Made in Abyss Episode 10

辺 の 景色 も 刺 々 しく なって きたな ほとり||けしき||とげ||||

深度 は しんど|

6750 メートル か な めーとる||

リコ 下 に 何 か 見える |した||なん||みえる

巨人 の 盃 だ きょじん||さかずき|

大丈夫 ただ の お 湯 だ だいじょうぶ||||ゆ|

しかし 凄ま じい 湿気 だ な |すごま||しっけ||

巨人 の 盃 ダイラカズラ が 出して る んだ よ きょじん||さかずき|||だして|||

景色 が 青い の も けしき||あおい||

これ が 出す 湯気 と 力 場 の 光 が 混ざった せい らしい よ ||だす|ゆげ||ちから|じょう||ひかり||まざった|||

ほほ う

ダイラカズラ は ね 支えて る 部分 は 別の 植物 な んだ よ |||ささえて||ぶぶん||べつの|しょくぶつ|||

今 広がって る この カズラ の 捕食 器 は 2千 年 ごと に 枯れちゃ うんだ けど いま|ひろがって|||||ほしょく|うつわ||せん|とし|||かれちゃ||

そし たら 下 に ある 植物 が 競って 生えて 全然 違う 景色 を 作る んだ って ||した|||しょくぶつ||きそって|はえて|ぜんぜん|ちがう|けしき||つくる||

