JIN - 仁 - 完结 编 #04 (1)
( 龍 馬 )「 先生 元気 か え ? わし は 元気に や っち ょる ぜ よ 」
「 薩摩 に 来た わし は 」
「 先生 が 手術 した 西郷 さん と 馬 が 合う て のう 」
( 龍 馬 ) これ が 南方 先生 の …
( 龍 馬 )「 手術 ん とき の 話 も 改めて 聞いた ぜ よ 」
「 そんな ことし ながら 長 州 に も 顔 を 出し ち ょる 」
( 中岡 ) おんし も 薩長 に 手 を 結ば そう と
( 龍 馬 )「 長 州 で は わし と 同じ 土佐 の 脱 藩 浪人 で 」
「 長 州 の 預かり と な っち ょる 」
「 中岡 慎 太郎 いう 男 と 出会う たが じゃ 」
「 こん 男 が なんと 」
「 わし と 同じ こと を たくら ん じょ って 」
「 今 は 二 人 で 長 州 と 薩摩 の 和解 に 走り回 っち ょる ぜ よ 」
「 そうそう 長崎 で 海軍 操 練 所 の 仲間 と ともに 」
「 亀山 社 中 っ ちゅう カンパニー も 作った ぜ よ 」
「 先生 は どうぜよ ?」
( 仁 )「 龍 馬 さん お 元気 そうで 何より です 」
「 私 の 方 は あの 後 上 様 と 和 宮様 より 」
「 おわび を 兼ねた お 礼 を いただき ました 」
「 その せい も あった の か 恭 太郎 さん の 差 控 も 解か れ 」
「 橘 家 は やっと 元どおりに なり ました 」
「 さらに 仁 友 堂 の 方 に も 良い こと が 色々 と 」
歯車 を 替えて み ましょう か
「 まず 横 松 先生 と 一緒に 考えて いた 」
「 遠心 分離 機 と いう 道具 が 出来上がり ました 」
すごい で すよ 横 松 先生
「 これ は 血液型 と いう もの を 判定 する ため の もの です 」
「 これ に よって 輸血 と いう 治療 が できる ように なり 」
「 象 山 先生 の ように 失血 死 で 亡くなる 方 を 」
「 減らす こと が できる ように なり ます 」
( 佐分利 ) 型 は 何 種類 ある んです か ?
A と O B と AB の 四 種類 です
≪( 八木 ) 型 が 同じならば 誰 の 血 でも 混ぜて 平気です か ?
いろんな 危険 性 も ある ので
このまま で は 確実に 失血 死 する と いう 場合 のみ 使う つもりです
「 ペニシリン を 扱い やすく する と いう 件 は 」
「 粉末 化 に 向けて 実験 を 繰り返して い ます 」
( 福田 ) あ ッ すいません
「 この 試み が 成功 すれば ペニシリン は 」
「 爆発 的に 広まる こと に なる と 思い ます 」
「 咲 さん は 」
《 咲 さ ん 》
《 私 と 一緒に なって もらえ ませ ん か ?》
《( 咲 ) お 断り 申し上げ ます 》
《 私 の 幸せ は 》
《 後 の 世に 仁 友 堂 を 残す こと で ございます 》
〈 咲 さん は あれ から 〉
〈 前 に も まして ニコニコ と 接して くれて いた が 〉
〈 時折 その 笑顔 が 妙に 遠く 感じる こと が 〉
〈 こうして 俺 は 〉
〈 江戸 で 四 度 目 の 正月 を 迎える こと に なった 〉
( 印藤 ) 坂本 様 は いまや 幕府 の 捕り 方 に 追わ れる 身
そんな 大げさな 護衛 ら 薩摩 と 長 州 と の 盟約 は
坂本 様 抜きで は なし え ぬ 仕事
これ は 我が 殿 から の 命 で ございます
≪( 印藤 ) 三吉 慎 蔵 と 東 修介 に ございます
生き ちょ った が かえ お まん は !
( 東 ) はい
こぶ を 取る んです か ?
( 多紀 ) 耳 の 後ろ の 微妙な 位置 に ある こぶ で な
今 まで 多く の 医者 が 診て きた が
皆 失敗 を 恐れ 治療 に 踏み切れ なかった のじゃ
その こぶ は 悪性 の 腫瘍 …
あ ッ 岩 な んです か ?
それ も どうにも 分から ぬ らしい
まず 診る だけ 頼め ぬ か ?
