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JIN-仁- 完结编, JIN-仁- 完结编 #07 (1)

JIN - 仁 - 完结 编 #07 (1)

《( 未来 ) 坂本 龍 馬 と 同じです ね 》

《 龍 馬 が 死んだ 日 も 確か …》

( 仁 ) 何で こんな 夢

( 上役 ) ついて は 坂本 の 動き を 随時 探って もらい たい

( 橘 ) おそれ ながら …

坂本 は いまや 倒 幕 を 企む 謀 反 人 もし お 役 を 断れば

そ なた を 疑わ ざる を 得 ん こと に なる が

決して そのような こと は

( 栄 ) 恭 太郎 さん

奥 詰 歩兵 頭 と いう の は 初めて 耳 に する お 役 です ね

何 を する のです か ?

世 が 動いて おり ます から 治安 の 維持 など を 主に

大切な お 役目 で ございます ね

はい

ただいま 戻り ました

ペニシリン 製造 の 免許 状 か

≪( 佐分利 ) 南方 先生 !→

お 帰り お 待ち して おり ました

あ ッ いい です よ そのまま で

( 咲 ) 先 生方 追加 の 免許 状 用 の 紙 …

いつまで たって も 慣れ ない んです よ ね これ

未来 で は 足 を 洗わ ぬ もの です か ?

こんなふうに 人 に 洗って もらったり は

無事に お 帰り に なら れて よかった です

南方 先生

咲 から 聞いた のです が 坂本 殿 と は

いまだ 会えて は おら れ ぬ のです か ?

長崎 で 会えた んです けど ね

お 会い に なら れた のです か ?

会えた は 会えた んです けど

《( 龍 馬 ) これ は どう いて も 必要な 戦 な が じゃ !》

《 暴力 は 暴力 を 生む だけ な んです !》

龍 馬 さん と は ちょっと 色々 あって 結局 けんか 別れ …

世 は 不穏に なって きて おり ます

せめて この 世情 が 落ち着く まで

つきあい を 控えて いただけ ない でしょう か

ここ に は 咲 も おり ます し

兄 上 何 か あった ので ございます か ?

いや

何かと 言う ほど の こと で は ない が

残念 ながら 坂本 殿 は いまや 幕府 から は

敵 と みなさ れて おる ゆえ

私 も 心配で

そう なら ない ように 動いて もらえ ない か って

お 願い し たい んです よ ね

そういう こと なら …

いら ぬ こと を 申し上げ ました どうか 忘れ ください

恭 太郎 さん 何 か あった んです かね

何 に せよ これ から は 坂本 様 の こと は

あまり 告げ ぬ ほう が よい かも しれ ませ ぬ

兄 も 旗本 で ございます ゆえ

〈 この 年 の 終わる 頃 〉

〈 一橋 慶 喜 が 将軍 と なった こと が 〉

〈 江戸 の 町 に も 聞こえて きた 〉

〈 さすが の 俺 でも 知っている 〉

〈 徳川 幕府 最後 の 将軍 だ 〉

〈 いよいよ 徳川 の 時代 が 終わって いく のだ 〉

( 後藤 ) 幕府 が 長 州 に 負けて し も うた 今

こん まま で は 土佐 は 時 の 流れ に 乗り遅れる ぜ よ

力 を 貸せ と 言う ち ょる が じゃ 坂本 !

策 が いる が じゃ のう

後藤 殿

〈 そんな 中 俺 は 改めて 〉

〈 龍 馬 暗殺 に ついて 思い出そう と して いた 〉

〈 龍 馬 さん の 暗殺 は 確か 〉

〈 大政 奉還 の 後 〉

〈 明治 に なる まで の 間 だった ような …〉

〈 でも それ が いつ だった か 〉

〈 正確に は 思い出せ なかった 〉

〈 夢 に 出て きた あの 思い出 〉

《 坂本 龍 馬 と 同じです ね 》

《 龍 馬 が 死んだ 日 も 確か …》

〈 未来 は あの とき 何 を 受けて そう 言った の か 〉

また か

〈 歴史 を 変え たい と 思う と 〉

〈 必ず 襲わ れる この 頭痛 〉

〈 どういう カラ クリ か は 分から ない が 〉

〈 やはり あの 男 は 俺 で 〉

〈 この 頭痛 の もと は あの 腫瘍 で 〉

〈 俺 に はめ られた 孫悟空 の 輪 で も ある んじゃ ない だろう か 〉

〈 漠然と いつか 現代 に 戻さ れる と 思って いた けど 〉

〈 俺 は この 頭痛 に 殺さ れる こと を 〉

〈 覚悟 し なければ いけない の かも しれ ない 〉

〈 龍 馬 さん の 暗殺 を 止めよう と する ならば …〉

昔 雪 に なり たい と 言う た 女子 が おって のう

〈 歴史 を 変えよう と する ならば …〉

( 野 風 ) これ は …

〈 何 か ない のだろう か 〉

〈 歴史 の 修正 力 を あざ むける ような 方法 は …〉

これ は …

勝 先生 幕府 は 今 どういう 状態 な んです か ?

