Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 19 Suzumiya Haruhi no Yuuutsu - 19

（ テレビ : アナウンサー ） ここ を 抑えれば まだ 熊本 実業 に も チャンス は 残り ます てれび|あなうんさー|||おさえれば||くまもと|じつぎょう|||ちゃんす||のこり|

三 塁 側 の 応援 の 声 も まだ 熱気 を 失って い ませ ん みっ|るい|がわ||おうえん||こえ|||ねっき||うしなって|||

さあ ピッチャー 鈴木 ( すずき )… |ぴっちゃー|すずき|

（ キョン ） 何 か おかしい |なん||

なんとなく そんな 気 が した ||き||

テレビ に 映る 試合 は てれび||うつる|しあい|

俺 と は まったく 縁 の ない 県 同士 の 戦い だ が おれ||||えん|||けん|どうし||たたかい||

負けて いる ほう を なんと な ～ く 応援 して いる と まけて|||||||おうえん|||

これ また なんとなく ハルヒ が 騒ぎ だす ような … |||||さわぎ||

（ 携帯 電話 の 着信 音 ） けいたい|でんわ||ちゃくしん|おと

（ キョン ） なん だって んだ ？

（ キョン の 妹 ） キョン 君 電話 ||いもうと||きみ|でんわ

言わ れ なく たって … いわ|||

（ ハルヒ ） 今日 あんた 暇でしょ ？ ２ 時 ジャスト に 駅前 集合 だ から |きょう||ひまでしょ|じ|||えきまえ|しゅうごう||

ちゃんと 来 なさい よ （ 通話 が 切れた 音 ） |らい|||つうわ||きれた|おと

（ キョン ） 俺 は ひと言 も しゃ べっと ら ん のだ が … |おれ||ひとこと|||||||

（ 携帯 電話 の 着信 音 ） けいたい|でんわ||ちゃくしん|おと

（ キョン ） なんだ ？ （ ハルヒ ） 持参 物 を 言い 忘れて たわ |||じさん|ぶつ||いい|わすれて|

水着 一式 　 それ と 十分な お 金 ね みずぎ|いっしき|||じゅうぶんな||きむ|

あと 必ず 自転車 に 乗って くる こと オーバー |かならず|じてんしゃ||のって|||おーばー

（ 通話 が 切れた 音 ） つうわ||きれた|おと

（ キョン ） ハルヒ が 何 を 言いだす の か |||なん||いいだす||

またまた なんとなく 分かって いる 気 が した ||わかって||き||

またまた なんとなく 分かって いる 気 が した ||わかって||き||

（ 打 球音 ） （ アナウンサー ） 打った だ|きゅうおん|あなうんさー|うった

（ 打 球音 ） （ アナウンサー ） 打った だ|きゅうおん|あなうんさー|うった

大きい ！　 大きい ！ おおきい|おおきい

大きい ！　 大きい ！ おおきい|おおきい

（ キョン ） いや 違う な ||ちがう|

（ キョン ） いや 違う な ||ちがう|

正確に は “ 前 に まったく 同じ こと が あった 気 が した ” だ せいかくに||ぜん|||おなじ||||き|||

いわゆる デジャヴ って やつ か

そろそろ 夏 も 終わり か |なつ||おわり|

♪～

～♪

（ ハルヒ ） 遅い わ よ キョン ！ もっと やる 気 を 見せ なさい ！ |おそい||||||き||みせ|

へい へい

あなた の ため に 来 ました ||||らい|

（ み くる ） ハハッ 　 ありがとう ございます

それ じゃあ 全員 そろった こと だ し 出発 し ま しょ ||ぜんいん|||||しゅっぱつ|||

（ キョン ） どこ に ？

（ ハルヒ ） 市民 プール に 決まって る じゃ ない の |しみん|ぷーる||きまって||||

（ キョン ） まあ この 用意 なら そう だろう よ |||ようい||||

夏 は 夏 らしく 夏 じみ た こと を し ない と いけない の なつ||なつ||なつ|||||||||

