ―
永遠 の 疑問 に 答え を 導き 出し ―
そして 人 が より 高 次元 の 存在 へ と 至る 道 を 探す 手段 な の
だからこそ 魔術 は 偉大 で 崇高 な もの な の よ
( グレン ) なんの 役 に 立つ ん だ ? ( シス ティーナ ) え ?
世界 の 真理 を 追究 し た ところ で それ が なんの 役 に 立つ ん だ ?
( シス ティーナ ) だ … だ から 言って る でしょ う ?
より 高 次元 の 存在 に 近づく …
( グレン ) より 高 次元 の 存在って なん だ よ ? 神様 か ?
あ それ は …
( グレン ) そもそも 魔術って 人 に どんな 恩恵 を もたらす ん だ ? 例えば 医術 は 病 から 人 を 救う よ な ?
農耕 技術 建築 術 人 の 役 に 立つ 技術 は 多い
だが 魔術 は ?
なんの 役 に も 立た ないって の は 俺 の 気のせい か ? ( シス ティーナ ) くっ… 魔術 は … N 人 の 役 に 立つ と か ―
そんな 次元 の 低い 話 じゃ ない わ
人 と 世界 の 本当 の 意味 を 探し求める …
人 と 世界 の 本当 の 意味 を 探し求める …
( グレン ) 悪かった ウソ だ よ
( グレン ) 悪かった ウソ だ よ
魔術 は すげ え 役 に 立って いる さ
人殺し に な
( シス ティーナ ) はっ! ( 生徒 たち ) あ …
( グレン ) いい か 剣 術 が 1 人 殺す 間 に 魔術 は 何 十 人 と 殺せ る
これほど 人殺し に 優れ た 術 は ない ぜ ?
( シス ティーナ ) ふ ふざけ ない で !
( グレン ) 今 も 昔 も 魔術 と 人殺し は 切って も 切れ ない 腐れ縁 だ
( シス ティーナ ) 違う … !
( グレン ) 今 も 昔 も 魔術 と 人殺し は 切って も 切れ ない 腐れ縁 だ
( シス ティーナ ) 違う … !
魔術 は 人 を 殺す こと で 発展 し て き た ロク で も ない 技術 だ から な !
( シス ティーナ ) 魔術 は … そんな ん じゃ … !
( グレン ) まったく お前 ら の 気 が 知れ ねえ よ !
こんな 人殺し 以外 な ん の 役 に も 立た ん 術 を 勉強 する なんて な !
( シス ティーナ ) くっ… ( シス ティーナ ) くっ… お前 も こんな くだら ん こと に 人生 費やす なら もっと マシ な …
お前 も こんな くだら ん こと に 人生 費やす なら もっと マシ な …
( 叩く 音 )
( 生徒 たち ) あ …
て め … うっ うっ… うっ… 大っ嫌い ! ( ルミア ) シス ティ !
( ドア の 開閉 音 )
( ドア の 開閉 音 )
くっ… ( グレン ) 何 が 魔術 は 偉大 だ だ よ ガキ か …
いや ―
ガキ は 俺 か …
( グレン ) よし もう この 仕事 や ー め たっと !
帰ったら 土下座 の 練習 だ !
一生懸命 謝れ ば セリカ も 許し て くれる さ
ん ?
( グレン ) あいつ … 何 やって ん だ
“ 魔力 円 環 陣 ” か …
( ルミア ) おっか しい なあ … ( ルミア ) おっか しい なあ … ( ドア が 開く 音 )
( ドア が 開く 音 )
ひ ゃ ああ !
( ドア が 開く 音 )
( ドア が 開く 音 )
( ドア が 開く 音 )
実験 室 の 個人 使用 は 禁止 だ ぞ
実験 室 の 個人 使用 は 禁止 だ ぞ
グ グレン 先生 ! ?
ごめんなさい ! どうして も 法 陣 構築 の 復習 を し て おき たく て …
すぐ 片づけます ! ( グレン ) いい よ 最後 まで やっち まい な でも うまく いか なく て …
( グレン ) バーカ 水銀 が 足り て ねえ だけ だ
( グレン ) バーカ 水銀 が 足り て ねえ だけ だ
( ルミア ) え ?
( ルミア ) え ?
お前 たち は
( ルミア ) え ?