( 勝 ) 知ら ねえ よ おい ら また お 暇 を 出さ れ ち まったん だ から よ

知ら ない って あっちこっち 頭 下げて やった のに

慶 喜 さ ん おい ら の やる こと は 気 に 入 ん ねえ んだ から

知る かって んだ よ

江戸 が 戦 に 巻き込ま れる の だけ は 嫌 だって 言って た じゃ ないで す か

四 侯 会議 って の を やる んだ って よ

慶 喜 さん を 交え 薩摩 土佐

越前 宇和島 の 四 藩 の 有力 諸侯 で

お国 の こと を 話し合おう って 薩摩 が 言いだした らしい の さ

国 の こと です か

薩摩 の 狙い は 天子 様 の 前 で 長 州 の 処分 を とかせ

長 州 と ともに 倒 幕 へ の 備え を すすめる と か

そんな とこ だろう よ あの …

龍 馬 さん は その 件 に 絡んで る んです か ?

ここ に きて 土佐 の 名前 が 急に 出て くん の は おかしい だろう

絡んで る と 考えて 間違い は ね えんじゃ ねえ か ?

あの 勝 先生 今 は 何 年 です か ?

慶応 三 年 だ よ

そう じゃ なくて その …

西洋 の 暦 で は

何で そんな こと 聞く ん だい ? 先生

いや 別に 深い 意味 は ない んです けど

確か 1867 年 だった っけ かな

いっぱ むなしく 大政 奉還 …

何 が そのように むなしく ございます ので ?

ただいま 戻り ました

はい

これ …

手 を 見る かぎり 坂本 様 の もの か と

写真 なる もの で は ないで す か !

一緒に 撮った んです

「 長 芋 の 中 より 出 で たる 虫 たち の 」

「 江戸 の 芋 に も すく いたる か な 」

あの 人 何で 芋 の 歌 なんて

ひょっとして 長 芋 と は

長 州 藩 と 薩摩 藩 の こと で は ございませ ぬ か ?

芋 と いえば 薩摩芋 で ございます から

なるほど

長 州 と 薩摩 から 出て きた 人間 が

これ から は 江戸 に 巣くう

江戸 も 食べちゃ う ぞ って こと です か ?

そういう 意味 に なって しまい ます ね

やっぱり 分かって もらえ なかった の か なあ

あ ッ 先生 もう 一 通 は 野 風 さん から で ございます よ

野 風 さん !?

( 野 風 )「 南方 先生 咲 様 お 元気で ござ りんしょう か 」

「 実は この度 は お 願い が あって 文 を したため ん した 」

こちら も よく ない お 知らせ で ございます か ?

幕府 から 許可 が 下りた そうで

ルロン さん と 正式に 結婚 する そうです

ま ッ まこと で ございます か !?

横浜 で 婚礼 を する そうで

私 と 咲 さん に 来て ほしい って 書いて あり ます

婚礼 で ございます か

まあ … まあ それ は めでたい

《 野 風 さん は 未来 さん の ご 先祖 や も しれ ぬ 方 です もの ね 》

《 あの 日 の 話 を お 聞き に ?》

《 あ ちき の ため に も 幸せに なって くだ さん し 》

どうかした んです か ?

外国 の 方 と の 正式な 婚礼 が 許さ れる と 思って なかった もの で

そう な んです か ?

じゃあ これ ホント すごい こと な んじゃ ない です か

すごい な 野 風 さん

坂本 様 の 歌 いささか 腑 に 落ち ませ ん ね

何 が です か ?

その 歌 は 先生 の 話 に

納得 して い ない と いう 意味 で ございましょう

そのような こと を わざわざ 言って よこす もの でしょう か

現実 と 戦って る 龍 馬 さん に すれば

私 の 意見 は 絵 に 描いた 餅 に しか 聞こえ ない の かも しれ ませ ん

それ を 宣言 し たかった んじゃ ない でしょう か

( 東 ) これ は 倒 幕 の ため に 土佐 に 流す 武器 で ございます よ ね

ああ 土佐 は もはや 佐 幕 で は ない と

薩長 に 信じて もらう に は 実弾 が 一 番 や きね や

道 を 間違えた と おっしゃって いた の は →

よろしい のです か ?