失った 時間 は 決して 取り戻す こと が でき ない の よ うしなった|じかん||けっして|とりもどす||||||

だから 今 やる の |いま||

この たった 一 度 きり の 高 １ の 夏 休み に ！ ||ひと|たび|||たか||なつ|やすみ|

じゃあ キョン と 古泉 ( こい ずみ ) 君 プール まで お 願い ね |||こいずみ|||きみ|ぷーる|||ねがい|

できる こと なら 聞き たく は ない が なん の お 願い だ ？ |||きき||||||||ねがい|

あんた たち の 自転車 で 行く の |||じてんしゃ||いく|

は あ ～

うん 　 この 消毒 液 の におい いかにも って 気 が する わ ね ||しょうどく|えき|||||き||||

（ ハルヒ ） それ ！ （ 飛び込む 音 ） ||とびこむ|おと

（ キョン ） 控え おろう ！ |ひかえ|

この “ 飛び込み 禁止 ” の 文字 が 目 に 入ら ぬ か ！ |とびこみ|きんし||もじ||め||はいら||

早く 来 なさ ～ い ！ 水 が ぬるくて 気持ち いい わ よ ！ はやく|らい|な さ||すい|||きもち|||

えっ えっ ？　 あっ …

そ ～ れ ！

（ 古泉 ） 楽し そうです ね こいずみ|たのし|そう です|

涼 宮 ( すずみ や ) さん も 結構 ― りょう|みや|||||けっこう

常識 的な 楽しみ 方 を 身 に つけて きた と 思い ませ ん か ？ じょうしき|てきな|たのしみ|かた||み|||||おもい|||

いきなり 電話 かけて きて |でんわ||

一方的に 用件 だけ 言って 切 っち まう ような 誘い 方 は いっぽうてきに|ようけん||いって|せつ||||さそい|かた|

あまり 常識 的 と は 言え ないだ ろ |じょうしき|てき|||いえ||

（ 古泉 ） “ 思い立った が 吉日 ” と いう 言葉 も ある こと です し こいずみ|おもいたった||きちじつ|||ことば|||||

（ キョン ） あいつ が 何 か 思い立って |||なん||おもいたって

それ で 俺 たち が 凶 以外 の くじ を 引いた こと なんて あった か ？ ||おれ|||きょう|いがい||||ひいた||||

それ でも こんな の は 十分 平和です よ |||||じゅうぶん|へいわ です|

ああ やって 楽しげに 笑って いる 涼 宮 さん は ||たのしげに|わらって||りょう|みや||

この世 を 揺るがす こと は し ない でしょう から ね このよ||ゆるがす|||||||

あっ …

（ キョン ） どうした ？ （ 古泉 ） いや ||こいずみ|

多分 僕 の 気のせい です 春先 から いろいろ あった せい で たぶん|ぼく||きのせい||はるさき|||||

ちょっと 神経質に なって いる だけ でしょう |しんけいしつに||||

惜しい ！　 もう 一 回 よ ！ おしい||ひと|かい|

（ み くる ） あっ … （ ハルヒ ） ん ？

ぐ お っ ！

アハハ

（ キョン ） おいしい 　 一 語 に おいしい ！ ||ひと|ご||

ウフッ

ほら ！

（ キョン ） まったく 市民 プール と いう より ||しみん|ぷーる|||

庶民 プール と 名乗った ほう が 似つかわしい 場所 だ な しょみん|ぷーる||なのった|||につかわしい|ばしょ||

なん だって ハルヒ は こんな ところ を 選んだ んだ ？ |||||||えらんだ|

うん ？

また あの 妙な 感じ だ こんな 光景 を 前 に も 見た 気 が する ||みょうな|かんじ|||こうけい||ぜん|||みた|き||

なんとなく 長門 ( な が と ) が 退屈 そうに して いる ような |ながと|||||たいくつ|そう に|||

（ ハルヒ ） キョン ！ （ キョン ） あっ …