お前 たち は
目 に 見え ない もの に 対 し て は 異様 に 神経質 に なる くせ に ―
目 に 見える もの に 対 し て は なぜ か おろそか に なる
魔術 を 必要 以上 に 神聖 視 し て いる 証拠 だ
( グレン ) よし もう 1 回 起動 し て み な 教科 書 どおり 五 節 で な
省略 す ん な よ ? ( ルミア ) は はい
“ 廻 ( まわ ) れ ・ 廻れ ・ 原初 の 命 よ ”
“ 理 ( ことわり ) の 円 環 にて ・ 路 ( みち ) を 為 ( な ) せ ”
う わ あ !
こんなに きれい な 法 陣 初めて 見 まし た !
( グレン ) バカ 言え この 程度 誰 だって できる
そもそも 組 ん だ の は ほとんど お前 だ
ハァ …
( セリカ ) どう だ すごい だ ろ
( ルミア ) グレン 先生って 本当 は 魔術 が お 好き な ん です よ ね ? ( グレン ) どうして そう 思う ?
( ルミア ) だって さっき 楽し そう だった から
( グレン ) は はっ! ねえ よ !
俺 は 魔術 が 大っ嫌い だ ( ルミア ) ふ ふ そう です か
この 学院 の 講師 に なる 前 は 何 を さ れ て た ん です か ?
( グレン ) 引きこもり の 穀潰 し を やって まし た
は ?
引きこもり ? 穀潰 し ?
( グレン ) 学院 に セリカって いう 偉 そう な 女 が いる だ ろ ? この 1 年 は そい つ の スネ かじり まくって た
1 年 … それ より も 前 は ?
( グレン ) あー 終わり 終わり ! 俺 の 過去 を 掘り返す の は 終わり だ
今度 は こっち が 聞く ぞ ( ルミア ) あ …
( グレン ) お前 らって さ なんで そんなに 魔術 に 必死 な ん だ ? 魔術 ごとき に マジ に なり すぎ だ ろ ?
( ルミア ) 私 は 魔術 を 真 の 意味 で
人 の 力 に したい なって 思って る ん です その ため に 今 は 魔術 を 深く 知りたい 恩返し したい 人 が いる ん です ( グレン ) なん だ そりゃ ?
( ルミア ) 3 年 前 私 が 家 の 都合 で 追放 さ れ て ―
シス ティ の 家 に 居候 し 始め た 頃 ―
悪い 魔術 師 たち に 捕まって 殺さ れ そう に なった ん です
そんな 時 に 正義 の 魔術 師 が 私 を 助け て くれ た ん です
( 悪い 魔術 師 たち の 叫び声 )
( 悪い 魔術 師 たち の 叫び声 )
( ルミア ) その 人 は 次々 と 悪い 魔術 師 たち を …
( 悪い 魔術 師 たち の 叫び声 )
とても 恐ろしかった …
ただ あの 人 に 命 を 救わ れ て 思った ん です
人 が 魔術 で 道 を 踏み外し たり し ない よう に ―
導 い て 行ける 立場 に な ろ うって その ため に 魔術 の こと を よく 知 ろ うって そんな 道 を 歩 ん で いけ ば
いつか あの 時 の お 礼 が 言え る 日 が 来る ん じゃ な いかって 暗闇 の 中 1 人 きり で 泣 い て い た 私 に 光 を くれ た
あの 人 に
お前 … N ( ルミア ) は !
どう かし まし た ?
( グレン ) ん …
( グレン ) いや なんでもない
( ルミア ) あ …
んっ… ( ルミア ) それ から 先生 ―
あと で シス ティ に 謝って あげて ください ね
あの 子 に とって 魔術 は ―
亡くなら れ た お じい 様 と の 絆 を 感じ て いられる ― 大切 な もの な ん です
( レドルフ ) 1 歩 … たった 1 歩 だけ …
あの メルガリウス の 天空 城 に 足 を 踏み入れ たかった …
魔術 師 に なった の は ―
たった それ だけ な の に な …
( シス ティーナ ) 私 が やります ! 私 が お じい 様 以上 の 立派 な 魔術 師 に なって ―
メルガリウス の 天空 城 の 謎 を 解 い て みせます ! ( 生徒 たち の ざわめき )
( グレン ) 昨日 は すま ん かった
( シス ティーナ ) え …
ま ぁ な ん だ 俺 は 魔術 が 大っ嫌い だ が その ― 言いすぎ たっつ う か … N とにかく その … 悪かった ! それ じゃ 授業 を 始める
( ルミア ) う ふ ふ ( シス ティーナ ) あ …
( グレン ) あー ただ その 前 に 言っと く こと が ある お前 らって ホンット バカ だ よ な ( 生徒 たち ) は あ ~ ?