これ が 捕食 器 な の か ||ほしょく|うつわ|||

すごい すごい な

こんな 所 まで こ れた んだ |しょ||||

夢 で 見た の より ずっと 湿って る よ ゆめ||みた||||しめって||

声 が の わ ぁん って 響く こえ||||||ひびく

匂い も 何 か 酸っぱい におい||なん||すっぱい

レグ 行 こ れぐ|ぎょう|

リコ

ちゃんと した とこ 見つけて キャンプ し ない と |||みつけて|きゃんぷ|||

口 に は 出さ ない が わかって いる んだろう くち|||ださ|||||

どんなに 取り繕って も ここ は 奈落 の 腹 の 中 だ |とりつくろって||||ならく||はら||なか|

四 層 の 上昇 負荷 は 全身 の 穴 から 血 を 吹か せる よっ|そう||じょうしょう|ふか||ぜんしん||あな||ち||ふか|

まさに 「 呪い 」 |まじない

リコ の 身体 で それ うければ おそらくは ||からだ||||

絶対 に 守り抜け ぜったい||まもりぬけ

深 界 四 層 ふか|かい|よっ|そう

俗に 深層 と 呼ば れる この 層 の 帰還 率 は ぞくに|しんそう||よば|||そう||きかん|りつ|

三 層 の 比較 に なら ぬ ほど 低い みっ|そう||ひかく|||||ひくい

広がる の は 様々な 命 と 想い を たたえ こぼす 奈落 の 盃 ひろがる|||さまざまな|いのち||おもい||||ならく||さかずき

手 を 伸ばす 者 達 に 与え られる の は 渇き 潤す 美 酒 か て||のばす|もの|さとる||あたえ||||かわき|うるおす|び|さけ|

それとも 身 を 焼く 毒 か |み||やく|どく|

誰 も が 逆らえ ず に 潜って いく だれ|||さからえ|||くぐって|

その 目 を 灯火 より 輝か せて |め||とうか||かがやか|

目指す 先 は 深く まっすぐに 迷い 込む めざす|さき||ふかく||まよい|こむ

口 開けた 奈落 の 罠 真実 の 跡 を 追いかけよう くち|あけた|ならく||わな|しんじつ||あと||おいかけよう

今 答え が 見つかる なら 全部 失 く して も いい いま|こたえ||みつかる||ぜんぶ|うしな||||

その 声 を 離さ ない ように 木霊 が まだ 響いて る |こえ||はなさ||よう に|こだま|||ひびいて|

羅針盤 は ずっと 闇 を 指した まま 逃げ場 の ない 方 へ らしんばん|||やみ||さした||にげば|||かた|

それ が 呪い でも 鼓動 は 本物 ||まじない||こどう||ほんもの

二度と 憧れ は 止まら ない にどと|あこがれ||とまら|

三 層 の 最後に トゲ トゲ の 卵 が あった でしょ みっ|そう||さいごに|とげ|とげ||たまご|||

あれ が 孵 って ね ||ふ||

あの イカ みたいな のに なる ん だって |いか|||||

あの 種類 は まだ 名前 が 付け られて ない んだ けど |しゅるい|||なまえ||つけ||||

でも ね アビス の 生き物 で 名前 が ついて る の って まだ 一 割 も い ない の ||||いきもの||なまえ|||||||ひと|わり||||

そんで 何 万 て 種類 が |なん|よろず||しゅるい|

どうした の

いや すまない

先ほど から 妙な 気配 が して な さきほど||みょうな|けはい|||

なぁ に 生き物 ||いきもの

まさか 白 笛 |しろ|ふえ

僕ら が しゃべって いる 間 だけ 動いて いる んだ ぼくら||||あいだ||うごいて||

今 は 動き が ない が 恐らく 耳 の いい いま||うごき||||おそらく|みみ||

それ も 言葉 を 理解 して いる もの じゃ なかろう か ||ことば||りかい||||||

白 笛 だけ じゃ なくて ほか の 探 窟 家 も 考え られる けど しろ|ふえ||||||さが|いわや|いえ||かんがえ||

どうも 妙だ |みょうだ

こちら から 全く 位 層 が 掴め ない ||まったく|くらい|そう||つかめ|

なんだか 不気味だ ね |ぶきみだ|

この 場所 離れた ほう が いい かも |ばしょ|はなれた||||

よし きた

この 傘 と 湯気 は いい 隠れ蓑 に なる が |かさ||ゆげ|||かくれみの|||

歩き にくい し 視界 も 悪い な あるき|||しかい||わるい|

リコ 大丈夫 か |だいじょうぶ|

うん

せめて キャンプ が 出来る とこ 見つけ なきゃ ね |きゃんぷ||できる||みつけ||

どうした の レグ ||れぐ

こいつ か

だめ レグ 逃げて |れぐ|にげて

そい つ 「 タマウガチ 」 だ

レグ 相手 に しちゃ だめ れぐ|あいて|||

タマウガチ の 針 は 鋼 も 通す って 言わ れて て ||はり||はがね||とおす||いわ||

それ に 毒 も 混ざって て 今 まで 100 人 以上 の 探 窟 家 が 殺さ れ ||どく||まざって||いま||じん|いじょう||さが|いわや|いえ||ころさ|

近づか れる まで 気配 が なかった ちかづか|||けはい||

あれ が 深層 の 獣 か ||しんそう||けだもの|

な リュック が |りゅっく|

避け 切った と 思った のに さけ|きった||おもった|

速い いや はやい|

退路 を 読んだ んだ たいろ||よんだ|

レグ ブレイズリーブ が れぐ||

奴 の 足元 か マズイ な やつ||あしもと|||

なんだ あいつ は

あれ が なんだか わかって いる と いう の か

気 を つけて レグ き|||れぐ

オーゼン さん が 言って た 深 界 の 原生 生物 は ああいう 勘 が すごく い いって |||いって||ふか|かい||げんせい|せいぶつ|||かん||||