〈 龍 馬 さん へ の 晴れ ない 気持ち を 抱えた まま 〉

じゃあ 消毒 を はい

〈 俺 と 咲 さん は 横浜 へ と 旅立った 〉

まるで 別 世界 へ 来た ようで ございます

その うち こんな 建物 で いっぱいに なる と 思い ます よ

変わって いく ので ございます ね

世 は …

不安です よ ね 咲 さ んに したら

幕府 が これ から どう なって いく か 分か ん ない 状況 なんて

では この先 どう なる か 教えて いただけ ます か ?

あ ッ …

不安で は ない と いえば 嘘 に なり ます が

大丈夫です

世 が いかに 変わろう と

私 の なす べき こと は この 手 で

一 人 でも 多く の 方 を 助ける こと だけ です

ありがとう ございます

この 黒き 水 は 薬 で ございます か ?

西洋 の お茶 みたいな もの です

では 私 も

先生 に は おいしゅう ございます か ?

だんだん 癖 に なる んです

左 様 で ございます か

( ドア が 開く )

先生 咲 様

ようこそ いらっしゃい ん した

野 風 さん ルロン さん

この度 は おめでとう ございます

( ルロン ) ありがとう ございます ありがとう ござ りん す

お ッ おめでとう ございます

ほん に このような 遠く まで おいで いただき ん して

お 二 人 に は どうしても 婚礼 に 出て いただき とう あり ん して

こちら こそ うれしい です

このような 所 咲 様 に は

くつろげ ぬ ところ も ある や もし れんせん が

心 より もてなし させて いた だ きん す ゆえ

「 私 」 に は ?

お 部屋 に ご 案内 いたし ん す

お 二 人 は 同じ お 部屋 で よろし う ござい ん すな

え ッ ?

え ッ !?

すいません できれば 別々に

では まだ ?

先生 は まだ

あの 思い 人 の こと を とやかく 言って おら れる ので ?

あの 野 風 さん

なぜ 私 に だけ

「 このような 所 は くつろげ ぬ や も 」 と おっしゃった のです か ?

あ ッ …

西洋 の もの を 使って いただき ん す ゆえ

では 何 ゆえ

先生 が 西洋 の もの に 慣れて いる と 思わ れた のです か ?

そりゃ 南方 先生 は

こちら で 外国 人 医師 に 対して も

ご 講義 を なさった と 聞き ん して →

されば 慣れ ておい で か と

それ だけ であり ん すよ

は あ

咲 様 は 妙な こと を 気 に なさ い ん す なあ

くわばら くわばら

( ルロン ) チンチン

これ も 癖 に なる ので ございます か ?

はい 多分

こ ッ これ は 口 の 中 で ザワザワ と

( 野 風 が 笑う )

先生 は シャンパーニュ に 慣れて おいで であり ん す なあ

どこ か で たしなま れた ので ?

は ッ はい

横浜 で

な ッ 長崎 でも …

野 風 さん とっても 頭 が いい です

マナー も 見事だ し フランス 語 も 上手です

フランス に 戻って も どこ に 連れて 出て も

恥ずかしく ない です

野 風 さん フランス に 行く んです か ?

あい

婚礼 が 終わり ん したら 折 を 見て

そう な んです か

あ ちき の こと より

お 二 人 は いつ 夫婦 に なら れる お つもりで ?

それ は えっ と で すね …

正直に 申し ます と で すね

私 の ほう は その …

癖 に なって まいり ました

咲 さ ん

大丈夫です か ? 咲 さ ん

大丈夫 大丈夫で ございます

あ ッ

咲 さ ん

野 風 さん は

まことに 幸せな ので ございましょう か

あんなに 幸せ そうじゃ ないで す か

お 芝居 な ので は ございませ ん かね

咲 さ ん 声 が 大きい で すって

野 風 さん 嘘 が お 上手です し 咲 さ ん

野 風 さん に も ルロン さん に も 失礼 …

では よい ので ございましょう か

私 も

よい ので ございましょう か 幸せに なり まして も

何 言って る んです か ?

咲 さ ん ?

私 お ばば に なって しまい ます よ

もともと お ばば の お ばば で ございます けど ね

咲 様 は 大 虎 であり ん した か

野 風 さん は 今日 は 飲んで ませ ん でした よ ね

実は 今 から 診て もらい たい 病人 が おり ん して

今 から です か ?