（ キョン ） そう それ で ハルヒ は こんな こと を 言いだす んだ |||||||||いいだす|

（ キョン ） この ２ 人 が あたし の 団員 よ ||じん||||だんいん|

なんでも 言う こと 聞く から なんでも 言っちゃ い なさい |いう||きく|||いっちゃ||

（ 小学生 たち ） は ～ い しょうがくせい|||

（ ハルヒ ） さあ 遊ぶ わ よ ！ 水中 サッカー を する の ！ ||あそぶ|||すいちゅう|さっかー|||

へい へい

（ キョン ） まあ よく ある こと さ デジャヴ なんて

（ ハルヒ ） これ から の 活動 計画 を 考えて みた んだ けど ||||かつどう|けいかく||かんがえて|||

どう かしら ？

なんの マネ だ ？ |まね|

（ ハルヒ ） 残り 少ない 夏 休み を どう やって 過ごす か の 予定 表 よ |のこり|すくない|なつ|やすみ||||すごす|||よてい|ひょう|

（ キョン ） 誰 の 予定 表 だ ？ （ ハルヒ ） あたし たち の |だれ||よてい|ひょう|||||

気付いたら あと ２ 週間 しか ない の よ ね きづいたら||しゅうかん|||||

がく然たる 気持ち に なった わ がくぜんたる|きもち|||

やり 残した こと が たくさん ある ような 気 が する のに |のこした||||||き|||

それ だけ しか 時間 は 残って ない わけ |||じかん||のこって||

ここ から は 巻き で いく わ よ ！ |||まき||||

（ キョン ） これ を ２ 週間 足らず で ？ |||しゅうかん|たら ず|

（ ハルヒ ） み くる ちゃん は 何 か し たい こと ある ？ |||||なん|||||

（ み くる ） ああ え ～ っと あたし は 金魚すくい が いい です |||||||きんぎょすくい|||

（ ハルヒ ） オーケー ！　 金魚すくい っと |おーけー|きんぎょすくい|

（ 古泉 ） ちょっと 失礼 こいずみ||しつれい

どうも

あした から 決行 よ ！ ||けっこう|

この 近く で 盆踊り やって る とこ ある ？ |ちかく||ぼんおどり||||

花火 大会 で も いい けど はなび|たいかい||||

（ キョン ） せめて 調べて から 決行 して くれ ||しらべて||けっこう||

僕 が 調べて おき ましょう 追って 涼 宮 さん に 連絡 し ます ぼく||しらべて|||おって|りょう|みや|||れんらく||

（ ハルヒ ） そう 　 任せた わ よ 古泉 君 ||まかせた|||こいずみ|きみ

（ ハルヒ ） じゃあ 今日 は これ で 解散 ！ ||きょう||||かいさん

長門 ながと

いや なんでもない んだ けど な

最近 どう だ ？ 元気で やって る か ？ さいきん|||げんきで|||

（ 長門 ） 元気 ながと|げんき

そりゃ よかった

（ 長門 ） そう ながと|

あっ ええ っと … ああ …

悪かった な 引き止めて もう いい ぞ わるかった||ひきとめて|||

（ キョン ） なんだ ？ なんで 俺 は 声 なんて かけた んだ ？ |||おれ||こえ|||

（ 和 太鼓 の 音 ） わ|たいこ||おと

（ キョン ） 古泉 が 調べた ところ |こいずみ||しらべた|

いきなり 翌日 盆踊り 会場 が 見つかった |よくじつ|ぼんおどり|かいじょう||みつかった

うわ ～ これ が この 時代 の 夏季 風物詩 です か ||||じだい||かき|ふうぶつし||

（ キョン ） よくも まあ これ だけ 人 が 集まる もん だ … と … |||||じん||あつまる|||

（ ハルヒ ） み くるちゃ ん ！

あなた が やり た がって た 金魚すくい も ある わ よ ！ ||||||きんぎょすくい||||

すくい 放題 破り 放題 よ ！ |ほうだい|やぶり|ほうだい|

（ キョン ） 破っちゃ いかんだ ろ |やぶっちゃ||

