フルメタル ・ パニック ! The Second Raid #12
心 描き出す 地図 上 の 未知なる フロンティア
扉 開いたら 道 は 続いて いる よ
埃 巻き上げて 君 の 街 へ
空 と 大地 が 重なる ルート で
走る 南 風 に 乗って 蒼 く 染まる 風 を 切って
心 ごと 駆けだして いる んだ
真昼 の 月 を 追い越して 昨日 と は 違う 世界 へ
どこまでも 走り抜けて く あの 風 の ように
あの 風 の ように
きっと 君 は 今日 の 日 も 真っ直ぐ 明日 を 見て る
風 が 吹く あの 丘 に 咲いた 向日 葵 の ように
どんなに 遠く 離れて いて も この 歌声 が 君 に 届く ように
涙 が ずっと 止まら ない 夜 君 の 窓 を 照らす 月 に なり たい
また 必ず 会える と
そう 思う から …
繰り返し お 伝え し ます
先ほど 北京 政府 が 会見 を 開き
6 時 まで に 解決 の 兆候 が 見 られ ない 場合
事態 は 深刻な 局面 に 入ら ざる を 得 ない と 発表 し ました
これ に 対し 南 中国 中華 民主 連合 の チャン 事務 総長 は
正体 不明 の AS に よる テロ 事件 と の 関連 が …
いい か タイムリミット は 午前 6 時 残さ れた 時間 は 90 分
失敗 したら あと は ない
香港 は 火 の 海 に なる
それ だけ じゃ 済ま ない でしょう ね
顔 は きれいな まま か
女 に 甘い ようだ な
ユイファン は まだ 見つから ない の かい ?
準備 は 万端 だ まあ 見て な
あぁ お ねえちゃん 私 ユイラン
今 ね 怖い 男 の 人 たち に 囲ま れて る の
あっ 何 する の 嫌 っ 放して
あ あ や だ 捕まっちゃ った
あぁ 嫌 っ おね え 様 助けて ぇ
痛い 痛い あぁ もうだ め …
これ は 南北 両者 に とって 望ましく ない 事態 の はずだ
それ に ヴェノム の 破壊 活動 に まるで 一貫 性 が ない
恐らく 単独 犯 の 仕業 だろう
しかし いったい 誰 が 何の 目的 で 南北 両軍 を 戦わ せよう と して いる の か …
ハンター 社長 来客 です
先ほど から 急ぎ の 用 で お 会い し たい と いう 方 が
断って くれた まえ
今 が どんな とき か お前 に も わかって …
ちょっと そこ どき なさい よ
き … 君 ここ へ は …
会わ せろ つって る でしょう が
ヘルマジスタン 人 ?
さあ 知ら ん ね
だが アラブ 系 の 住人 が たまって る ビル なら
ほれ あそこ に ある ぜ
お前 が カシム か 酒 臭い な ろく で も ない 小僧 め
バダフシャン の 虎 の 名 を 汚す 気 か
知った こと か 用件 を 言え
中国 人 の 娘 から これ を 渡す ように 頼ま れた
受け取って 早く う せろ
狙撃 ポイント は 5 つ
相良 宗 介 だ な
そう だ
公園 北 出口 に タクシー が 待って いる それ に 乗れ
誰 に 頼ま れた ?
今 ここ で 起きて いる 事件 と 何 か 関係 が ある の か
お前 は
聞いて どう する ?
相良 宗 介 お前 の 後ろ の ビル の 2 階 へ 行け
その 奥 の 部屋 で あの 方 が お前 を 待って いる
あの 方 ?