へえ

今 か 今 か と 待ちかねて おり ん す

患者 さん は お 屋敷 の 方 です か ?

へえ この先 であり ん す

あの 患者 さん は ?

ちょ ッ 野 風 さん !?


JIN - 仁 - 完结 编 #07 (1) |しとし|かん结|

《( 未来 ) 坂本 龍 馬 と 同じです ね 》 みらい|さかもと|りゅう|うま||おなじ です|

《 龍 馬 が 死んだ 日 も   確か …》 りゅう|うま||しんだ|ひ||たしか

( 仁 ) 何で   こんな 夢 しとし|なんで||ゆめ

( 上役 ) ついて は   坂本 の 動き を 随時   探って もらい たい うわやく|||さかもと||うごき||ずいじ|さぐって||

( 橘 ) おそれ ながら … たちばな||

坂本 は   いまや   倒 幕 を 企む 謀 反 人 もし   お 役 を 断れば さかもと|||たお|まく||たくらむ|はかりごと|はん|じん|||やく||ことわれば

そ なた を 疑わ ざる を 得 ん こと に なる が |||うたがわ|||とく|||||

決して   そのような こと は けっして|||

( 栄 ) 恭 太郎 さん さかい|きよう|たろう|

奥 詰 歩兵 頭 と いう の は 初めて 耳 に する お 役 です ね おく|つ|ほへい|あたま|||||はじめて|みみ||||やく||

何 を する のです か ? なん|||の です|

世 が 動いて おり ます から 治安 の 維持 など を   主に よ||うごいて||||ちあん||いじ|||おもに

大切な お 役目 で ございます ね たいせつな||やくめ|||

はい

ただいま 戻り ました |もどり|

ペニシリン 製造 の 免許 状 か |せいぞう||めんきょ|じょう|

≪( 佐分利 ) 南方 先生 !→ さぶり|なんぽう|せんせい

お 帰り   お 待ち して おり ました |かえり||まち|||

あ ッ   いい です よ   そのまま で

( 咲 ) 先 生方   追加 の 免許 状 用 の 紙 … さ|さき|うぶかた|ついか||めんきょ|じょう|よう||かみ

いつまで たって も 慣れ ない んです よ ね   これ |||なれ||ん です|||

未来 で は   足 を 洗わ ぬ もの です か ? みらい|||あし||あらわ||||

こんなふうに 人 に 洗って もらったり は |じん||あらって||

無事に   お 帰り に なら れて よかった です ぶじに||かえり|||||

南方 先生 なんぽう|せんせい

咲 から 聞いた のです が   坂本 殿 と は さ||きいた|の です||さかもと|しんがり||

いまだ 会えて は おら れ ぬ のです か ? |あえて|||||の です|

長崎 で 会えた んです けど ね ながさき||あえた|ん です||

お 会い に なら れた のです か ? |あい||||の です|

会えた は 会えた んです けど あえた||あえた|ん です|

《( 龍 馬 ) これ は どう いて も 必要な 戦 な が じゃ !》 りゅう|うま||||||ひつような|いくさ|||

《 暴力 は 暴力 を 生む だけ な んです !》 ぼうりょく||ぼうりょく||うむ|||ん です

龍 馬 さん と は   ちょっと 色々 あって   結局   けんか 別れ … りゅう|うま|||||いろいろ||けっきょく||わかれ

世 は   不穏に なって きて おり ます よ||ふおんに||||

せめて   この 世情 が 落ち着く まで ||せじょう||おちつく|

つきあい を 控えて いただけ ない でしょう か ||ひかえて||||

ここ に は 咲 も   おり ます し |||さ||||

兄 上 何 か   あった ので ございます か ? あに|うえ|なん|||||

いや

何かと 言う ほど の こと で は ない が なにかと|いう|||||||

残念 ながら   坂本 殿 は いまや   幕府 から は ざんねん||さかもと|しんがり|||ばくふ||

敵 と   みなさ れて おる ゆえ てき||みな さ|||

私 も 心配で わたくし||しんぱいで

そう なら ない ように 動いて もらえ ない か って |||よう に|うごいて||||

お 願い し たい んです よ ね |ねがい|||ん です||

そういう こと なら …

いら ぬ こと を 申し上げ ました どうか   忘れ ください ||||もうしあげ|||わすれ|