そんな もん に 興味 が ある の か ？ |||きょうみ||||

（ キョン ） どれ ？ （ 長門 ） いい ||ながと|

これ

（ おじさん ） あり が と 800 円 ね ||||えん|

（ キョン ） なんとなく 世話に なって る ような 気 が する から ||せわに||||き|||

それ くらい 買って やって も よかった んだ が … ||かって|||||

（ ハルヒ ） いや ～ 大漁 大漁 ！ ||たいりょう|たいりょう

でも そんなに いら ない から １ 匹 ずつ もらって きた わ |||||ひき||||

さて 次 は 花火 よ 花火 ！ |つぎ||はなび||はなび

まとめて 今日 やっちゃ い ましょう ！ |きょう|||

（ キョン ） お前 は 疲れ と いう もの を 知ら ん の か |おまえ||つかれ|||||しら|||

（ キョン ） まっ 丈夫で 長持ち な の が ||じょうぶで|ながもち|||

ハルヒ の 取り柄 と いっちゃ 取り柄 だ が な ||とりえ|||とりえ|||

（ ハルヒ ） わ あ ～！

おわ っ ！　 あっ だっ ど お ～！

（ キョン ） あいつ ムチャ しや が って

（ キョン ） 夏 で 夏 休み だった |なつ||なつ|やすみ|

だから できれば 忘れ たい のだ が ||わすれ|||

引っかかって いる こと が １ つ あった ひっかかって|||||

あした は 昆虫 採集 ね ||こんちゅう|さいしゅう|

（ キョン ） ハルヒ よ 　 遊ぶ の は いい が 宿題 は 終わって る の か ？ |||あそぶ|||||しゅくだい||おわって|||

何 よ あんた あれ ぐらい の 宿題 なんて なん||||||しゅくだい|

３ 日 も あれば 全部 できる じゃ ない ひ|||ぜんぶ|||

３ 日 ！ ひ

（ ハルヒ ） あんな 面倒な もの は 先 にちゃ っちゃ と 終わら せて ||めんどうな|||さき||||おわら|

後 顧 の 憂い なく 遊び 倒す の が 夏 休み の 正しい 楽しみ 方 よ ！ あと|こ||うれい||あそび|たおす|||なつ|やすみ||ただしい|たのしみ|かた|

（ キョン ） なんで こんな ヤツ の 頭 が いい んだ ？ |||やつ||あたま|||

人 に 対する 天 の パラメーター 配分 は 随分 と 不公平だ な じん||たいする|てん|||はいぶん||ずいぶん||ふこうへいだ|

みんな あした は 昆虫 採集 よ ！ |||こんちゅう|さいしゅう|

一 番 多く 虫 を 捕まえた 人 に は ひと|ばん|おおく|ちゅう||つかまえた|じん||

そう ね …

１ 日 だけ 団長 の 権利 を 譲って あげる ！ ひ||だんちょう||けんり||ゆずって|

（ キョン ） まったく 欲しく ない 称号 だ ！ ||ほしく||しょうごう|

（ 古泉 ） 面白 そうです ね 虫 なら なんでも いい んです か ？ こいずみ|おもしろ|そう です||ちゅう||||ん です|

う ～ ん と … セミ 限定 ！ |||せみ|げんてい

そう これ は ＳＯＳ 団 内 セミ 捕り 合戦 な の よ ！ ||||だん|うち|せみ|とり|かっせん|||

う う …

（ キョン ） 翌日 は これ でも か と いう くらい の 日本 晴れ |よくじつ|||||||||にっぽん|はれ

でも って

やはり と いう か なんという か 優勝 した の は ハルヒ だった ||||||ゆうしょう|||||

やっぱり キャッチ ＆ リリース の 精神 が 必要 よ ね |きゃっち|||せいしん||ひつよう||

逃がして あげたら 将来 恩返し に 来て くれる かも しれ ない し にがして||しょうらい|おんがえし||きて|||||

（ キョン ） 一方的に 捕まえた の を 逃がして それ で 恩返し に 来る ヤツ が いたら |いっぽうてきに|つかまえた|||にがして|||おんがえし||くる|やつ||