ここ の 地名 を 思い出して みる こと だ な
カオルーン …
よう 3 か月 ぶり かな
会えて うれしい ぜ カシム
ガ … ガウルン …
随分な 驚き ようだ な
そんなに 俺 が 生きて いる こと が 不思議 か
貴 様 は あの とき に …
死んだ はず … か
忘れて もらっちゃ 困る
俺 の コダール に は ラムダ · ドライバ が 積んで あった んだ ぜ
あれ は 自爆 から オペレーター を 守る こと だって できる の さ
まっ それ でも この ざま だ けど な
おいおい この 体たらく を 見て くれよ
そう 急いで も しかたない と 思う んだ が ね
何 が 狙い だ
何 お前 と 話 が し たかった の さ
ふざける な
本当 だって
見て の とおり 俺 の 時間 は 尽き かけて る
それ で コダール を この 街 で 暴れ させて
あの 白い AS と お前 を 呼び出した って わけ さ
お前 へ の メッセージ は 街 の あちこち に ばらまいて おいた
昔 ヘルマジスタン で ゲリラ を 率いて 勇名 を はせた 戦術 家 マジード
その 異名 バダフシャン の 虎
その 男 から 名 を もらった 暗殺 者 カシム
つまり バダフシャン の 虎の子 って の は お前 だ
ハミドラー って の は 元 電気 屋 の お前 ら の 仲間
ツィムシャツォイ の ハミドラー に 会え って メッセージ を 出せば
お前 なら ヘルマジスタン 人 の 電気 屋 を 探し当てる
これ は 世界中 で お前 に だけ 通じる メッセージ って わけだ
しかし お 仲間 を 大勢 引き連れて くる か と 思った が
なぜ 一 人 で 来た
何 か あった の か な ?
お前 の 知った こと か
そろそろ 居心地 が 悪く なって きた って ところ か
なに
ミスリル に … だ よ
正義 の 味方 気取り の あんな 部隊 に いたら
誰 だって いら ついてくる さ
特に お前 みたいな 男 は な
ご 託 は それ で 終わり か
では 貴 様 の 背後 の 組織 に ついて 話して もらおう
あきれる ぜ それ でも 仕事 が 大事な わけ かい ?
まあ いい だろう 教えて やる
アマルガム それ が 俺 の 雇わ れて いた 組織 の 名 だ
組織 の 目的 は 最新 兵器 の 研究 開発 と その 実践 テスト
その ため に 地域 紛争 も 仕掛ける
各国 の タカ 派 に は アマルガム の シンパ が 数多く 浸透 して いる
冷戦 構造 と 軍需 の 維持 を 望む 者 は 西 に も 東 に も 多い から な
この 騒ぎ に も その 組織 は 関わって いる の か
これ は 俺 の 独断 さ
今頃 アマルガム は 俺 たち を 見つけよう と 慌てふためいて いる こと だろう ね
ヴェノム ?
ユイファン か
そろそろ 参り ます
そう か 達者で な
さようなら 先生
昔 ユイファン ユイ ラン って 双子 の ガキ を 育てた こと が あって な
お前 に よく 似た ガキ ども で 今 でも 犬 の ように 忠実だ
この 騒ぎ も 俺 が あいつ ら に 命じて 起こした もの だ
だが その ユイファン も 今夜
ミスリル と やり合って 死ぬ だろう
で なきゃ アマルガム の 実行 部隊 に 殺さ れる か だ
実行 部隊 ?
恐ろしい 連中 さ
その 部隊 の 指揮 官 が また す ご 腕 の いかれ 野郎 で な
お前 の 仲間 じゃ 歯 が 立た ない だろう ぜ
出会った 途端 皆殺し さ
現れ ました ジョーダン 地区 です
よ ー し 子 猫 ちゃん の 始末 に いく ぞ
アマルガム … と 言って いた な
その 組織 に ウィスパード と 呼ば れる 人間 は いる の か
イエス だ 主要 メンバー の 一 人 に なって いる
ウィスパード が いる なら なぜ 千鳥 を 狙う ?
もう 必要 ないだ ろ
完全じゃ ない から さ
ウィスパード が もたらす 知識 に は それぞれ 違い が ある そうだ
ラムダ · ドライバ の 技術 理論 に 強い 個体 も あれば
潜水 艦 技術 くらい に しか 力 を 出せ ない 個体 も ある
だから 新しい ウィスパード が 発見 さ れる と
そい つ が どの 分野 に 強い の か を 特定 する 必要 が ある
ハンカ 自治 州 で あの 娘 に やった 検査 も それ だ
その 結果 千鳥 かなめ は ウィスパード だ と わかった
俺 は そこ まで しか 聞か さ れちゃ い ない が ね
アマルガム の 拠点 は どこ だ
主要 構成 要員 は ?