ずっと 授業 態度 見 て て 分かった よ
お前 ら 魔術 の こと な ん も 分かっちゃ い ねえ ん だ なって
お前 ら 魔術 の こと な ん も 分かっちゃ い ねえ ん だ なって
( 生徒 1 ) お前 が 言う な ! ( 生徒 2 ) 何 よ !
( 生徒 1 ) お前 が 言う な ! ( 生徒 2 ) 何 よ !
あんた に は 言わ れ たく ない わ !
( ギイ ブル ) “ ショック ・ ボルト ” 程度 の 一節 詠 唱 も でき ない
( ギイ ブル ) “ ショック ・ ボルト ” 程度 の 一節 詠 唱 も でき ない
( 生徒 3 ) ふざけ ん な !
( ギイ ブル ) “ ショック ・ ボルト ” 程度 の 一節 詠 唱 も でき ない
三流 魔術 師 に 言わ れ たく ない ね
ま 正直 それ を 言わ れる と 耳 が 痛い
俺 に は 魔力 操作 の 感覚 と
略式 詠 唱 の センス が なく て ね だ が な
“ ショック ・ ボルト ” 程度 と か 言った か ?
やっぱ バカ だ わ お前 ら ( 生徒 たち ) なっ! ? ( グレン ) じゃ 今日 は その “ ショック ・ ボルト ” に つい て 教え て やる よ
基本 的 な 詠 唱 は
“ 雷 精 ( ら い せい ) よ ・ 紫 電 の 衝撃 以 ( もっ) て ・ 撃ち 倒せ ” ( テレサ ) やっぱり 三 節 詠 唱 …
( ウェンディ ) とっくに 究め てます わ “ ショック ・ ボルト ” なんて 知って の とおり 魔力 を 操る センス に たけ た やつ なら
“ 雷 精 の 紫 電 よ ” の 一節 で 詠 唱 可能 だ が じゃ 問題 な
( グレン ) 三 節 の 呪文 が 四 節 に なる と 何 が 起こる ?
( シス ティーナ ) あ …
( ギイ ブル ) その 呪文 は まとも に 起動 しません よ 必ず なんらか の 形 で 失敗 します ね ん な こと は 分かって ん だ よ バ ~ カ
( ギイ ブル ) ん …
ん な こと は 分かって ん だ よ バ ~ カ
( ギイ ブル ) ん …
俺 は その 失敗 が どういう 形 で 表れる かって 聞い てん の ( ギイ ブル ) ん …
俺 は その 失敗 が どういう 形 で 表れる かって 聞い てん の そんな もの ラン ダム に 決まってます わ ! ( グレン ) ランダム ! ? お前 究め た ん じゃ なかった の か よ
( ウェンディ ) う ぐっ ( ウェンディ ) う ぐっ ( グレン ) なん だ ? 全滅 か ? じゃ もう いい 答え は
( グレン ) なん だ ? 全滅 か ? じゃ もう いい 答え は
“ 右 に 曲がる ” だ
“ 雷 精 よ ・ 紫 電 の ・ 衝撃 以 て ”
“ 撃ち 倒せ ”
( シス ティーナ ) はっ! ( ギイ ブル ) バカ な ! ? ( ウェンディ ) あり えません わ ! ? ちなみに こうして 五 節 に する と
射程 が 落ちる
一部 を 消す と ―
出力 が 大幅 に 落ちる
ま 究め たっつ ー なら これ くらい でき ね ー と な いい か 魔術って の は 要 は 超 高度 な 自己 暗示 だ 呪文 を 唱える 時 に 使う ルーン 語って の は ―
それ を 最も 効率 よく 行え る 言語 で ―
人 の 深層 意識 を 変革 さ せ 世界 の 法則 に 介入 する
“ 魔術 は 世界 の 真理 を 追い求める もの ― ”
なんて お前 ら 言う けど な そりゃ 間違い だ
魔術 は な 人 の 心 を 突き詰める もん な ん だ よ
たかが 言葉 ごとき に ―
そんな 力 が ある なんて 信じられ ん と でも 言い た げ だ な ? そんな ら …
おい 白 猫 ( シス ティーナ ) し 白 猫 ?
