Tokyo Ghoul :re Episode 10
( カナエ の 荒い 息 ) ( 足音 )
( カナエ ) あの 三 白 眼 …
( カナエ ) ハア …
( カナエ ) 次に 会え ば 殺す !
確実 に !
( エト ) フフ フッ ( カナエ ) な っ
( エト ) フフ フフッ ( カナエ ) ハッ !
( エト ) こんにちは カナエ 君
( カナエ ) 貴 様 は …
( カナエ ) 喰 種 ( グール ) ?
( 嗅ぐ 音 )
いや この 妙 な 香り … N どっち だ ?
( エト ) 変わった におい でしょ ? ( カナエ ) う っ
喰 種 ? 人間 ? どっち だ と 思う ?
当たったら リンゴ を 差し上げ ま しょ う
( カナエ ) 何者 だ ?
( エト ) 君 ロゼヴァルト 家 の 生き残り でしょ ?
( カナエ ) こいつ どこ まで …
( カナエ ) から かって いる つもり か ? 子ども
腹 の 足し に して やる !
ん っ !
( エト ) アハハ ハハ !
( カナエ ) チッ ( エト ) ウフフフ …
( カナエ ) どこ に …
な っ !
“ 腹 の 足し ” ねえ 食べ きれ る か なあ ?
( カナエ ) 隻 眼 ( せき がん ) ?
( エト ) はい 正解
( カナエ ) う っ !
( 吐く 音 )
( エト ) おなか いっぱい ?
何で 神様 は エデン の 園 に 知恵 の 樹 ( き ) を 置 い た ん だ ろ う ?
ねえ ? まるで “ 食べろ ” って 言って る みたい
ウフフ …
私 の 想像 する 神様 は ね ―
全知全能 の 父 なんか じゃ なく て ―
とてつもない 力 を 持った 子ども
( カナエ ) 何 の 話 だ ?
( エト ) だって この 世界 あまり に 欠陥 品 が 多 すぎ ない ?
例えば 君 ( カナエ ) ハッ
いくら 尽くし て も 心 を 取り戻さ なかった あるじ が ―
ただ 1 人 佐々木 ( さ さき ) 琲 世 ( は い せ ) と いう 残骸 が 現れ た だけ で ―
すっかり 生気 を 取り戻し て しまった
( カナエ ) う っ あ …
( エト ) ほんと は 殺し たい でしょ ?
琲 世 を
( カナエ ) あ …
あ … ああ …
( エト ) あなた は ―
あるじ の 回復 など 本当 は 望 ん で い なかった
( カナエ ) あ … あ …
あるじ の 回復 など 本当 は 望 ん で い なかった
な っ …
あるじ の 回復 など 本当 は 望 ん で い なかった
違う ! 私 は 習 ( しゅう ) 様 を 心から …
彼 は あなた を 愛し て は い ない
( カナエ ) 黙れ
あなた を 愛し て くれ ない 人 を ―
あなた が 愛 する 必要 は どこ に も ない
( カナエ ) 黙れ !
黙れ ! 黙れ 黙れ !
黙れ 黙れ !
う う …
壊し ちゃ お う ( カナエ ) ハッ !
習 様 は …
私 の 忠誠 は …
( エト ) ただ の 独占 欲
( カナエ ) あ … 私 は …
( エト ) 君 に 必要 な の は リンゴ
ひっせい と 引き換え の 知恵
私 が あなた の 神様 に なって あげる
♪~
~♪
( 足音 ) ( 不 知 ( しら ず ) ) おい !
待て よ ウリ 公
“ 単独 行動 は やめろ ” って 言った ろ ?
( 瓜 江 ( うり え ) ) せっかく の クインケ も 使え ず ―
中途半端 な 赫子 ( かぐ ね ) しか 持た ない お前 に ―
とやかく 言わ れる 筋合い は ない
( 不 知 ) う っ … あ … N ( ドア が 開く 音 )
( ドア が 閉まる 音 )
( 瓜 江 ) 戦え ない なら やめ ち まえ ウスノロ が !
( 少年 ) あっ どこ 投げ てん だ よ ( 少年 ) ハハハッ
( 不 知 ) は あ …
( ハル ) お 兄ちゃん 目 かゆい
見せ て み
ほんと だ 何 か でき て ん な
( ハル ) ん ~
大丈夫 だ よ お 医者 さん に 診 て もら お う な
( ハル ) うん !
( 不 知 ) ハル …
( ハル ) ギン … 兄ちゃん …
私 … きれい に … なり たい …
お … 姫 様 …
( 不 知 ) 金 だ 金 が いる
金 を 稼が ない と …
その ため に 喰 種 を 殺す
もっと もっと 殺し て 殺し て 稼ぎ 続け て やる !