そい つ は まさに 虫 並み の 知能 だ ||||ちゅう|なみ||ちのう|

ほら 山 へ 帰り なさい |やま||かえり|

（ セミ の 鳴き声 ） （ キョン ） お っ ！ せみ||なきごえ|||

（ み くる ） いっ … いらっしゃい ませ ～

（ キョン ） その 翌日 は 我が 団長 あっせん の バイト が 待ち受けて いた ||よくじつ||わが|だんちょう|||ばいと||まちうけて|

（ 古泉 ） はい どうぞ こいずみ||

（ 長門 ） はい ながと|

（ 子供 ） ちょうだい ！ （ キョン ） ほら よ こども||||

ありがとう ！

（ キョン ） この クソ 暑い 中 着 ぐるみ の 仕事 だ なんて ||くそ|あつい|なか|ちゃく|||しごと||

まるで バイト と いう 名 の 我慢 大会 で あり ます |ばいと|||な||がまん|たいかい|||

（ キョン ） は あ ？ （ み くる ） えっ ？

だから バイト 代 は み くる ちゃん の 着 ぐるみ な の ！ |ばいと|だい||||||ちゃく|||

あたし 前 から これ が 欲しかった の よ ね |ぜん||||ほしかった|||

おっちゃん も み くる ちゃん に 免じて くれる って ！ ||||||めんじて||

（ キョン ） 俺 たち は そんな こと の ため に 額 に 汗して 働いて いた の か ？ |おれ||||||||がく||あせして|はたらいて|||

この カエル 記念 に 部室 に 飾 っと くわ |かえる|きねん||ぶしつ||かざ||

み くる ちゃん いつでも 好きな 時 に これ 着て いい わ よ ||||すきな|じ|||きて|||

あたし が 許す わ ！ ||ゆるす|

あっ ！　 ああ …

は あ ～

（ 携帯 電話 の 着信 音 ） けいたい|でんわ||ちゃくしん|おと

（ キョン ） う う … クソッ

（ キョン ） は ～ い （ み くる の 泣き声 ） ||||||なきごえ

（ キョン ） うわ っ ちょ っ お っ ！

（ み くる の 泣き声 ） （ キョン ） もしもし 朝比奈 ( あさひ な ) さん ？ |||なきごえ|||あさひな|||

（ み くる ） う っ … あたし です …

（ み くる の 泣き声 ） |||なきごえ

（ キョン ） ホ … （ み くる ） このまま じゃ …

ホ … ホントに 朝比奈 さん ？ |ほんとに|あさひな|

（ 古泉 ） ああ どうも 古泉 です こいずみ|||こいずみ|

な … なんで お前 が 朝比奈 さん と 一緒な んだ ？ ||おまえ||あさひな|||いっしょな|

（ 古泉 ） ちょっとした 事情 が あり まして ね それ も やっかいな こいずみ|ちょっと した|じじょう|||||||

一 つ の 緊急 事態 と いう やつ です ひと|||きんきゅう|じたい||||

夜分 に 申し訳 あり ませ ん やぶん||もうし わけ|||

（ キョン ） どうした ん です ？　 朝比奈 さん ||||あさひな|

古泉 お前 は 殺す ！ こいずみ|おまえ||ころす

うえ … キョン 君 … ||きみ

未来 に 帰れ なく なり ました ～！ みらい||かえれ|||

（ み くる の 泣き声 ） |||なきごえ

（ み くる ） う う … 禁 則 事項 で いつも 未来 と 連絡 したり ||||きん|そく|じこう|||みらい||れんらく|