白 猫って 私 の こと ! ? 私 に は シス ティーナって 名前 が … 愛し て いる
実は 一目 見 た 時 から お前 に 惚 ( ほ ) れ て い た
う わ あ ああ !
はい 注目 !
白 猫 の 顔 が 真っ赤 に なり まし た ねえ
見事 言葉 ごとき が あいつ の 意識 に 影響 を 与え まし た
( シス ティーナ ) う … う … う …
見事 言葉 ごとき が あいつ の 意識 に 影響 を 与え まし た
言葉 で 世界 に 影響 を 与える これ が 魔術 の 基本 …
ち ょ ! バカ ! 教科 書 投げ ん な !
バカ は あんた よ ! この バカバカバカー !
と とにかく だ 魔術 に も 文法 と 公式 みたい な もん が あん だ よ
深層 意識 を 自分 が 望む 形 に 変革 さ せる ため の な
それ が 分かりゃ あ 例えば
“ ま ぁ ・ とにかく ・ 痺 ( し び ) れろ ”
( 生徒 たち ) あっ! ( ルミア ) あっ! あっ! あれっ思った より 威力 が 弱い な ま これ くらい の 改変 なら できる よう に なる ぜ
( セシル ) そんな … !
( カッシュ ) あんな テキトー な 呪文 で 起動 する の か よ
深層 意識 に 覚え 込ま せ た 術 式 を 有効 に する キーワード
それ が 呪文 だ
要 は 連想 ゲーム さ
例えば お前 ら が そこ の “ 白 猫 ” の 名前 を 聞い て 何 を 連想 する か
例えば お前 ら が そこ の “ 白 猫 ” の 名前 を 聞い て 何 を 連想 する か
( ウェンディ ) 猫 … N ( テレサ ) 猫 ねぇ …
( ウェンディ ) 猫 … N ( テレサ ) 猫 ねぇ …
( リン ) 猫 です …
( リン ) 猫 です …
呪文 と 術 式 も 同じ だ
呪文 と 術 式 も 同じ だ
それ が 分かれ ば あの 程度 の 呪文 改変 は 難しく ない
だが その 基本 を すっ飛ばし ― この クソ 教科 書 で とにかく 覚えろ と 言わんばかり に ―
呪文 を 書き 取り だの 翻訳 だの
それ が 今 まで お前 ら が やって た ―
お 勉強 と 分かり やすい 授業って やつ だ はっアホ か と ( グレン ) 今 の お前 ら は 単に 魔術 を 使える だけ の 魔術 使い に すぎ ん
魔術 師 を 名乗りたい なら ― 自分 に 足り ない もの は 何 か よく 考え とけ
じゃあ 今 から その ド 基礎 を 教え て やる
興味 ない やつ は 寝 て な
( セリカ ) んっふっふっだ から 私 は 知って た ん だ よ ねえ あいつ は やれ ば できる 子 だって !
( リック ) 授業 は 連日 大 人気 で
( セリカ ) グレン は 魔術 の 才能 は 残念 な やつ な ん だ が ―
( セリカ ) グレン は 魔術 の 才能 は 残念 な やつ な ん だ が ―
今 で は 立ち見 の 生徒 まで 出 て いる と か
( セリカ ) グレン は 魔術 の 才能 は 残念 な やつ な ん だ が ―
今 で は 立ち見 の 生徒 まで 出 て いる と か
今 で は 立ち見 の 生徒 まで 出 て いる と か
これ が また 努力 家 で さあ
そりゃ あ 私 が 一 から 仕込 ん だ
自慢 の 弟子 だ から な !
なんと !
( セリカ ) 弟子 は 取ら ない 主義 だった が あいつ は 例外 だ
( ハーレイ ) おのれ グレン = レーダス !