( 足音 ) ( 富 良 ( ふら ) ) おお 佐々木 ん と この …
あっ
富 良 さん ( 富 良 ) ウッス
( 富 良 ) クインケ が 使え ない ? ( 少年 ) ハハハッ
まあ 聞く 話 っちゃ あ 聞く 話 だ な
新人 らしい じゃ ねえ か
サッサン … N 佐々木 上等 も そう 言って まし た
( 少年 たち の 遊ぶ 声 )
( 富 良 ) 俺 も な ―
( 少年 たち の 遊ぶ 声 )
( 少年 たち の 遊ぶ 声 )
初めて 殺し た 喰 種 の クインケ は しばらく 使え なかった ぞ
( 不 知 ) えっ どう やって 克服 し たんす か ?
( 煙 を 吐く 音 )
ある 日 突然 平気 に なんて なら ねえ から な
後悔 と か 罪悪 感 と か ―
いろんな もん を 毎日 毎日 頭 ん 中 で ひっかき 回し て ―
泥臭 ( くせ ) え 葛藤 を 塗り 重ねて ―
その 上 で ようやく 自分 の 中 で 納得 できる 答え って の が ―
つい て くん じゃ ねえ の か ?
つい て くん じゃ ねえ の か ?
( 少年 ) う わ っ
俺 は 割り切れ ねえ 性分 だ から ―
それ も ずいぶん 時間 か か っち まっ た けど な
( 電車 の 走行 音 )
( 富 良 ) なあ 不 知
そう やって しとめ た 獲物 に ―
いちいち 頭 抱え てる やつ の ほう が ―
( 少年 ) え いっ
いちいち 頭 抱え てる やつ の ほう が ―
いちいち 頭 抱え てる やつ の ほう が ―
精神 的 に は はるか に 健康 だ と 俺 は 思う ぜ
捜査 官 だ から って 関係 ねえ
俺 たち が 奪って ん の は 紛れ も なく 命 な ん だ から よ
( 不 知 ) “ 俺 たち が 奪って る の は ― ”
“ 命 ”
( 林 村 ( はやし むら ) ) あと は 任せる
お っ
おう 不 知 ナッツ 使って る か ?
いら ねえ なら くれ
( 不 知 ) 林 村 さん ( 林 村 ) ん ?
活 入れ て もらって いい す か ?
“ 活 ” ?
( 琲 世 ) ど … どう し た の ? 不 知 君
( 不 知 ) ん ん …
( 琲 世 ) な … 何 か 悪い こと でも し た ?
怒ら ない から 言って ごらん
( 不 知 ) みんな 悪い !
こない だ は 足 引っ張って 悪かった
( 才 子 ( さ い こ ) ) あ … あ …
( 才 子 ( さ い こ ) ) あ … あ …
( 不 知 ) 俺 もっと 班長 と して 強く な っ から
( 不 知 ) 俺 もっと 班長 と して 強く な っ から
( 3 人 ) フッ …
( 不 知 ) 俺 もっと 班長 と して 強く な っ から
瓜 江 あり が と な お前 の おかげ で 気合い 入った
ああ
( 瓜 江 ) なぜ そう なる ?
( 宇井 ( う い ) ) ロゼ と アオギリ の 樹 が ―
手 を 組 ん で いる 可能 性 が 出 て き た わけ か
推測 で は あり ます が ―
動画 の 件 で 報復 活動 に 出 て いる 可能 性 も
( キジマ ) お やおや 思わ ぬ 形 で 動画 の 功績 が 現れ まし た な
( 宇井 ) “ 功績 ” ? これ は 明らか に 飛び火 です よ
( キジマ ) そう でしょう か ?
ロゼ と アオギリ 両方 の 手がかり を 手 に する こと が できる 好機 ―
これ を “ 功績 ” と 呼ば ず し て 何と 呼ぶ の です ?
( 伊 丙 ( い へい ) ) 宇井 特等 私 も キジマ さん と 同 意見 です
倒し ちゃ え ば 何 の 問題 も ない です よ ね ?
入 ( は いる ) …
はい すみません
敵 の 戦力 規模 も 把握 せ ず ―
不要 に 捜査 を 拡大 する など 愚 の 骨 頂 です
敵 の 戦力 が 分かれ ば いい ん です よ ね ?
宇井 特等 先日 の 作戦 を 再度 ご 考慮 ください
( 宇井 ) ん …
佐々木 上等
皆 に 説明 を
はい
( パトカー の サイレン )
( 不 知 ) 様 に なって ん な サッサン
( 琲 世 ) そう ?