もう いいかげん この 話 は 飽きた よ
つまら ん 話 だし これ は 本題 じゃ ない
おいおい 俺 が 命 を 惜し がって る と 思う の か
教えて くれ 頼む
頼む か … お前 本当に あの カシム な の か
なに
思い出せよ
5 年 前 俺 と 初めて 会った とき お前 は どうして いた ?
あの ころ 俺 は 傭兵 キャンプ の 教官 で
お前 は ソ連 と 戦う ゲリラ だった
味方 じゃ ない が べつに 敵 って わけ で も なかった
今 でも よ ー く 覚えて いる
あの とき の お前 は 実に いい 目 を して いた
命 を 否定 も 肯定 も し ない
そして 悩み も 迷い も 苦しみ も ない
そう 聖人 の ような 目 を して いた
ああいう の を 美しい と 言って いい んだろう な
わかる か つまり 一貫 性 だ よ 矛盾 が ない って こと だ
ハンカ で 再会 した とき の お前 の 目 も 変わら ず 美しい もの だった
人間 の 弱 さ を まるで 持た ない 者 の 目 だ
そんな お前 を 俺 が 殺す の は なかなか いい そう 思った
それ が … 何 だ その 面 は
ヴェノム 出現 ジョーダン 地区 です
ARX -7 に 緊急 展開 ブースター を 装備 さ せて ください
ボクサー 散 弾 砲 を 持た せて エレベーター に 待機
艦長 アーバレスト の 使用 は 禁じ られて いる はずです
おとり くらい に は なり ます
みんな の 危険 を 少し でも 減らし たい の
それ に 相良 さん が まだ …
お 言葉 です が 艦長
相良 軍曹 は 任務 を 放棄 した と しか 考え られ ませ ん
あの AS と あの 男 を 当て に する の は 明らかな 間違い です
そう と は 限り ませ ん
学校 の クラブ 活動 で は ない のです ぞ
知ってい ます 今更 私 に 説教 です か
いいえ 今回 ばかり は 黙り ませ ん
あなた は 私情 を 挟み 上層 部 の 命令 まで ねじ曲げよう と して いる
組織 と 軍 紀 は どう なる のです ?
それ に 任務 を 投げ出した 一 下 士官 を
特別 扱い する など もってのほか
結構
では その 一 下 士官 に 途方 も ない 重責 ばかり 押しつけて きた の は 誰 です か
それ は …
私 たち です 違う と 言う なら 言って みなさ い
6 か月 前 あの 空港 で
我が身 を 省み ず 貴重な 情報 を もたらした の は 誰 ?
4 か月 前 とてつもなく 強力な 敵機 に ぶっつけ本番 で 立ち向かい
それ を 撃破 した の は 誰 ?
ヘルマジスタン の 山奥 で 仲間 たち を 次々 に 殺さ れ ながら
密輸 さ れよう と して いた 核 弾頭 を 奪い 返した の は 誰 ?
3 か月 前 死力 を 尽くして この 艦 を 守った の は 誰 ?
言って み なさい 誰 な の ?
相良 軍曹 です
そう です
それ でも あなた は 彼 を 責める の ?
彼 を 臆病 者 だ と 決めつける の ?
いえ …
お 望み なら 認め ましょう
私 は 彼 が 好きです
でも そんな 私情 は 関係ない 彼 は きっと また やって くれ ます
私 たち を 見捨てたり し ない
どんなに 今 が だめで も 必ず 立ち直って ここ へ 帰って き ます
人間 の 本性 は 変え られ ない
彼 は 強くて 優しい から
強くて 優しい …
艦長 それ で 私 が 納得 できる と
そういう こと で は ない でしょ
あなた が 疑って いる の は この 私 の 判断 です
リチャード · マデューカス 中佐
あなた は 私 を 信じる の ? それとも 信じ ない の ?