恭 太郎 さん 何 か   あった んです かね きよう|たろう||なん|||ん です|

何 に せよ これ から は   坂本 様 の こと は なん||||||さかもと|さま|||

あまり 告げ ぬ ほう が よい かも しれ ませ ぬ |つげ||||||||

兄 も   旗本 で ございます ゆえ あに||はたもと|||

〈 この 年 の 終わる 頃 〉 |とし||おわる|ころ

〈 一橋 慶 喜 が 将軍 と なった こと が 〉 いちのはし|けい|よろこ||しょうぐん||||

〈 江戸 の 町 に も 聞こえて きた 〉 えど||まち|||きこえて|

〈 さすが の 俺 でも 知っている 〉 ||おれ||しっている

〈 徳川 幕府   最後 の 将軍 だ 〉 とくがわ|ばくふ|さいご||しょうぐん|

〈 いよいよ 徳川 の 時代 が 終わって いく のだ 〉 |とくがわ||じだい||おわって||

( 後藤 ) 幕府 が 長 州 に 負けて し も うた 今 ことう|ばくふ||ちょう|しゅう||まけて||||いま

こん まま で は 土佐 は 時 の 流れ に 乗り遅れる ぜ よ ||||とさ||じ||ながれ||のりおくれる||

力 を 貸せ と 言う ち ょる が じゃ 坂本 ! ちから||かせ||いう|||||さかもと

策 が いる が じゃ のう さく|||||

後藤 殿 ことう|しんがり

〈 そんな 中   俺 は 改めて 〉 |なか|おれ||あらためて

〈 龍 馬 暗殺 に ついて 思い出そう と して いた 〉 りゅう|うま|あんさつ|||おもいだそう|||

〈 龍 馬 さん の 暗殺 は   確か 〉 りゅう|うま|||あんさつ||たしか

〈 大政 奉還 の 後 〉 たいせい|ほうかん||あと

〈 明治 に なる まで の 間 だった ような …〉 めいじ|||||あいだ||

〈 でも   それ が いつ だった か 〉

〈 正確に は   思い出せ なかった 〉 せいかくに||おもいだせ|

〈 夢 に 出て きた   あの 思い出 〉 ゆめ||でて|||おもいで

《 坂本 龍 馬 と 同じです ね 》 さかもと|りゅう|うま||おなじ です|

《 龍 馬 が 死んだ 日 も   確か …》 りゅう|うま||しんだ|ひ||たしか

〈 未来 は   あの とき 何 を 受けて   そう 言った の か 〉 みらい||||なん||うけて||いった||

また か

〈 歴史 を 変え たい と 思う と 〉 れきし||かえ|||おもう|

〈 必ず 襲わ れる   この 頭痛 〉 かならず|おそわ|||ずつう

〈 どういう カラ クリ か は 分から ない が 〉 |から|くり|||わから||

〈 やはり   あの 男 は 俺 で 〉 ||おとこ||おれ|

〈 この 頭痛 の もと は   あの 腫瘍 で 〉 |ずつう|||||しゅよう|

〈 俺 に   はめ られた 孫悟空 の 輪 で も ある んじゃ ない だろう か 〉 おれ||||そんごくう||りん|||||||

〈 漠然と   いつか 現代 に 戻さ れる と 思って いた けど 〉 ばくぜんと||げんだい||もどさ|||おもって||

〈 俺 は   この 頭痛 に 殺さ れる こと を 〉 おれ|||ずつう||ころさ|||

〈 覚悟 し なければ いけない の かも しれ ない 〉 かくご|||||||

〈 龍 馬 さん の 暗殺 を 止めよう と する ならば …〉 りゅう|うま|||あんさつ||とどめよう|||

昔   雪 に なり たい と 言う た 女子 が おって のう むかし|ゆき|||||いう||じょし|||

〈 歴史 を 変えよう と する ならば …〉 れきし||かえよう|||

( 野 風 ) これ は … の|かぜ||

〈 何 か   ない のだろう か 〉 なん||||

〈 歴史 の 修正 力 を あざ むける ような 方法 は …〉 れきし||しゅうせい|ちから|||||ほうほう|

これ は …

勝 先生   幕府 は 今 どういう 状態 な んです か ? か|せんせい|ばくふ||いま||じょうたい||ん です|

( 勝 ) 知ら ねえ よ   おい ら   また お 暇 を 出さ れ ち まったん だ から よ か|しら|||||||いとま||ださ||||||

知ら ない って あっちこっち   頭 下げて やった のに しら||||あたま|さげて||

