Just Because ! Episode 5
( アラーム )
( 泉 ( いずみ ) 瑛 太 ( え いた )) 今日 から 学校 か
あんな ムキ に なって どこ が 昔 の こと だ よ
った く …
夏目 ( なつ め ) 気づいた かも な
夏目 ( なつ め ) 気づいた かも な
( 足音 )
( 母親 ) 初日 から 遅刻 する わ よ
お 母さん は ちゃ ー ん と 声 かけた から ね
お 母さん は ちゃ ー ん と 声 かけた から ね
( 車 が バック する 音 )
( 車 が バック する 音 )
( 車 が バック する 音 )
は いはい 今 行き ます よ
ハァ …
学校 …
( 相馬 ( そう ま ) 陽斗 ( はる と )) 学校 …
行き たく ねえ
行き たく ねえ
♪~
~♪
( 生徒 たち の 話し声 )
( 女子 生徒 ) ねえ あれ 何 ?
( 女子 生徒 ) どこ 高 の 制服 ?
( 女子 生徒 ) 私 が 聞いて ん の !
( 夏目 美緒 ( み お )) まあ あたし も 言い 過ぎた と 思う けど
うん
( 鈴木 桃 花 ( もも か )) 美緒 ! ( 美緒 ) あっ
( 桃 花 ) おはよう あけ お め こと よ ろ ~!
おはよう あけ お め
こと よ ろ … ( 桃 花 ) ん ?
何 ? 相馬 でも いた ?
えっ なんで ?
な ー んだ 違う の か ~
何 急に !
( 桃 花 ) いい から いい から ~
あっ 早苗 ( さなえ ) ー !
( 猿渡 順 平 ( さる わた りじゅん ぺい )) 陽斗 ばっ か ズリ いよ !
( 陽斗 ) ハッハハハ … しょ ぼっ !
( 順 平 ) なんだ よ !
( 陽斗 )“ なんだ よ !” じゃ ねえ よ
( 順 平 ) なんだ よ 次 で 出す んだ よ ! ( 陽斗 ) あ ?
( 乾 ( い ぬい ) 依子 ( よりこ )) あっ 葉月 ( はづき )
( 森川 ( もり かわ ) 葉月 ) あっ ( 依子 ) おはよう
うん おはよう ( 依子 ) 入ろう
あー もう 俺 全然 レア 出 ねえ !
だから 出る って ! なあ ?
( 石垣 陸 生 ( りく お )) 出る 所詮 リアルラック
お前 ら ここ で 運 使い果たせ !
俺 は 受験 に と っと くし !
受験 は 実力 で 受かる
( 陽斗 ) 俺 は 受験 ねえ し
あいつ フラ れた 自覚 あん の かね
依子 !
気 に して ない なら いい じゃ ん
それ は そう な んだ けど …
( 高橋 ( たか は し ) 早苗 ) じゃあ
ウフッ …
ウフッ …
( 渡辺 ( わた なべ )) あけ お めな ー !
卒業 まで よろしく
じゃあ 座れ
べん さん 雑 だって !
じゃあ この あと 始業 式 な
体育 館 移動 だ から 寒けりゃ コート 持って け よ
戻ったら 席 替え の くじ 置 い と くんで
まあ 3 年 の 3 学期 なんて あっという間 だ けど 一応 な
( 女子 生徒 ) もう いい じゃ ん このまま で
( チャイム )
あー 学校 早く 終わって も
早く 予備 校 行く だけ かよ
なあ ど っか 寄って かね ?
俺 も 寄り て えよ ?
けど 来週 センター な んだ よ センター !
ライト でも レフト で も なくて …
悪い 陽斗
いや そりゃ そう だ よ な
( 順 平 ) いい よ な 陽斗 は 就職 で さ
マジ 羨ま し いわ
( 後輩 ) あっ 先輩 こんち は !
( 陽斗 ) お っす
そう だ 相馬 先輩
( 陽斗 ) ん ?
部室 の 荷物
先生 から 片づける ように 言わ れて て …
ああ 分かった よ
俺 部室 寄って くわ
おう
( 陸 生 ) じゃあ また 明日 な
( 順 平 ) じゃ あな ( 陽斗 ) おう
( 順 平 ) 受験 キチ いよ ~
( 陽斗 ) いい よ な
進学 できる ヤツ は 先 が あって
( 美緒 ) そっち 終わった ?
( 早苗 ) うん
あり が と ね 美緒
( 美緒 ) う うん
じゃあ 帰ろう
( 佐藤 真由子 ( まゆ こ )) その 前 に 渡す もの ある じゃ ん
( 桃 花 ) ああ ( 美緒 ) ん ?