禁 則 事項 したり して る んです けど きん|そく|じこう||||ん です|

１ 週間 ぐらい 禁 則 事項 が ない な おかしい なって 思って いたら しゅうかん||きん|そく|じこう||||||おもって|

そし たら 禁 則 事項 … ||きん|そく|じこう

あたし すごく ビックリ して 慌てて 禁 則 事項 して みた んだ けど ||びっくり||あわてて|きん|そく|じこう||||

全然 禁 則 事項 … ぜんぜん|きん|そく|じこう

あたし … ど … どう したら いい か …

（ キョン ） ひょっとして その “ 禁 則 事項 ” と やら は |||きん|そく|じこう|||

放送 禁止 用語 か 何 か な の か な ？ ほうそう|きんし|ようご||なん|||||

（ 古泉 ） つまり こういう こと です こいずみ||||

我々 は 同じ 時間 を 延々と ループ して いる のです よ われわれ||おなじ|じかん||えんえんと||||の です|

（ キョン ） は あ ？

（ 古泉 ） 正確に は ８ 月 17 日 から 31 日 の 間 を です こいずみ|せいかくに||つき|ひ||ひ||あいだ||

９ 月 以降 の 時間 が まったく なくなって しまって る んです よ つき|いこう||じかん||||||ん です|

朝比奈 さん が 未来 に 帰れ なく なった の も 当然です あさひな|||みらい||かえれ|||||とうぜん です

未来 そのもの が ない のです から みらい|その もの|||の です|

物理 的 ノーフューチャー の どこ が 当然だ ？ ぶつり|てき|||||とうぜんだ

それ を 誰 が 信じる んだ ？ ||だれ||しんじる|

せめて あなた に は 信じて もらい たい ところ です ||||しんじて||||

（ キョン ） “ 信じる 者 は 救わ れる ” って いう のに |しんじる|もの||すくわ||||

救わ れた 試し は 一 度 も ない んだ が … すくわ||ためし||ひと|たび||||

で … これ は 一体 何 が 原因 な んだ ？ |||いったい|なん||げんいん||

本当に お 分かり で ない んです か ？ ほんとうに||わかり|||ん です|

分かり たく も ない ね わかり||||

（ 古泉 ） 涼 宮 さん でしょう （ キョン ） う っ … こいずみ|りょう|みや|||||

は あ ～

涼 宮 さん 本人 は 無自覚でしょう が りょう|みや||ほんにん||むじかくでしょう|

夏 休み を 終わら せ たく ない と いう 思い が なつ|やすみ||おわら||||||おもい|

どこ か に ある のでしょう ね 恐らく ||||||おそらく

（ キョン ） なんだ そりゃ ？ 何 か 悔い で も 残って る の か ？ |||なん||くい|||のこって|||

（ 古泉 ） そうだ と 思い ます こいずみ|そう だ||おもい|

恐らく 夏 休み に やり 残した こと が ある と おそらく|なつ|やすみ|||のこした||||

感じて いる ので は ない でしょう か かんじて||||||

（ キョン ） つくづく しょう も ない こと を 大 宇宙 の スケール で 展開 する ヤツ だ |||||||だい|うちゅう||すけーる||てんかい||やつ|