( セリカ ) 弟子 は 取ら ない 主義 だった が あいつ は 例外 だ
いずれ この 学院 からっ… ! かわいかった なあ う ふっ いずれ この 学院 からっ… ! かわいかった なあ う ふっ お前 ら は 汎用 魔術 に 対 し て
個々 の 魔術 師 に オンリー ワン な 固有 魔術 を 神聖 視 し て いる が ―
実は 固有 魔術 を 作る なんて 大した こと じゃ ねえ ん だ
じゃ 何 が 大変 か と 言え ば ―
緻密 に 完成 さ れ た 汎用 魔術 を ―
なんらか の 形 で 超え なきゃ なら ない と いう この 一 点 に 尽きる
じゃ ね ー と 使う 意味 が ね ー から な
( グレン ) なん つ ー か …
( グレン ) ふっ… 悪く ない … か
( セリカ ) お ー お ー 夕日 に 向かって たそがれ ちゃって ま ぁ 青春 し て いる ねえ
なんの 用 だ よ ?
( セリカ ) いや なに 最近 の お前 結構 生き生き し てる なって 思って さ
前 は 死 ん で 1 か月 たった 魚 の よう な 目 を し て い た が ―
今 は 死 ん で 1 日 たった 魚 の よう な 目 を し て いる
( グレン ) おい …
心配 かけ た な
( セリカ ) ん …
悪かった よ …
さて 私 は 明日 から 魔術 学会 だ が ―
お前 の クラス は 前任 の ヒューイ が い なく なって ―
授業 が 遅れ てる から 補習 だった な
( グレン ) ハァ …
( セリカ ) 休み で みんな いない からって 女生徒 に 変 な イタズラ する な よ ? ( グレン ) する か ! 大体 ―
お前 み て え な 女 見慣れ たら そこら の 女 に 興味 持てる かっつ う の おや ? 私 の こと を そんな 目 で 見て い た の か ?
この 変態 ! ( グレン ) ん な わけ ある か !
寄る な ! 胸 押しつけ ん な !
ふ ふ つれない 男 だ な
( ルミア ) 先生 ! ( グレン ・ セリカ ) ん ?
( ルミア ) あ アルフォネア 教授
( セリカ ) どう し た ? グレン に 用 か ?
( ルミア ) はい 先生 に 聞きたい こと が あって ほお ? しかたない なあ
この グレン = レーダス 大 先生 様 が
哀れ な 生徒 たち に ご 教授 して やっか
( シス ティーナ ) だ から あんた に だけ は 聞き たく なかった の よ !
( ルミア ) 先生 の 説明 すごく 分かり やすかった ね
( シス ティーナ ) 魔術 講師 と して は すごい やつ だ けど 人間 と して は 最低 だ わ !
( ルミア ) ねえ シス ティ 私 が この 家 に 来 た ばかり の 頃 覚え てる ?
どう し た の ? 急に
あの 頃 の 私 たちって なかなか 打ち解けられ なかった よ ね それ は …
でも 今 で は こうして 仲良く なれ てる
だから グレン 先生 と だって きっと …
あっそれ は ない わ ! ( ルミア ) う ふ ふってれ 屋 さん う ふ ふ … ( ヒューイ の 声 ) 計画 は 順調 です か ?
( レイク ) はい ただ あの セリカ = アルフォネア が 連れ て き た ―
グレン と いう 男 です が
( ヒューイ の 声 ) ただ の 三流 魔術 師 我々 の 敵 では ありません 予定 どおり 魔術 学会 の 開催 日 に
( レイク ) で は 計画 の 成功 を 祈り ま しょ う
“ 天 なる 智 慧 ( ちえ ) ” に 栄光 あれ
( グレン ) う おお おお !
遅刻 遅刻 ~ !
はっ… あ …
出 て こい よ そこ に いん の バレバレ だ ぜ
( キャレル ) 即席 の 人 払い の 結 界 で し た が ―
いやはや 三流 魔術 師 に し て は なかなか 鋭い じゃ ありません か 一体 どこ の どちら 様 で ? 俺 急 い で ん だ けど
その 必要 は ありません よ あなた の 行き先 は あの世 に 変更 さ れ た の です から !
( グレン ) うっ… N ( キャレル ) “ 穢 ( けが ) れよ ・ 爛 ( ただ ) れよ … ” ( グレン ) くっ
( 生徒 たち の 話し声 )
あいつ 最近 ホント 人気 よ ね
( ルミア ) ふ ふっ N ( シス ティーナ ) 何 よ ? 先生 が どんどん 人気者 に なって 寂しい ん だ ね ?
な 何 言って る の ! ? そんな わけ …
な 何 言って る の ! ? そんな わけ …
( ドア が 開く 音 )
( ドア が 開く 音 )
( ドア が 開く 音 )
( シス ティーナ ) あ …
( シス ティーナ ) あ …
( ジン ) ち い ーっす 邪魔 する ぜ ( シス ティーナ ) え …
ちょっと あなた たち 一体 な ん な ん です か ! ?