それ で 情報 は 集まった ?
( 不 知 ) おう 18 区 に 潜入 し て み た ん だ けど ―
あそこ は “ 三 枚 刃 の ミザ ” が 統治 し て い た らしい
( 六 月 ( むつき ) ) うまく いけ ば ―
アオギリ の 構成 員 と 遭遇 できる かも しれ ませ ん
( 琲 世 ) なるほど
瓜 江 君 たち は ?
われわれ は 6 区 で の 捜査 を 行い まし た が ―
われわれ は 6 区 で の 捜査 を 行い まし た が ―
( 才 子 ) うん うん
接触 し た 喰 種 たち は 皆 警戒 心 が 強く ―
もう 少し 捜査 が 必要 か と
ロゼ の 件 で や つら も ―
うたぐり 深く なって いる と 思わ れ ます
( 琲 世 ) そ っか よそ者 に は 警戒 する だ ろ う ね
ん …
( 不 知 ) んで サッサン は どう だった ん だ ?
( 琲 世 ) あ … ああ …
( 喰 種 ) あ … N ( 喰 種 ) 眼帯 の 喰 種 ! ?
( 喰 種 たち ) う っ う う っ … N ( 走る 足音 )
( 琲 世 ) あ …
( 琲 世 ) 僕 の マスク は 喰 種 たち に 知ら れ て いる
( 琲 世 ) “ 眼帯 の 喰 種 に つい て ”
あっ
( 琲 世 ) 亜門 ( あ もん ) 鋼 太朗 ( こう たろう ) は 殉職 し て い た
でも その 理由 は 分から ない
亜門 鋼 太 朗 … 殉職 …
閲覧 規制 … 眼帯 の 喰 種 …
眼帯 の …
( 琲 世 ) う っ 痛 っ
( 金木 ( かね き ) ) 僕 が … 殺し た …
えっ ?
( 金木 ) 僕 の せい だ …
僕 が … 亜門 さん を …
( 琲 世 ) あ …
( 足音 )
( 習 ) アリザ ( アリザ ) あっ
習 様 …
( 習 ) すまない 僕 の ため に ユウマ が …
( アリザ ) 習 様 … 私 ( わたくし ) …
彼 を 失い たく あり ませ ん
( 習 ) ん っ …
僕 は ユウマ を 取り戻す ため 最善 を 尽くす よ
( 足音 )
( 習 ) ボンジュール ( 琲 世 ) あっ
この 間 は すま なかった ね
( 琲 世 ) 僕 も あなた に 会い たかった ん です
( 習 ) おや それ は 奇 遇 だ ね
( 琲 世 ) あの …
あなた は … 喰 種 です か ?
( 習 ) ハッ !
質問 を 変え ます
あなた は “ 金木 研 ( けん ) ” を 知って い た 方 です か ?
( 習 ) この 局面 … 何と する ?
( 琲 世 ) 僕 は 自分 の こと を 知る こと を ―
ずっと 避け て き まし た
でも 知る こと が 彼 に とって ―
救い に なる かも しれ ない から …
君 は それ に よって 元 の 生活 を 捨てる こと に なって も ―
かまわ ない の かい ?
( 琲 世 ) う っ …
嫌 です
( 習 ) ハッ !
( 琲 世 ) 僕 は こんな 体 でも ヒト で いたい
喰 種 が 畏 れ を 抱く ほど の 存在 だった “ 金木 研 ” を ―
僕 は 受け入れ たく ない
この 生活 が いつ まで も 続 い て ほしい
でも いつか は 思い出さ なきゃ いけない
それ は 運命 みたい な もの だって …
お 願い し ます
僕 の こと を 知って いる なら 教え て ください
( 風 の 音 )
( 習 ) あ …
すまない 分から なく なって しまった
( 習 ) 君 に 伝える べき 言葉 が …
( 足音 )
( ちえ ) 君 は 食 材 の ため に 死ね た ?
( 習 ) 掘 ( ほり ) … N 君 は 知って い た ん じゃ ない の かい ?