慶 喜 さ ん   おい ら の やる こと は 気 に 入 ん ねえ んだ から けい|よろこ|||||||||き||はい||||

知る かって んだ よ しる|||

江戸 が 戦 に 巻き込ま れる の だけ は 嫌 だって 言って た じゃ ないで す か えど||いくさ||まきこま|||||いや||いって|||||

四 侯 会議 って の を   やる んだ って よ よっ|こう|かいぎ|||||||

慶 喜 さん を 交え   薩摩   土佐 けい|よろこ|||まじえ|さつま|とさ

越前   宇和島 の 四 藩 の 有力 諸侯 で えちぜん|うわじま||よっ|はん||ゆうりょく|しょこう|

お国 の こと を 話し合おう って 薩摩 が 言いだした らしい の さ おくに||||はなしあおう||さつま||いいだした|||

国 の こと   です か くに||||

薩摩 の 狙い は   天子 様 の 前 で 長 州 の 処分 を とかせ さつま||ねらい||てんし|さま||ぜん||ちょう|しゅう||しょぶん||

長 州 と ともに 倒 幕 へ の 備え を すすめる と か ちょう|しゅう|||たお|まく|||そなえ||||

そんな とこ だろう よ あの …

龍 馬 さん は その 件 に   絡んで る んです か ? りゅう|うま||||けん||からんで||ん です|

ここ に きて   土佐 の 名前 が 急に 出て くん の は   おかしい だろう |||とさ||なまえ||きゅうに|でて|||||

絡んで る と 考えて 間違い は ね えんじゃ ねえ か ? からんで|||かんがえて|まちがい|||||

あの   勝 先生   今 は 何 年 です か ? |か|せんせい|いま||なん|とし||

慶応 三 年 だ よ けいおう|みっ|とし||

そう じゃ なくて   その …

西洋 の 暦 で は せいよう||こよみ||

何で そんな こと 聞く ん だい ?  先生 なんで|||きく|||せんせい

いや 別に 深い 意味 は ない んです けど |べつに|ふかい|いみ|||ん です|

確か  1867 年 だった っけ かな たしか|とし|||

いっぱ むなしく 大政 奉還 … ||たいせい|ほうかん

何 が   そのように むなしく ございます ので ? なん||そのよう に|||

ただいま 戻り ました |もどり|

はい

これ …

手 を 見る かぎり   坂本 様 の もの か と て||みる||さかもと|さま||||

写真 なる もの で は ないで す か ! しゃしん|||||||

一緒に 撮った んです いっしょに|とった|ん です

「 長 芋 の   中 より 出 で たる 虫 たち の 」 ちょう|いも||なか||だ|||ちゅう||

「 江戸 の 芋 に も   すく いたる か な 」 えど||いも||||||

あの 人   何で 芋 の 歌 なんて |じん|なんで|いも||うた|

ひょっとして   長 芋 と は |ちょう|いも||

長 州 藩 と 薩摩 藩 の こと で は ございませ ぬ か ? ちょう|しゅう|はん||さつま|はん|||||||

芋 と いえば 薩摩芋 で ございます から いも|||さつまいも|||

なるほど

長 州 と 薩摩 から 出て きた 人間 が ちょう|しゅう||さつま||でて||にんげん|

これ から は   江戸 に 巣くう |||えど||すくう

江戸 も 食べちゃ う ぞ って こと です か ? えど||たべちゃ||||||

そういう 意味 に なって しまい ます ね |いみ|||||

やっぱり 分かって もらえ なかった の か なあ |わかって|||||

あ ッ   先生   もう 一 通 は 野 風 さん から で ございます よ ||せんせい||ひと|つう||の|かぜ|||||

野 風 さん !? の|かぜ|

( 野 風 )「 南方 先生   咲 様 お 元気で ござ りんしょう か 」 の|かぜ|なんぽう|せんせい|さ|さま||げんきで|||

「 実は   この度 は   お 願い が あって 文 を   したため ん した 」 じつは|このたび|||ねがい|||ぶん||した ため||

こちら も   よく ない お 知らせ で ございます か ? |||||しらせ|||

幕府 から   許可 が 下りた そうで ばくふ||きょか||おりた|そう で

ルロン さん と 正式に 結婚 する そうです |||せいしきに|けっこん||そう です

ま ッ   まこと で ございます か !?