（ 古泉 ） まあ とにかく これ で こいずみ||||

ここ 最近 頻繁に あった 既視 感 の 謎 は 解け ました |さいきん|ひんぱんに||がいし|かん||なぞ||とけ|

（ キョン ） お前 も か |おまえ||

じゃあ ひょっとしたら 世界中 の 人間 が … ||せかいじゅう||にんげん|

いいえ 　 それ は ない ようです ||||よう です

涼 宮 さん に 近しい 人間 だけ が りょう|みや|||ちかしい|にんげん||

この 異常 を 感じ取れる ように なって いる ようです |いじょう||かんじとれる|よう に|||よう です

ただ 既視 感 どころ か |がいし|かん||

繰り返して きた 時間 全て の 記憶 を 持った 者 が くりかえして||じかん|すべて||きおく||もった|もの|

確実に １ 人 いる ので は ない か と 僕 は 考えて い ます かくじつに|じん|||||||ぼく||かんがえて||

誰 だ ？　 その １ 人 って の は だれ|||じん|||

すでに お 分かり でしょ ？ ||わかり|

そう な の か ？

そう

（ キョン ） 全部 覚えて いる の か ？ （ 長門 ） そう |ぜんぶ|おぼえて||||ながと|

（ キョン ） ちなみに その 繰り返し と やら は 今 何 回 目 だ ？ |||くりかえし||||いま|なん|かい|め|

（ 長門 ） 今回 が １万5,532 回 目 に 該当 する ながと|こんかい||よろず|かい|め||がいとう|

（ キョン ） な っ ！

あっ ああ …

（ キョン ） １万5,532 回 ？ |よろず|かい

長門 お前 は 何 を 言って る んだ ？ ながと|おまえ||なん||いって||

（ キョン ） それ は マジ な の か ？ （ 長門 ） そう |||||||ながと|

（ キョン ） それ だけ の 回数 ||||かいすう

俺 たち は まったく 同じ こと を 繰り返して きた って の か ？ おれ||||おなじ|||くりかえして||||

（ 長門 ） 必ずしも そう で は ない ながと|かならずしも||||

１万5,532 回 中 盆踊り に 行か なかった パターン が よろず|かい|なか|ぼんおどり||いか||ぱたーん|

2,391 回 目 と １万1,054 回 目 の ２ 回 ある かい|め||よろず|かい|め||かい|

また 盆踊り に 行った が 金魚すくい を し なかった パターン が |ぼんおどり||おこなった||きんぎょすくい||||ぱたーん|

437 回 ある かい|

アルバイト を 行った の は 9,056 回 である が あるばいと||おこなった|||かい||

その 内容 は ６ つ に 分岐 する |ないよう||||ぶんき|

風船 配り 以外 で は 荷物 運び レジ 打ち ふうせん|くばり|いがい|||にもつ|はこび|れじ|うち

（ 長門 ） ビラ 配り 電話 番 … （ キョン ） いや ！ ながと|びら|くばり|でんわ|ばん||

もう いい

（ キョン ） １万5,532 回 目 |よろず|かい|め

長門 は そう 言った ながと|||いった

かける ２ 週間 で えっ と … 約 595 年 分 だ |しゅうかん||||やく|とし|ぶん|

それ だけ の 時間 を ただ 一 人 しっかり 記憶 を 持った まま |||じかん|||ひと|じん||きおく||もった|

何度 も 何度 も やり 直して きた って の か ？ なんど||なんど|||なおして||||

長門 お前 は 一体 今 まで どんな 気持ち で 過ごして きた んだ ？ ながと|おまえ||いったい|いま|||きもち||すごして||

は あ …

（ キョン ） また アホ な 話 を 聞 いち まった ぜ ||||はなし||き|||

（ キョン ） その 翌日 は 天体 観測 だった ||よくじつ||てんたい|かんそく|

場所 は 長門 の マンション ばしょ||ながと||まんしょん

ハルヒ は 最初 こそ 望遠 鏡 を のぞいて いた んだ が ||さいしょ||ぼうえん|きよう|||||

（ 寝息 ） ねいき

何 が し たい んだろう な ？ こいつ は なん|||||||

さて な んでしょう ね

それ が 分かれば 解決 した も 同然です が ||わかれば|かいけつ|||どうぜん です|

試しに こういう の は どう です ？ ためしに|||||

涼 宮 さん を 背後 から 突然 抱きしめて りょう|みや|||はいご||とつぜん|だきしめて

耳元 で “ アイ ラブ ユー ” を ささやく んです みみもと|||らぶ|ゆー|||ん です

（ キョン ） それ を 誰 が する んだ ？ |||だれ|||

（ 古泉 ） あなた 以外 に 適役 が いま す かね こいずみ||いがい||てきやく||||

（ キョン ） 俺 の ターン ！　 拒否 権 を 発動 |おれ||たーん|きょひ|けん||はつどう

（ 古泉 ） で は 僕 が やって み ましょう か こいずみ|||ぼく|||||

フフッ 冗談 です よ 僕 で は 役者 が 不足 して い ます |じょうだん|||ぼく|||やくしゃ||ふそく|||

涼 宮 さん を 余計に 混乱 さ せる だけ でしょう ね りょう|みや|||よけいに|こんらん|||||

フフフッ ハハハハ …

（ キョン ） フンッ

（ ハルヒ ） えい っ ！

（ キョン ） 怒 濤 ( どとう ) の 夏 休み イベント 消化 態勢 は |いか|とう|||なつ|やすみ|いべんと|しょうか|たいせい|

まだ 続く |つづく

本物 の 花火 大会 に も 行った ハゼ 釣り 大会 に も 参加 した ほんもの||はなび|たいかい|||おこなった|はぜ|つり|たいかい|||さんか|

他 に も 肝 試し 映画 の ハシゴ 海水 浴 に ボウリング やら カラオケ た|||かん|ためし|えいが||はしご|かいすい|よく||ぼうりんぐ||からおけ