僕 は “ 死ね ない ” って …
この世 に は … 去って ゆく に は 大事 な もの が 多 すぎる
僕 は 確実 に 楽し ん で い た
皿 に 盛りつけ られ た ちそう を ただ 眺める 日々 を
僕 は …
楽しかった の だ
( アリザ の うめき声 ) ( つえ を つく 音 )
( キジマ ) 私 の 目撃 情報 が 拡散 する よう に ―
行動 し た かい が あり まし た な
しかし いじらしい です なあ
仲間 を 助け に 単身 で 私 を 襲撃 する と は …
彼 は すでに 絶命 し てる と いう のに …
彼 は すでに 絶命 し てる と いう のに …
( アリザ ) う っ
彼 は すでに 絶命 し てる と いう のに …
実に いじらしい
しかし 君 は 使用人 で あり ながら いささか 口 が 軽 すぎる の で は と ―
しかし 君 は 使用人 で あり ながら いささか 口 が 軽 すぎる の で は と ―
( アリザ ) ん っ
しかし 君 は 使用人 で あり ながら いささか 口 が 軽 すぎる の で は と ―
しかし 君 は 使用人 で あり ながら いささか 口 が 軽 すぎる の で は と ―
( アリザ ) う っ
少々 心配 に なって しまう よ
( 斬る 音 )
( 頭 の 落ち た 音 )
( キジマ ) それにしても けなげ な 少女 だ
けなげ に も すぎる ねえ フフ フフ フッ
( 宇井 ) 月山 ( つき やま ) グループ は ―
100 年 以上 の 歴史 を 持ち ―
事業 は 多岐 に わたり ―
計 20 を 超える 子会社 を 持つ 大 企業 です
真相 が 公 に なれ ば ―
各 団体 から 圧力 が かかり 捜査 に も 影響 を 及ぼし ます
情報 の 遮断 そして ―
月山 本社 および 関連 グループ 全体 の 一斉 捜査 の 許可 を
( 常吉 ( つね よし ) ) 分かった
S 1 班 班長 宇井 郡 ( こおり ) 特等 捜査 官
貴 君 に 月 山家 駆逐 作戦 の 決行 を 命ずる
はっ !
( 宇井 ) 和 修 ( わ しゅう ) 特等
( 足音 ) ( 宇井 ) 何 か ?
( 政 ( まつり ) ) S 2 が サポート に 入る その あいさつ だ
総 指揮 は 私 が 執り ます ので どうぞ よろしく
( 政 ) 君 の 働き に 期待 し て いる
( 宇井 ) 手柄 が 欲しい か ? ハイエナ 野郎
( 政 ) 有馬 ( あり ま ) 信者 の ガキ が
( 暁 ( あき ら ) ) ずいぶん 熱心 だ な ( 琲 世 ) あっ
暁 さん
( 暁 ) 何 を 嗅ぎ 回って いる ?
( 資料 を 閉じる 音 ) ( 琲 世 ) えっ と …
過去 の 資料 を 少し …
( 暁 ) 亜門 鋼 太 朗 の こ と か ?
はい
やつ は 私 の 同僚 だった
そして 梟 ( フクロウ ) 討伐 作戦 で 死 ん だ
それ 以上 何 が 知り たい ?
( 琲 世 ) 眼帯 の 喰 種 に つい て は ?
知る 必要 は ない ( 琲 世 ) 何で 隠す ん です か ! ?
あっ
なぜ 知る 必要 が ない ん です か ?
僕 が 眼帯 の 喰 種 だ から です か ?
亜門 鋼 太 朗 を 殺し た の が 僕 だ から です か ?
目 が 覚め て 何も 分から ない こと の 怖 さ が ―
暁 さん に 分かり ます か ?
与え られ た もの に すがる こと しか でき ない ―
僕 の 気持ち が …
あ …
( 琲 世 ) 僕 は … 僕 は どこ から やって き た ん です か ?
僕 は 誰 な ん です か ? ( 暁 ) 琲 世 …
琲 世 じゃ ない !
僕 は … う う っ …
僕 は … う っ … N ( 足音 )
琲 世 お前 は …
お前 だ
名 など …
( 習 ) ユウマ … 金木 君 … カナエ …
僕 は …
( ノック )
( 観 母 ( みる も ) ) 習 君 ( 習 ) あっ
パパ
( 観 母 ) パパ が コーヒー を いれ た よ
( 習 ) ありがとう
あまり 考え すぎる の は よく ない よ
( 習 ) うん
( 飲む 音 )
さすが は パパ の コーヒー だ ね
眠気 も 吹き飛ぶ よ …
( 観 母 ) 松前 ( まつ まえ ) 君 ( 松前 ) はっ
習 君 を 頼み ます
( ヘリ の ローター 音 )
( 宇井 ) 月山 観 母 だ な ?
( 観 母 ) ウイ ( 宇井 ) 動く な
逃げる つもり も 戦う つもり も あり ませ ん よ
われわれ は 紳士 です
( 足音 )
( 宇井 ) 喰 種 が ざ れ 言 を
奥 に 使用人 が い ます
彼ら も 喰 種 です が 今 まで ヒト と して 生き て き まし た
どうぞ 最後 まで そう さ せ て いただき たい
( ヘリ の ローター 音 )
( 捜査 官 ) 月山 観 母 を 確保 ! 繰り返す
月山 観 母 を 確保 し まし た !