横浜 で 婚礼 を する そうで よこはま||こんれい|||そう で

私 と 咲 さん に 来て ほしい って 書いて あり ます わたくし||さ|||きて|||かいて||

婚礼 で ございます か こんれい|||

まあ … まあ   それ は   めでたい

《 野 風 さん は   未来 さん の ご 先祖 や も しれ ぬ 方 です もの ね 》 の|かぜ|||みらい||||せんぞ|||||かた|||

《 あの 日 の 話 を   お 聞き に ?》 |ひ||はなし|||きき|

《 あ ちき の ため に も 幸せに なって くだ さん し 》 ||||||しあわせに||||

どうかした んです か ? |ん です|

外国 の 方 と の 正式な 婚礼 が 許さ れる と 思って なかった もの で がいこく||かた|||せいしきな|こんれい||ゆるさ|||おもって|||

そう な んです か ? ||ん です|

じゃあ   これ ホント すごい こと な んじゃ ない です か ||ほんと|||||||

すごい な   野 風 さん ||の|かぜ|

坂本 様 の 歌   いささか 腑 に 落ち ませ ん ね さかもと|さま||うた||ふ||おち|||

何 が です か ? なん|||

その 歌 は   先生 の 話 に |うた||せんせい||はなし|

納得 して い ない と いう 意味 で ございましょう なっとく||||||いみ||

そのような こと を   わざわざ 言って よこす もの でしょう か ||||いって||||

現実 と 戦って る 龍 馬 さん に すれば げんじつ||たたかって||りゅう|うま|||

私 の 意見 は   絵 に 描いた 餅 に しか 聞こえ ない の かも しれ ませ ん わたくし||いけん||え||えがいた|もち|||きこえ||||||

それ を   宣言 し たかった んじゃ ない でしょう か ||せんげん||||||

( 東 ) これ は   倒 幕 の ため に 土佐 に 流す 武器 で ございます よ ね ひがし|||たお|まく||||とさ||ながす|ぶき||||

ああ 土佐 は   もはや 佐 幕 で は ない と |とさ|||たすく|まく||||

薩長 に 信じて もらう に は 実弾 が 一 番 や きね や さつちょう||しんじて||||じつだん||ひと|ばん|||

道 を 間違えた と おっしゃって いた の は → どう||まちがえた|||||

よろしい のです か ? |の です|

〈 龍 馬 さん へ の 晴れ ない 気持ち を 抱えた まま 〉 りゅう|うま||||はれ||きもち||かかえた|

じゃあ   消毒 を はい |しょうどく||

〈 俺 と 咲 さん は   横浜 へ と 旅立った 〉 おれ||さ|||よこはま|||たびだった

まるで 別 世界 へ 来た ようで ございます |べつ|せかい||きた||

その うち   こんな 建物 で いっぱいに なる と 思い ます よ |||たてもの|||||おもい||

変わって いく ので ございます ね かわって||||

世 は … よ|

不安です よ ね   咲 さ んに したら ふあん です|||さ|||

幕府 が   これ から どう なって いく か 分か ん ない 状況 なんて ばくふ||||||||わか|||じょうきょう|

では   この先   どう なる か 教えて いただけ ます か ? |このさき||||おしえて|||

あ ッ …

不安で は ない と いえば 嘘 に なり ます が ふあんで|||||うそ||||

大丈夫です だいじょうぶ です

世 が   いかに 変わろう と よ|||かわろう|

私 の なす べき こと は   この 手 で わたくし|||||||て|

一 人 でも 多く の 方 を 助ける こと だけ です ひと|じん||おおく||かた||たすける|||

ありがとう ございます

この 黒き 水 は   薬 で ございます か ? |くろき|すい||くすり|||

西洋 の お茶 みたいな もの です せいよう||おちゃ|||

では   私 も |わたくし|

先生 に は おいしゅう ございます か ? せんせい|||||

だんだん 癖 に なる んです |くせ|||ん です

左 様 で ございます か ひだり|さま|||

( ドア が 開く ) どあ||あく

先生   咲 様 せんせい|さ|さま

ようこそ   いらっしゃい ん した

野 風 さん   ルロン さん の|かぜ|||

この度 は   おめでとう ございます このたび|||

( ルロン ) ありがとう ございます ありがとう ござ りん す

お ッ   おめでとう ございます

ほん に   このような 遠く まで おいで いただき ん して |||とおく|||||

お 二 人 に は   どうしても 婚礼 に 出て いただき とう あり ん して |ふた|じん||||こんれい||でて|||||

こちら こそ   うれしい です

このような 所   咲 様 に は |しょ|さ|さま||

くつろげ ぬ ところ も ある や もし れんせん が

心 より もてなし させて いた だ きん す ゆえ こころ|||さ せて|||||

「 私 」 に は ? わたくし||

お 部屋 に   ご 案内 いたし ん す |へや|||あんない|||

お 二 人 は   同じ お 部屋 で よろし う ござい ん すな |ふた|じん||おなじ||へや||||||

え ッ ?