来る か くる|

レグ これ れぐ|

あいつ 自分 より 大き もの に 怯 む の |じぶん||おおき|||きょう||

だから この ウロコ 傘 で |||かさ|

ようし

とまれ

とまれ

お 大き さ が 全然 足りない じゃ ない か |おおき|||ぜんぜん|たりない|||

だめだ リコ

一旦 プレイズリープ の 辺 まで 動 こ いったん|||ほとり||どう|

レ レグ ど 毒 が |れぐ||どく|

何 か 縛る もの なん||しばる|

ご ごめん ね レグ |||れぐ

レグ れぐ

リコ 少し 痛む ぞ |すこし|いたむ|

どう する

リコ 腕 を 出して |うで||だして

どう すれば リコ を 助け られる ||||たすけ|

ブレイズリーブ は

くそ

水没 して しまって いる すいぼつ|||

僕 が 囮 に なって も 今 の リコ に は 探せ ない ぼく||おとり||||いま|||||さがせ|

火葬 砲 かそう|ほう

だめだ 二 時間 も 昏倒 して リコ は どう なる |ふた|じかん||こんとう|||||

逃げる 逃げる しか ない にげる|にげる||

しかし あの 素早 さ と 先 読み ||すばや|||さき|よみ

走って は 振り切れ ない はしって||ふりきれ|

だ と すれば

上 だ うえ|

しかし 四 層 の 上昇 負荷 は |よっ|そう||じょうしょう|ふか|

全身 の 激痛 と 流血 ぜんしん||げきつう||りゅうけつ

リコ

やって お 願い ||ねがい

そ そう は 言う が |||いう|

お 願い |ねがい

ごめん ね レグ ||れぐ

もう 時間 が ない みたいな の |じかん||||

リコ しっかり しろ リコ

目 を 覚まして くれ め||さまして|

レグ れぐ

レグ どうした の れぐ||

なんか 変だ な |へんだ|

何 言って る んだ しっかり しろ なん|いって||||

あんまり 痛く ない |いたく|

なあ に これ

リコ 「 アビス の 呪い 」 で 血 が 出る 代わり に |||まじない||ち||でる|かわり|

まず 毒 が 出た ので は ない か |どく||でた||||

そ っか ぁ

じゃあ 後 は 止血 して |あと||しけつ|

そう そう だ よ

レグ 大丈夫だ よ れぐ|だいじょうぶだ|

どく 抜けたら しけつ |ぬけたら|

リコ 目 を 覚ませ |め||さませ

レグ 大丈夫だ よ れぐ|だいじょうぶだ|

くそ っ 幻覚 が 併発 して いる ||げんかく||へいはつ||

三 層 が 近い せい か みっ|そう||ちかい||

拭いた 後 から 流れて くる ふいた|あと||ながれて|

落ち着け おちつけ

とにかく 傷 の 具合 を |きず||ぐあい|

な 何 倍 に 腫れて いる んだ |なん|ばい||はれて||

て 手袋 を 外さ ない と |てぶくろ||はずさ||

い 痛かった か すま ん |いたかった|||

レグ れぐ

リコ ここ だ

その 腫れ すぎて いて 手袋 が 取れ ない |はれ|||てぶくろ||とれ|

どう すれば いい

どう すれば 君 を 助け られる ||きみ||たすけ|

痛む の か 何でも 言って くれ いたむ|||なんでも|いって|

きって

きり きり おとし て

しょ 正気 か リコ |しょうき||

そんな こと を したら 君 は ||||きみ|

レグ お ねがい れぐ||

じゃ ない と し しんじゃ う

レグ れぐ

こわい こわ いよ ぉ レグ ||||れぐ

あの 時 もっと リコ を 後ろ に 下がら せて いれば |じ||||うしろ||さがら||

先 に 骨 を 折って おか ない と さき||こつ||おって|||

こう なった 黒 苗 が 切る の 大変だった って ||くろ|なえ||きる||たいへんだった|

あの 時 火葬 砲 を さっさと 使って いれば |じ|かそう|ほう|||つかって|

あの 時 僕 が もっと 盾 に なって いれば |じ|ぼく|||たて|||

泣いて る 場合 か ないて||ばあい|

たまら った 分 リコ が 苦しむ んだ ぞ ||ぶん|||くるしむ||

行く ぞ リコ いく||

な 何 を して いる んだ 僕 は |なん|||||ぼく|

レグ れぐ

行か ないで いか|

リコ 僕 だ ここ に いる ぞ |ぼく|||||

行っちゃ いや おこなっちゃ|

私 も い っひ ょ わたくし||||

ならく そこ に

リコ もう 意識 が ||いしき|

必ず 連れて 行って やる かならず|つれて|おこなって|

すごい 熱 だ |ねつ|

君 こそ 僕 を 置いて いく な きみ||ぼく||おいて||

急げ 急げ いそげ|いそげ

て 手 が 震える |て||ふるえる

気 を しっかり 持て き|||もて