君 たち の 先生 立て込 ん で た から 俺 たち が 代わり に 来 た の
( シス ティーナ ) ふざけ ない で ください !
ここ は 部 外 者 立ち入り 禁止 です !
すぐに 出て 行か ない の なら 警備 官 に …
( ジン ) “ ズドン ” !
( テレサ ・ ウェンディ ) あ … は …
ぐ 軍用 魔術 … ! ?
次 逆らったら ブッ 殺す から
( 生徒 たち の ざわめき )
( ジン ) 俺 たち ね ルミア ちゃんって 子 捜し てる ん だ けど い たら 手 挙げて くれる ?
あれ え ? この クラス に いる はず な ん だ けど ―
君 が ルミア ちゃん かな ?
ち 違います じゃ 誰 が ルミア ちゃん か 知って る ?
( リン ) 知りません … ( ジン ) 本当 ? 俺 ウソつき は 嫌い だ よ
( リン ) う …
( シス ティーナ ) あなた たち ! ( ジン ) あん ?
ルミアって 子 を どう する 気 な の ? お前 ルミア ちゃん 知って ん の ?
私 の 質問 に 答え なさい !
( ジン ) あん ?
ウゼ えよ お前 ( シス ティーナ ) あ …
( ジン ) ズド … N ( ルミア ) 私 が ルミア です !
( ジン ) へっ… へ えーっ ( シス ティーナ ) うっ… 君 が ルミア ちゃん な ん だ
うん 実は 知って た
ルミア ちゃん が 名乗り出る まで ―
関係ない やつ を 殺す ゲーム し て た ん だ
ん …
( レイク ) 遊び は その辺 に し て おけ
( ジン ) へ ー い へい
( レイク ) 来い
あっダメ よ … ルミア 大丈夫 きっと グレン 先生 が みんな を 助け て くれる から
( ジン ) その 先生 なら もう ぶっ殺し た よ ( シス ティーナ ) ウソ … N ( ルミア ) そんな …
( レイク ) さあ 来い
( ルミア ) んっ ( ルミア ) 目的 は なん です か なぜ 私 を ?
( レイク ) よく ご存じ の はず だ
ルミア = ティン ジェル いや エルミ アナ 王女
( ルミア ) ん んっ ( レイク ) あなた は 生き て い て は なら ない はず の 存在
だが いない はず な のに いる そこ に あなた を 利用 する 価値 が ある
( シス ティーナ ) き ゃ ああ !
( ジン ) せっかく の 上 玉 だ
食っと か ねえ と もったい ねえ よ な 私 は 誇り 高き フィー ベル 家 の 娘 よ !
( ジン ) 何 それ ? 偉い の ? ( シス ティーナ ) あ …
実は 俺 ルミア ちゃん みたい な の なぶって も 面白く ね え ん だ わ
ありゃ あ かよ わく 見える が 心 は 折れ ねえ タイプ の 人間 だ
だが お前 は ―
強 がって 見せ ちゃ いる が ―
自分 の 弱 さ に 仮面 つけ て 隠し てる だけ の お 子 様 さ
俺 は お前 みたい な チョロ い 女 壊す の が 一 番 楽しい ん だ
ふざけ ない で !
私 が あなた に 屈 する と でも …
( 服 を 破る 音 ) ( ジン ) へ へっ ( シス ティーナ ) は … !
( ジン ) ふん … あ ?
( シス ティーナ ) はっ… ( ジン ) ふっふ ふ … ( シス ティーナ ) う … う …
( ジン ) ん ーっ! ( シス ティーナ ) は …
きれい な 肌 じゃ ん !
( シス ティーナ ) あの …
( ジン ) は ?
( シス ティーナ ) や … N ( ジン ) なあ に ぃ ?
やめ て … ください お 願い …
ぎ ゃは は は ! 落ち ん の 早 すぎ だ ろ !
お前 最高 !
( シス ティーナ ) や だ … 誰 か 助け て …
いった だっき ま ー す ! ( シス ティーナ ) いや あ ああ !
はっ… ! ( ジン ) ん ?
あ …
( ジン ) あん だ て め え ?