その 患者 さん は どういう 方 で ? その お方 は
東 照 大 権現 様 に つながる ご 家 門 の お 家柄
川越 松平 家 の ご 先代 の ご 息女 で あら せ られる
松平 家 って あの …
上 様 の …
親戚 って こと … さ よう
南方 殿 この 手術 に は 徳川 家 二百六十 年 の
由緒 ある お 血筋 の 存亡 が かかって おる のじゃ
血筋 です か
〈 ずっと 気 に かかって いた こと が ある 〉
〈 この 世界 の どこ か に は 確実に 俺 の 先祖 が いる 〉
〈 もし 俺 が 〉
〈 自分 の 祖先 と 係わって しまったら どう なる んだろう ?〉
〈 別段 何も 起こら ない んだろう か 〉
〈 それとも 〉
〈 その こと で 未来 の 何 か が 〉
〈 大きく 変わったり する んだろう か ?〉
〈 ひょっとして 俺 自身 の 手 で 〉
〈 俺 が 存在 し ない 未来 を 〉
おお ッ
〈 作り出す こと だって ある んじゃ ない だろう か 〉
〈 あの とき と 同じ ように 〉
〈 だけど それ こそ が もし 〉
〈 この タイム スリップ の 目的 だ と したら ?〉
( 八木 ) ご 家 門 の 方 を 治療 する なら 医学 所 の 方 に 話 を して おか ねば
それ は 大丈夫です 松本 先生 も 私 を 推して くださった そうです
( 山田 ) 仁 友 堂 が 医学 館 と つるんで る と いう 噂 が 立ち
好意 で 手伝い に 来て くれて た 医学 所 の 学生 達 が
引き揚げ ました →
上 同士 の 話 は 通じて も 下 に まで 伝わる の は なかなか
そう な んです か
では ペニシリン の 粉末 化 を 急が ねば なり ませ ん ね
ペニシリン が 扱い やすく なれば おのずと 本道 でも 処方 さ れ
流派 は おのずと 溶け合い ましょう ≪( 山田 ) それ は そう です が
製造 の 方 は しばし の 間 職人 を 増やせば よい 話
川越 の 治療 は それなり の 礼 も 見込め ましょう し
いかがで ございましょう か ?
そう です ね そうして いただける と
では 川越 行き の 支度 を いたし ます
あ ッ 助手 は 私 で よろしゅう ございます か ?
はい よ よろしい のです か !?
夫婦 で も ない 男女 が ともに 旅 を する と いう こと です ぞ
あ ッ いい んです か ?
先生 方 に は ペニシリン の 粉末 化 が ございましょう し
佐分利 先生 と 福田 先生 に は 患者 を 診て いただけ ねば なり ませ ぬ し
私 しか おら ぬ で は ございませ ぬ か
いい の か な
言え ました
お まんが わし の 護衛 に なる と は の
仕方ない こと です から これ ッ 東
坂本 さん は 志士 と いう より 商人 です よ ね
長 州 の ため に と 武器 を 流して くれて い ます が
実際 の ところ かなり もうかって る と いう 話 です し
だが 今 長 州 の ため に 尽力 して くれて る の は
坂本 さん と 中岡 さん だけ です
守ら ねば 仕方 ない で すよ ね
何より
僕 は あなた に 助け られて しまった
何 を ! 何 ちゅう 正直な 男 じゃ
わしゃ そういう ヤツ が 大好きじゃ き
僕 は 好きじゃ ないで す
まっ こと 東
薩長 も そこ が 肝 な が じゃ
薩摩 も 長 州 も
互い の こと は 好き や ないき
むしろ 嫌い 合う ち ょる
けん ど 情 の 垣根 を 越えて
手 を 結ば せる もん が 一 つ だけ ある ぜ よ
そりゃ あ
「 利 」 じゃ
「 利 」 っ ちゅう が は この 場合 倒 幕 じゃ
やはり 商人 の 考え です ね
いん や
《 ペニシリン もっと 扱い やすく しよう と 思って ます それ を きっかけ に 》
《 医学 の いろんな 垣根 も なくなる かも しれ ない し 》
医者 の 考え ぜ よ
南方 先生 の こと です か ?
ほ いたら 行こう か に ゃあ
京 へ
咲 さ ん 大丈夫です か ?
はい
は あ 着いた
ここ まで 来れば 川越 まで は 間近で ございます ね
( お初 ) お 客 さん お茶 飲んで くん ろ
ありがとう お 名前 は ?
あ ちかった け ?
お 嬢ちゃん 何とも なかった ? へ ッ ?
静電気 かな ?
( 文 左 衛 門 ) お 客 様 お初 が 何 か
ご 無礼 を いたし ました でしょう か いえいえ
二 階 の 一 番 良い 座敷 を ご 用意 さ せて いただき ました ので
さあ さあ
あの 私 の 部屋 は どちら に ?
≪( 女将 ) お 客 様 方 は 夫婦 で は ?
も 申し訳 ございませ ぬ !
ただいま お 部屋 を
( 女将 ) でも 今日 は 埋まって …
何とか いたし ます ので しばし !