( 真由子 ・ 桃 花 ) フフフ … ( 美緒 ) ん ?
私 と 桃 花 から ! じゃ ー ん !
あ …
何 ? わざわざ 行って きて くれた の ?
初詣 の とき に ね
ありがとう
美緒 に は これ も あげよう
じゃ っ じゃ ー ん !
なんで ?
まあまあ 皆 まで 言う な
なんか 怖い な その 笑顔
( 瑛 太 ) 全然 よく ないだ ろ それ
必死に 受験 を 言い訳 に して さ
もも あたし に は ?
ない よ
なんで ?
( 桃 花 ) だ から ない って
だから なんで ?
( 桃 花 ) ない から ない って
( 早苗 ) だ から な んで ? ( 真由子 ) 美緒
あっ うん ごめん 先 帰って て
( 早苗 ・ 桃 花 ) ん ? ( 美緒 ) あたし まだ 用事 …
何 ? べん さん と 相談 ?
そう じゃ ない けど そんな 感じ …
( 真由子 ・ 早苗 ) フゥ …
ん ? えっ ?
( 小宮 ( こみ や ) 恵那 ( え な )) あー !
泉 先輩 の 部屋 発見 !
( 真由子 ) なんか 美緒 変 だった ね
( 桃 花 ) 用事 って なんだろう ?
もし かして 告白 と か
まさか
あっ でも … ( 早苗 ・ 真由子 ) ん ?
( 桃 花 ) 相馬 ! ( 陽斗 ) ん … ああ ?
なんでも な ー い バイバーイ !
( 一同 の 笑い声 )
なんだ ? あいつ ら
ハァ …
マジ で 全部 終わった な
( 美緒 ) 確かに “ 関係ない ” は ちょっと 言い 過ぎた と 思う
ごめん … これ で いこう !
( ドア が 開く 音 )
あっ
( 瑛 太 ) ついてこ なくて いい から
( 恵那 ) 学 ラン で 独りぼっち は 目立つ よ
( 瑛 太 ) 小宮 と 一緒の ほう が 目立つ
( 恵那 ) 変な ウワサ と か 立つ と 泉 先輩 困る もん ね ~
フゥ …
( 葉月 ) 夏目 さん ? ( 美緒 ) あっ
何 して ん の ?
う … 違う の ! これ は …
これ は ?
あー …
なんだろう ね
なんで 美緒 先輩 から 逃げて ん の ?
う っ
( 恵那 ) 冬 休み の 間 なんか あった ?
( ドア が 閉まる 音 )
あ … ( 恵那 ) ん ?
これ 相馬 先輩 の ?
うん
( 葉月 ) そう いえば 泉 くん よかった の ?
何 か 用事 あった の か と 思って
( 美緒 ) あ …
ん … まあ そう な んだ けど …
ケンカ でも した ?
ケンカ って いう か まあ …
その …
泉 に 少し 突っ込んだ こと 言わ れて ―
あたし は あん ま その 話 し たく なかった から ―
強く 言い 過ぎた と いう か …
それ で 気まずい 感じ ?
そんな 感じ …
だから 謝ろう と 思った んだ けど …
泉 が 小宮 と イチャイチャ して て やいちゃ った と
ち … 違う って
( 依子 ) あー でも 納得
そっち も か ~
そりゃ ライン の 会話 も なくなる わ
相馬 も 撃沈 した し
( 葉月 ) ん …
依子 ! ( 依子 ) あ …
平気 だって
夏目 さん も 分かって る
うん まあ 大体 は …
ただいま
( ドア が 閉まる 音 )
( ドア が 閉まる 音 )
( 母親 ) お かえり 学校 どう だった ?
( 母親 ) お かえり 学校 どう だった ?
ん ?
( ドア の 開閉 音 )
( 依子 ) 受験 頑張って 応援 して る
( 美緒 ) うん ありがとう
じゃあ
( 葉月 ) 夏目 さん 待って
ん ?
相談 し たい こと あって …
( 祖母 ) はる ちゃん そこ ど いて
掃除 し たい の
( 陽斗 ) 俺 は ゴミ だ よ ばあちゃん
日曜 に 寝て る だけ なら そう かも ね
( 祖父 ) 草 野球 行 ったら どう だ ?
佐伯 ( さえき ) さん の せがれ に 誘わ れて ん べ
( 陽斗 ) そういう 気分 じゃ ない ( 祖父 ) ハァ …
なら 順 平 ちゃん と 遊んで きたら ?
( 陽斗 ) あいつ は 受験 が あんだ よ
俺 と 違って …
( 祖父 ) あの 坊主 は どうせ 勉強 して ない んだ ろ ー ?