今日 の 今日 まで 艦長 と して この 艦 を 守って きた
この テレサ · テスタロッサ を
さあ 選び なさい
お 強く なら れ ました な
アイ マム
ARX -7 に 緊急 展開 ブースター および ボクサー 散 弾 砲 を 装備
エレベーター に 待機
ARX -7 に 緊急 展開 ブースター および ボクサー 散 弾 砲 を 装備
エレベーター に 待機 アイ
ありがとう
私 は みんな に 無事で 帰って きて ほしい んです
だって さ
勝手に 回線 が 開いた ぞ 誰 か わざと 今 の を 聞か せた の か
さあ な
それにしても テッサ が あの 副 長 と ああ まで 激しく やり合う と は な
みんな 無事に 帰って きて ほしい だ と さ
諸君 どう 思う
もちろん その つもり だ
我ら の 姫君 を 悲しま せる わけに はいかん から な
ここ まで 心配 して もらって る と は なぁ
素直に 感激
あの 子 らしい わ
いい 将校 だ
タイムリミット は 0600
プロ なら 期待 に 応えろ
俺 は ミス を し ない お前たち も ミス を し ない
それ で 万事 丸く 収まる
いい な
了解
ひで え 面 だ
悩んで る の か 迷って る の か
あの 聖人 みて え なお 前 は どこ に いった ?
がっかり だ ぜ
今 の お前 は 矛盾 だらけ だ 殺す 価値 も ない
黙れ
俺 と 同類 の くせ に 何 を 今更 普通の やつ みたいに なろう と して んだ
へど が 出る ね
黙れ と 言って いる
いい や 言って やる ぜ
お前 は ミスリル や あの 学校 の 連中 に 会って くだらなく なった
あんな 屁 みたいな や つら に 引きずら れて つまらなく なった の さ
さっき お前 の こと を いら つい てる って 言った ろ
それ は 連中 の せい だ よ
ヒューマニズム って やつさ
あの 殺人 聖者 カシム に 合う わけ が ねえ
お前 は 連中 に カモ られて る んだ よ
いい か
弱者 は 強者 に 寄生 する んだ
優しい 仲間 だ の 信頼 だの を ちらつかせて
強者 の 力 を 骨 の 髄 まで 吸い取る の さ
本音 を 言って みろ 弱い や つら と 群れる の は 楽しい か
答えろ よ ほら
弱い や つら と 群れる の は 楽しい か って 聞いて る んだ え ぇ ?
俺 は 黙れ と 言って いる
殺す 覇気 も ねえ わけ か
俺 は これ から くたばる
くたばる に あたって いろいろ 道連れ に しよう と 思う
さっき の ユイファン に は
香港 を 火 の 海 に する まで 暴れ 続ける よう 命じて おいた
そして もう 一 人 の ユイラン に は
お前 を 堕落 さ せた 最大 の がん を 殺す ように 命じて おいた
がん …
女 だ よ カシム
まだ 知らせ が 来て ない か な
俺 は 一部始終 を 聞いた ぜ
あの かわいい 制服 姿 が ぐ っちゃ ぐ ちゃ だ と さ
気丈な こと に 命乞い は し なかった そうだ
最期 の 言葉 は ごめん だ と
これ は 誰 に 言った の か な ?
泣ける ねぇ
う … うそ だ
本当 さ
その 写真 を ここ で 見せて 絶望 する お前 の 顔 を 見 たかった が
まっ それ は 我慢 する と しよう
だって な カシム ったら けっこう ダメージ 見え見え ?
東京 の 女
もう 間に合わ ない
あぁ かわいそう
かなめ ちゃん いい 子 だった のに
ガウルン
そう だ 俺 が 殺した
さあ 憎め 俺 を 憎め
カシム
ガウルン … あの 宿敵 だけ が 俺 の 全て を 見抜いて いた
悪魔 の 手招き 計算 し つくさ れた 最後 の 呪い
次回 最終 回 つづく 日々
絶望 を 打ち 破れる の は ただ 1 つ あの 激しい 1 発 だけ だ
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