いい です よ 私 は 護衛 の 方 の お 部屋 で 眠り ます から
お 許し ください ませ
お 殿様 の 大切な お 客 様 に このような ご 無礼 を
かく なる 上 は いかなる 処罰 も
私 は 同じ 部屋 でも かまい ませ ぬ
それ ならば 罰せ られる こと も ございませ ん でしょう
先生 さえ お 嫌で なければ です が
ちょっと 待って … 咲 さ ん それ は いけ ませ ん って
もちろん 嫌で は ない けど 私 は …
咲 さん さえ 嫌じゃ なければ
ありがたき お 言葉 で ございます →
こ よい は 心 より お もてなし を さ せて いただき ます ので
なあ なあ 咲 様 は 折り紙 は 得意 け ?
( 恭 太郎 ) 咲 と 南方 先生 が ともに 旅 に ?
私 ども に は ペニシリン 粉末 化 と いう 使命 が ございまして な
まったく 母上 が 聞いたら 気絶 いたそう
ここ だけ の 話 お 二 人 は どう なって おる のでしょう ?
私 は てっきり 一緒に なら れる と 思う ており ました が
《 私 だけ 幸せに など 》
《 なれる わけ が ない で は ございませ ぬ か 》
私 に も よう 分から ぬ のだ
咲 に 何 が あった の か
はい わ あ
船 から 風車
わ ッ
次 は 何 に いたし ましょう か
風船 が 金魚 すごい
あ ッ
いや 何でも …
先生 も 何 か 折る べ 私 ?
いや あ 困った な
偉い お 医者 様 は 何も 折れ ん べ か ?
お ッ
待って ろ よ
できた はい
何 だ べ か ? そりゃ
イカヒコーキ
ヒコーキ ?
イカ 空 飛ぶ イカ
空 飛ぶ イカ ?
よし ッ
いく ぞ
いけ ッ
うわ ~ ッ 飛んだ
さあ
あれ は 未来 の 折り紙 な のです ね
そう だった んです ねえ
気づき ませ ん でした けど
先生 が いら した の は
どれほど 先 の 世 で ございます か ?
百三十 年 と か 四十 年 と か
そんな 感じ じゃ ないで す かね
では 私 は
先生 の お ばば 様 の お ばば 様 くらい でしょう か
私 は 咲 さん の 孫 の 孫 くらい です か
この 屏風 の 向こう は
百 数 十 年 後 な ので ございます ね
そう なり ます ね
あ ッ 川越 藩 の こと です が
込み入った 事情 が ある と か
ああ そう な んです
実は 川越 藩 の 現在 の お 殿様 は 婿 養子 だ そうで
家 の 血筋 を 継ぐ の は 奥 方 様 の 方 な んだ そうです
でも この 奥 方 様 は こぶ が 大きく なって
お 殿様 と の 仲 が うまく いか なく なっちゃ って
尼寺 に 入る って
実家 に 戻って きちゃ ったら しいん です よ
しかも 悪い こと に お 殿様 の 側室 が 現在 妊娠 中 らしくて
このまま で は 代々 続いて いる 川越 藩 直系 の 血 は
絶えて しまう かも しれ ない って こと で の この度 の 依頼 です
長く なって すいません こぶ を 治し
夫婦 仲 も なおす と いう こと で ございます か
でも 奥 方 様 は どう 思って る んでしょう ね
奥 方 様 の 気持ち は 二の次 に
周り が 「 子供 子供 」 って 騒いで る ような 気 が して
武家 の 女子 は お家 の ため に 子 を 産む の が 使命 であり
幸せである と 育て られ ます ゆえ
《 結婚 は 母 も 兄 も 素直に 喜べる お 相手 と と も 思って おり ます 》
あの …
それ は 咲 さん も です よ ね
寝ちゃ い ました か
私 の 子 は
仁 友 堂 で ございます
先生
( 恵 姫 ) おもて を 上げよ
≪( 恵 姫 ) おもて を 上げよ
奥 の 三 人 その方 達 が なぜ ここ に おる ?
( 藩 医 A ) は ッ ご 家老 様 より 南方 殿 の 手助け を せよ と
わらわ の こぶ を 何とも でき なかった その方 ら が ?
≪( B ) 奥 方 様 の 身 に 万一 の こと が あって は と
治療 に 失敗 した とき
その方 ら の 身 に 万一 の こと が あって は であろう
そ なた は 江戸 の 町 医者 じゃ そう じゃ な
はい 治療 は 無用じゃ が
金 なら もろ うて いく が よい 大 儀 であった
何 じゃ
( 女 中 ) 先ほど 殿 と お 房 様 の 間 の お 子 が
お 生まれ に なった そうで
では 祝い の 品 を