( 祖父 ) あの 坊主 は どうせ 勉強 して ない んだ ろ ー ?
( 携帯 電話 の バイブ 音 )
あっ あー …
( 携帯 電話 の バイブ 音 ) あ …
( 葉月 ) わざわざ ごめん 来て もらって
予備 校 寄る から 気 に し ないで
それ で 話 って …
相馬 の こと だ よ ね ?
うん
( 打 球音 )
( 打 球音 )
( 自転車 の ブレーキ 音 )
( 自転車 の ブレーキ 音 )
う っす
どっち の チーム ?
負けて る ほう
( 陽斗 ) こんち はっす !
( 佐伯 ) お っ 来 たな ! 相馬 !
遅く なって すいません 佐伯 先輩
( 佐伯 ) 無理に 誘った んだ 気 に する な ! そっち は ?
ああ 友達 です
中学 の とき は 一緒に 野球 して た んで
連れて き ました
泉 です
経験 者 2 人 か 今日 は 勝てる な
駒田 ( こま だ ) さん こいつ が 相馬 です
春 から うち の 工場 に 来る 高校 の 後輩 っす
( 駒田 ) うん
( 陽斗 ) ん ?
( 駒田 ) いい な で かい
( 打 球音 ) ( 駒田 ) ん ?
( 進藤 ( しんどう )) ハァ ハァ ハァ …
ナイス バッティング 進藤 さん !
よ ー し 続けよう 石井 ( いし い )!
繁夫 ( と しお ) に つなげ !
( 波 留 ) まず 1 点 返そう !
なんか 結構 マジ な んです ね
じゃ ない と 楽しく ないだ ろ ?
( 打 球音 ) おっしゃ ー 回れ 回れ !
まあ そ っす ね …
そ っか
相馬 ちゃん と 告白 した んだ
( 葉月 ) みんな 知って た んだ よ ね
依子 から この 間 聞いて …
( 美緒 ) ごめん
森川 さん と 相馬 を 2 人 に しよう って ―
言い出した の は あたし で …
( 葉月 ) う うん
でも …
その つまり …
断った って こと で いい んだ よ ね ?
うん
( 美緒 ) ん …
( 葉月 ) こういう こと 初めて だった から ―
とにかく ビックリ して
とっさに 返事 して て …
でも ―
今 は ちゃんと 考えて 返事 し ない と ―
いけなかった んだろう なって 思って る
( 美緒 ) それ って … ( 葉月 ) あ …
今 だったら 返事 は 変わる かも しれ ない って 話 …
とか ?
今 は …
同じ 返事 だ と 思う
あ … 別に 相馬 くん が 嫌い と か 苦手 と か ―
そういう ん じゃ なくて …
( 美緒 ) うん
( 葉月 ) ただ 最近 まで 相馬 くん と ―
ほとんど 話した こと も なかった から ―
分から ない こと が 多くて 今 は そういうふうに は …
( 美緒 ) うん
それ に 卒業 したら 私 こっち に い ない し
あの 日 から 私 相馬 くん の こと ばかり 考えて る
なんか 恥ずかしい ね こういう 話
( 美緒 ) 相馬 に 言って あげたら ?
( 葉月 ) あ …
もう 一 度 ちゃん と 返事 した いって
それ は …
相馬 に とって は いい 話 だ と 思う
( 葉月 ) あ …
よく 考えた あと で また フラ れる の は
絶対 しんどい だろう けど さ
相馬 くん 話 聞いて くれる かな ?
そこ は 分か ん ない けど
そう だ よ ね
ありがとう 夏目 さん 頑張って みる
( 葉月 ) また ね
( 美緒 ) うん
( 美緒 )“ 頑張って みる ” か …
あたし も 頑張れよ
( 権藤 ( ご ん どう )) ここ を 押さえて 裏 に 逆転 する ぞ !
( 一同 ) お ー !
( 佐伯 ) 権藤 さん
さっき の スライディング で 足 やっちゃ い ました
( 権藤 ) 大丈夫 か ?
はい 明日 も 働け ます !
明日 じゃ なくて …
守備 は 相馬 に 任せれば 平気です よ !
えっ ?
俺 と 交代 な ! 陽斗 !
( 陽斗 ) あ … あ …
人 のって しっくり こね え な
人 のって しっくり こね え な
( 足音 )
( 瑛 太 ) じゃあ …
これ 使えば ?
( 陽斗 ) ん ?
これ なら しっくり くる でしょ
なんで 瑛 太 が 持って んだ よ ?
( 瑛 太 ) 落ちて た から 拾 っと いた
お前 …
マジ 怖 ( こえ ) えよ
早く 守備 に ついたら ?
みんな 待って る し
頼む ぞ 陽斗 !