( 才 子 ) よし 帰 ろ う
( 瓜 江 ) このまま 任務 終了 ?
ふざける な 暴れろ ロゼ !
駆逐 数 を 稼が せろ !
( 琲 世 ) きな臭い な 何 か ある
( ヘリ の ローター 音 )
( 政 ) おとり か …
あるじ が おとり に なって まで 誰 を 逃がす ?
妻 か ? 子 か ?
検問 の 可能 性 を 考え れ ば ―
そう 遠く へ は 行け ない と 分かる はず
( 政 ) ハッ !
月山 グループ が 所有 する ビル の リスト を よこせ
( 捜査 官 ) は っ !
( 政 ) こざかしい 虫けら が
( ヘリ の ローター 音 )
( 習 ) あ … ああ …
( 松前 ) おはよう ございます 習 様
あ … 松前
ここ は どこ だ ? どこ へ 向かって いる ?
( 松前 ) ドライブ で ござい ます
どう か 僕 の 目 を 見 て 答え て くれ
パパ は … どこ だ ?
( 松前 ) 観 母 様 は お 屋敷 に 残って おら れ ます
ほか の 使用人 と も 一緒 です
月 山家 の 社会 的 権限 は ―
本日 19 時 を もって 完全 に 消失 し まし た
待って くれ つまり それ は …
( 松前 ) 月 山家 は 終わり と いう こと です
観 母 様 は われわれ が 逃げきる まで ―
CCG を 自ら 引き付け られる お つもり です
僕 が … N 僕たち が 逃げ られる よう に …
( 習 ) これ で は まるで …
松前 ! 屋敷 へ 引き返せ !
( 松前 ) でき ませ ん
( 習 ) あ … 父 を 助け に ゆか ね ば … N ( 松前 ) なり ませ ん
( 習 ) 松前 !
( 松前 ) ダメ です
われわれ の 不手際 ゆえ 月山 の 歴史 に 幕 が 閉じ ます
しかし 習 様 さえ いれ ば ―
血 と 歴史 は 形 を 変え つながって ゆき ます
僕 が … N みんな の 命 を すべて 背負う …
( 松前 ) それ が 当主 です
( 習 ) ああ こういう 気持ち だった の か
止め られ ない わけ だ
( 習 ) フッ
分かった
( 松前 ) お 時間 が ござい ませ ん
少々 飛ば させ て いただき ます
( 松前 ) 皆 月山 グループ の 喰 種 です
あ …
( 浅田 ) 習 坊ちゃん の 危機 と あり 急ぎ 駆けつけ て まいり まし た
( 呉 井 ) ヘリ の 到着 まで 時間 が かかり ます
われわれ が 責任 を 持って 習 様 を お守り さ せ て いただき ます
( 習 ) あんなに も 多く の 者 たち が …
改めて 父 の 偉大 さ を 感じる よ
( 松前 ) ええ
一族 が 作り上げ た もの です
( 浅田 ) いや あ 子ども の 頃 に お 会い し た きり だった が ―
ずいぶん と 美男 に なら れ た
ええ 感慨 深い もの です
( ティコ ) ぜひ うち の モデル に なって ほしかった な
彼 は モデル でも 成功 し た よ
喰 種 の 広告 塔 か そい つ は いい
( 浅田 ) 観 母 様 の ため だ 一族 へ の 恩義 は ここ で …
ええ
命 を 尽くし 恩 を 返し ま しょ う
しかし ずいぶん と 上 が 優秀 らしい
( 呉 井 ) 感傷 に 浸る 暇 も ない と は …
せ ん 滅 開始
( カナエ の 荒い 息 )
( カナエ の 荒い 息 )
( エト ) カナエ
( カナエ の 荒い 息 )
( カナエ の 荒い 息 )
誰 か の “ 大切 な もの ” に なる に は ―
その 人 の “ 大切 な もの ” を 奪え ば いい
私 の 骨 を 1 つ 分けて あげる
大丈夫
今度 こそ 愛し て もらえ る よ
だって ほら …
( カナエ ) フーッ フーッ
( エト ) こんなに かわいい もの
♪~
~♪
( 琲 世 ) ハア …
( 戦う 音 ) ( 下 口 ( し も ぐち ) ) ああ …
( 斬る 音 ) ( キジマ ) 裂 きっ … と
( 松前 ) ファン クーロ !
は よせ え !
( 習 ) 投降 など し ない !