すま ん 邪魔 し た わ ( シス ティーナ ) 助け なさい よ !
( グレン ) ハァ … おい お前
いくら モテ ない からって だ な そういう の 犯罪 だ ぞ ? ダメッ 先生 逃げ て !
助けろっつったり 逃げろっつったり どっち な ん だ よ ? ( シス ティーナ ) いい から 早く ! 先生 じゃ そい つ に …
( ジン ) もう 遅 ( おせ ) えよ !
( シス ティーナ ) はっ… N ( ジン ) “ ズドン ” ! ( ジン ) はっ? “ ズドン ” !
“ ズドン ” !
( グレン ) もう 魔術 は 起動 し ねえ よ ( ジン ) はっ… 愚者 の アルカナ ?
( グレン ) 俺 は この カード に 変換 し た 魔術 式 を 読み取る こと で ―
俺 を 中心 と し た 一定 効果 領域 内 に おける ―
魔術 起動 を 完全 封殺 する こと が できる
それ が 俺 の 固有 魔術
“ 愚者 の 世界 ” !
固有 魔術 ! ?
テメエ その 域 に 至って るって いう の か ! ( シス ティーナ ) 魔術 を 封じる ? そんな の 無敵 じゃ …
ま 俺 も 魔術 起動 でき ない けど な へ へ
( ジン ・ シス ティーナ ) は ?
( グレン ) いや だって ―
俺 も 効果 領域 内 に いる ん だ から さ
( ジン ) ぎ ゃは は は は !
魔術 師 が 自分 の 魔術 まで 封じ て ―
どう やって 戦う ん だ よ ?
バッカ じゃ ね ー の !
( シス ティーナ ) もう ダメ だ わ ~
テメエ さっさと 消え …
グワッ !
あ はっぬ うっ テ … テメエ !
( グレン ) ふっ! ( ジン ) ぐ わ あっ! ぬわ ああ ! グワッ !
グワアアア !
( シス ティーナ ) あ …
( ジン ) うっ… て 帝国 式 軍隊 格闘 術 だ と
テメエ 何 もん だ !
グレン = レーダス 非 常勤 講師 だ !
くっ… じゃあ キャレル の やつ が ― 敗れ たって の か !
あり え ねぇ …
魔術 師 の 分 際 で 肉 弾 戦 を 挑む 野郎 に …
( グレン ) やれやれ …
そんなに 魔術 以外 で 倒さ れ たく ない ん だったら
伝説 の 超 魔術
トドメ を 刺し て やる よ
( ジン ) ヒイ … N ( グレン ) いく ぜ !
マ ・ ジ ・ カ ・ ル !
パーンチ !
( ジン ) あぁ …
キック じゃ ねえ か !
そこら 辺 が なんとなく マジカル
( シス ティーナ ) 突如 学園 に 現れ た テロリスト 集団
彼ら の 狙い は なんと ルミア だった ( ルミア ) シス ティ 頑張って !
生徒 たち を 救う ため に ロク で なし 講師 は …
生徒 たち を 救う ため に ロク で なし 講師 は …
( グレン ) おお ! メルガリウス の 天空 城 だ !
( グレン ) おお ! メルガリウス の 天空 城 だ !
( シス ティーナ ) 生徒 たち を … 救う ため に …
( シス ティーナ ) 生徒 たち を … 救う ため に …
( グレン ) すっげ ー ! 城 な のに なんで 浮 い て ん だ ?
( グレン ) すっげ ー ! 城 な のに なんで 浮 い て ん だ ?
( シス ティーナ ) ロク で なし 講師 は … N ( ルミア ) シス ティ 大丈夫 ?
( グレン ) う わ あ 僕 気 に なっちゃ う なあ
( グレン ) う わ あ 僕 気 に なっちゃ う なあ
( シス ティーナ ) う う う … も お ぉ イヤッ !
( シス ティーナ ) う う う … も お ぉ イヤッ !
( シス ティーナ ) う う う … も お ぉ イヤッ !
( ルミア ) シス ティ ?
( シス ティーナ ) う う う … も お ぉ イヤッ !
メルガリウス の 天空 城 は ―
古代 人 が 使って い た 謎 の 魔術 ―
エインシャント が 生み出し た と いわ れ て い て ―
なぜ 浮 い て いる の かも … N ( ルミア ) あ は は は …
( ルミア ) 次回 ! お楽しみ に !