え ッ !?

すいません   できれば 別々に ||べつべつに

では   まだ ?

先生 は   まだ せんせい||

あの 思い 人 の こと を とやかく 言って おら れる ので ? |おもい|じん|||||いって|||

あの   野 風 さん |の|かぜ|

なぜ   私 に だけ |わたくし||

「 このような 所 は   くつろげ ぬ や も 」 と   おっしゃった のです か ? |しょ||||||||の です|

あ ッ …

西洋 の もの を 使って いただき ん す ゆえ せいよう||||つかって||||

では   何 ゆえ |なん|

先生 が   西洋 の もの に 慣れて いる と 思わ れた のです か ? せんせい||せいよう||||なれて|||おもわ||の です|

そりゃ   南方 先生 は |なんぽう|せんせい|

こちら で   外国 人 医師 に 対して も ||がいこく|じん|いし||たいして|

ご 講義 を なさった と 聞き ん して → |こうぎ||||きき||

されば 慣れ ておい で か と |なれ||||

それ だけ であり ん すよ

は あ

咲 様 は 妙な こと を 気 に なさ い ん す なあ さ|さま||みょうな|||き||な さ||||

くわばら   くわばら

( ルロン ) チンチン

これ も 癖 に なる ので ございます か ? ||くせ|||||

はい   多分 |たぶん

こ ッ   これ は   口 の 中 で ザワザワ と ||||くち||なか|||

( 野 風 が 笑う ) の|かぜ||わらう

先生 は   シャンパーニュ に 慣れて おいで であり ん す なあ せんせい||||なれて|||||

どこ か で   たしなま れた ので ?

は ッ   はい

横浜 で よこはま|

な ッ   長崎 でも … ||ながさき|

野 風 さん   とっても 頭 が いい です の|かぜ|||あたま|||

マナー も 見事だ し フランス 語 も 上手です まなー||みごとだ||ふらんす|ご||じょうず です

フランス に 戻って も どこ に 連れて 出て も ふらんす||もどって||||つれて|でて|

恥ずかしく ない です はずかしく||

野 風 さん フランス に 行く んです か ? の|かぜ||ふらんす||いく|ん です|

あい

婚礼 が 終わり ん したら   折 を 見て こんれい||おわり|||お||みて

そう な んです か ||ん です|

あ ちき の こと より

お 二 人 は   いつ 夫婦 に なら れる お つもりで ? |ふた|じん|||ふうふ|||||

それ は   えっ と で すね …

正直に 申し ます と で すね しょうじきに|もうし||||

私 の ほう は   その … わたくし||||

癖 に   なって まいり ました くせ||||

咲 さ ん さ||

大丈夫です か ?  咲 さ ん だいじょうぶ です||さ||

大丈夫   大丈夫で ございます だいじょうぶ|だいじょうぶで|

あ ッ

咲 さ ん さ||

野 風 さん は の|かぜ||

まことに 幸せな ので ございましょう か |しあわせな|||

あんなに 幸せ そうじゃ ないで す か |しあわせ|そう じゃ|||

お 芝居 な ので は ございませ ん かね |しばい||||||

咲 さ ん   声 が 大きい で すって さ|||こえ||おおきい||

野 風 さん   嘘 が   お 上手です し 咲 さ ん の|かぜ||うそ|||じょうず です||さ||

野 風 さん に も ルロン さん に も   失礼 … の|かぜ||||||||しつれい

では   よい ので ございましょう か

私 も わたくし|

よい ので ございましょう か 幸せに なり まして も ||||しあわせに|||

何   言って る んです か ? なん|いって||ん です|

咲 さ ん ? さ||

私   お ばば に なって しまい ます よ わたくし|||||||

もともと   お ばば の お ばば で ございます けど ね

咲 様 は   大 虎 であり ん した か さ|さま||だい|とら||||

野 風 さん は 今日 は   飲んで ませ ん でした よ ね の|かぜ|||きょう||のんで|||||

実は   今 から 診て もらい たい 病人 が おり ん して じつは|いま||みて|||びょうにん||||

今 から   です か ? いま|||

へえ

今 か 今 か と   待ちかねて おり ん す いま||いま|||まちかねて|||

患者 さん は   お 屋敷 の 方 です か ? かんじゃ||||やしき||かた||

へえ   この先 であり ん す |このさき|||

あの   患者 さん は ? |かんじゃ||

ちょ ッ   野 風 さん !? ||の|かぜ|