リコ が 余計に 苦しむ ぞ ||よけいに|くるしむ|

くそ ぉ 邪魔 する なあ ||じゃま||

リコ に リコ に よる なぁ

あっ ち いけ

くそ ぉ

息 して ない いき||

リコ 息 を して くれ |いき|||

リコ リコ

リコ

リコ まて

リコ

置いて いか ないで リコ おいて|||

リコ

目 を 開けて くれ め||あけて|

リコ

うるさい な

そい つ まだ 心臓 は 動いて る よ |||しんぞう||うごいて||

今にも 止まり そうだ けど な いまにも|とまり|そう だ||

な 何者 だ |なにもの|

ん なぁ ふわふわ の ぬいぐるみ だ よ

お前達 を 慰め に 来た んだ おまえたち||なぐさめ||きた|

な なんだ

誰 なんだ お前 は だれ||おまえ|

丁寧に 教えて も いい けど さ ていねいに|おしえて||||

先 に そい つ 助ける 方法 聞いた ほう が よく ね さき||||たすける|ほうほう|きいた||||

リ リコ

ん なぁ こりゃ 酷 い |||こく|

どう すれば

教えて くれ おしえて|

リコ を 助け たい ||たすけ|

どう すれば 呼吸 を 戻せる ||こきゅう||もどせる

お前 が 直接 息 を 吹き込んで やりゃ いい おまえ||ちょくせつ|いき||ふきこんで||

ち ゅ ー よち ゅ ー やり 方 知って ||-|||-||かた|しって

こい か

その 調子 もう 少し ゆっくり |ちょうし||すこし|

鼻 は 塞いで な はな||ふさいで|

そう か

あと 顎 を 上げて 気道 を 開ける んだ |あご||あげて|きどう||あける|

じゃ ない と 意味 ない ぞ |||いみ||

わかった

息 が 戻った よかった いき||もどった|

ありがとう 何と お礼 を |なんと|お れい|

安心 する の は まだ 早い ぜ あんしん|||||はやい|

ん なぁ 意識 が 戻ら ね ー な ||いしき||もどら||-|

そ そんな

どう すれば

落ち着け って おちつけ|

戻った 所 で 痛み に 耐え られる わけじゃ ね ー し もどった|しょ||いたみ||たえ||||-|

しかし

お前 コイツオイラ の アジト まで 運び な よ おまえ|||||はこび||

なんとか して やる

本当 か ほんとう|

どこ の 誰 と も 知ら ぬ のに ||だれ|||しら||

ん ん なぁ

ちょっと 離れて くれ ね |はなれて||

しかし このまま じゃ 腕 が もげる な |||うで|||

お前 補強 する から 大急ぎで 枝 集め な おまえ|ほきょう|||おおいそぎで|えだ|あつめ|

手 も 何とか できる の か て||なんとか|||

了解 した りょうかい|

言 っと く けど 完全に 元通りに は でき ね ー ぞ げん||||かんぜんに|もとどおりに||||-|

って 聞いて ね ー し |きいて||-|

待って くれ まって|

こんな 所 を 登ったら リコ が |しょ||のぼったら||

ん なぁ お前 やっぱり 見えて ね ー のな ||おまえ||みえて||-|

なんだ

何 を 言って る んだ なん||いって||

安心 し な よ あんしん|||

今 は 呪い は 「 無い 」 から いま||まじない||ない|

急が ない と いそが||

全身 その 腕 みたいに 膨れちゃ う ぜ ぜんしん||うで||ふくれちゃ||

くそ

なんだ ここ は

探 窟 の 道具 さが|いわや||どうぐ

それ に

これ は 笛 か ||ふえ|

な なぁ あんた は 一体 ||||いったい

そう いや 名前 も 行って なかった な ||なまえ||おこなって||

オイラ は ナナチ だ

お前 ら 探 窟 家 が 言う ところ の おまえ||さが|いわや|いえ||いう||

「 成れ 果て 」 だ よ なれ|はて||

空 に 浮かんで る 光る 波 を 束ねて 虹 の 橋 を かけよう から||うかんで||ひかる|なみ||たばねて|にじ||きょう||

危うい 足場 滑る スロープ あやうい|あしば|すべる|すろーぷ

過去 と 未来 の 道標 かこ||みらい||みちしるべ

君 の 左手 僕 の 右手 を きみ||ひだりて|ぼく||みぎて|

繫 い で 繫 げ てはじめ よう

いつも そば に いる よ

過去 も 今 も 未来 も かこ||いま||みらい|

だから 迷わ ず に 歩いて いこう |まよわ|||あるいて|

色とりどりの 夢 重ねて いろとりどりの|ゆめ|かさねて

明日 は どこ に 向かう あした||||むかう

君 と 一緒に いれたら 世界 は 輝き だす よ きみ||いっしょに||せかい||かがやき||

最 果て の 地 に 咲く 花 を 探そう さい|はて||ち||さく|か||さがそう