まっ ボール 飛んで きたら 頑張り ます !
( 駒田 ) 行った ぞ ライトー !
って ! ホントに 来 んな よ !
ハァ ハァ … クソッ で ー い !
あ …
( 一同 の 歓声 )
( 陽斗 ) フゥ …
アッハッハッ … ハッハッハッハッ …
まだ 4 時 だ ぞ ?
今日 は ホント 惜しかった
( 駒田 ) あと 1 本 な ~ ( 佐伯 ) そ っす ね ~
( 駒田 )1 本 出て れば …
( 波 留 ) 駒田 さん 満塁 男 だ から な ~
( 進藤 ) 必ず 凡打 する って いう ね
( 一同 の 笑い声 )
なんか うち の 親 と 全然 違 ( ち げ ) え
( 瑛 太 ) ん ?
仕事 ばっ か だ から
うち の 親父 ( おやじ ) も そう だ よ
( 陽斗 ) 大人 も 野球 して 騒いだり すんだ な
( 席 を 立つ 音 )
( 駒田 ) 今日 の MVP が 隅 っこ で 何 して んだ よ ~!
( 陽斗 ) ヘヘッ … MVP は 満塁 で 駒田 さん を 打ち取った ―
相手 チーム の ピッチャー です よ
つま ん ねえ こ と 言って ないで よ
焼きそば 食え 焼きそば !
( 陽斗 ) もう 腹 いっぱ いっす
ハッ もっと 食え 若い んだ から
あの ダイビング キャッチ で 完全に 流れ は うち だった よ な
相馬 くん まで 打席 が 回れば な
( 瑛 太 ) うん ここ の 焼きそば や っぱ うまい な
来週 も ある から よかったら 来い よ !
じゃあ な !
就職 する と さ
今日 みて え に 遊べ ねえ の か と 思って た
楽し そうな 職場 で よかった じゃ ん
瑛 太 ( 瑛 太 ) ん ?
グローブ あん が と な
拾った だけ だ し 別に
俺 ら も 帰る か
あっ 俺 寄って く とこ ある から
( 陽斗 ) う …
( 美緒 ) あ … ( 瑛 太 ) ん ?
ゲッ
“ ゲッ ”?
元気 ?
あ …
( 母親 ) 野球
行って きた んだ ?
先輩 の 誘いだし 断れ ねえ って
( 母親 ) どう だった ?
最初 は どう か と 思った よ
腹 出た お っ さん ばっ か で さ
でも 試合 に は マジ で 勝とう と して る し ―
結構 楽しかった かも
そう よかった ね
ちょっと は 元気 出た みたいだ し
( 陽斗 ) ん ?
ここ 1 週間 くらい くさって た でしょ ? あんた
別に …
なんでも ねえ し …
って か そっち こそ どう な んだ よ ?
( 母親 ) どう って ?
( 陽斗 ) ずっと 仕事 忙し そうだ し
心配 して くれ ん の ?
( 陽斗 ) ん … ん ~
でも 平気だ よ
まあまあ 大変で 時々 すごい 面倒だ けど ―
ごく まれに いい こと も ある から
( 陽斗 ) いい こと ?
( 母親 ) フゥ …
息子 が 荷物 を 持って くれる とき と か
は あ ? なんだ そりゃ
( 母親 ) 陽斗 も 親 に なれば 分かる わ よ
何 買った の ?
( 瑛 太 ) 別に 普通
や らしい やつ だ
普通の 漫画 だって
冗談 だって
ムキ に なんなく て も …
ごめん
気 に して ない
あの 日 も ごめん
“ 関係ない ” は 言い 過ぎた と 思う
よけいな こと 言った の 俺 だし ごめん
悪気 が あった わけじゃ ない でしょ ?
( 瑛 太 ) まあ
じゃあ なんで ?
( チャイム )
( アナウンス ) 次 止まり ます
( 瑛 太 ) 何 ? 降りる でしょ ?
( 美緒 ) 降りる けど …
なんでもない
泉 に 言わ れた から たって だけ じゃ ない けど さ
相馬 の こと 少し ハッキリ さ せよう と 思って る
( 瑛 太 ) そ っか
センター 試験 も 近い し 受験 に 集中 し たい から
言い訳 と か じゃ なくて
そんなふうに 思って ない けど
あん とき は “ 言い訳 だ ” って 言わ れた
結構 傷つき ました
( ドア が 開く 音 )
ハァ …
気づいて ん の か 気づいて ない の か …
今 の あれ どっち だ よ
ハァ …
ハァ …
( 携帯 電話 の バイブ 音 )
( 携帯 電話 の バイブ 音 )
♪~
~♪