俺 たち は ず ～ っと 動き ずくめ だった おれ|||||うごき||

もちろん それ で ハルヒ が

満足 して る はず が ない と 思って は いた が まんぞく|||||||おもって|||

だからといって 何 か 手 を 打つ わけで も なく |なん||て||うつ|||

それ でも 夏 休み の 日 にち だけ は 確実に 減って いった ||なつ|やすみ||ひ||||かくじつに|へって|

そう こうして る うち に やって 来た ８ 月 30 日 ||||||きた|つき|ひ

（ ハルヒ ） うん 　 これ で 課題 は ひととおり 終わった わ ね ||||かだい|||おわった||

う ～ ん

こんなんで よかった の かしら

でも … うん こんな もん よ ね

ねえ 他 に 何 か し たい こと ある ？ |た||なん|||||

あっ …

まあ いい わ 　 この 夏 は いっぱい いろんな こと が できた から ||||なつ|||||||

もう 十 分 よ ね |じゅう|ぶん||

（ キョン ） いい や よく ない お前 は まだ 満足 して い ない はずだ |||||おまえ|||まんぞく||||

（ キョン ） あっ ああ …

今日 は これ で 終了 きょう||||しゅうりょう

あした は 予備 日 に 空けて おいた けど そのまま 休み に しちゃ って いい わ ||よび|ひ||あけて||||やすみ|||||

また あさって 部室 で 会い ましょう ||ぶしつ||あい|

ま … 待て ハルヒ ！ |まて|

（ キョン ） くっ う う …

ま … また 来た ！ それ も 今 まで に ない 強烈な やつ だ ||きた|||いま||||きょうれつな||

１万 何 千 回 と 繰り返して きた 証拠 だ よろず|なん|せん|かい||くりかえして||しょうこ|

このまま ハルヒ を 帰しちゃ ダメだ ！ |||かえしちゃ|だめだ

でないと また あの ２ 週間 を 繰り返す は めに な っち まう ！ |||しゅうかん||くりかえす|||||

だが 何 を す べきな んだ ？ |なん||||

ハルヒ の 言葉 の どこ か に 手がかり が あった はずだ ||ことば|||||てがかり|||

なんだ なんだ なんだ ？

思い出せ 思い出す んだ ！ おもいだせ|おもいだす|

俺 に とって 気がかりであり おれ|||きがかりであり

先 延ばし に しよう と も して いる こと だ さき|のばし||||||||

何も し なけりゃ ハルヒ は 帰 っち まう なにも|||||かえ||

それ じゃ ダメだ ！ ||だめだ

それ じゃ 変化 し ない んだ ！ ||へんか|||

これ まで の 俺 たち は この 瞬間 何 を して きた んだ ？ |||おれ||||しゅんかん|なん||||

何 を して こ なかった んだ ？ なん|||||

考えて る 暇 は ねえ ！ ダメ もと で いい ！ かんがえて||いとま|||だめ|||

何 か 言え ！　 言 っち まえ ！ なん||いえ|げん||

あっ …

あっ …

う う っ ！

（ 花火 が 燃える 音 ） はなび||もえる|おと

（ キョン ） 俺 の 課題 は まだ 終わって ねえ ！ |おれ||かだい|||おわって|

は あ ？

そう だ ！　 宿題 だ ！ ||しゅくだい|

何 言って ん の ？ なん|いって||

俺 は 夏 休み の 宿題 を 何一つ やって ない ！ おれ||なつ|やすみ||しゅくだい||なにひとつ||

それ を し ない と 俺 の 夏 は 終わら ない んだ ！ |||||おれ||なつ||おわら||

バカ ？ ばか

古泉 お前 は 終わって る の か ？ こいずみ|おまえ||おわって|||

いえ バタバタ して い ました から まだ 半ば です |||||||なかば|

じゃあ 一緒に やろう ！ |いっしょに|

長門 も 来い ！ お前 も まだ だ よ な ？ ながと||こい|おまえ|||||

ついでに 朝比奈 さん も 来て ください ！ |あさひな|||きて|

えっ ？　 でも どこ で ？

俺 ん ち で やり ましょう おれ|||||

ノート も 問題 集 も 全部 持ってきて まとめて やっちゃ い ましょう ！ のーと||もんだい|しゅう||ぜんぶ|もってきて||||

この 夏 の 課題 を 全部 終わら せる んです ！ |なつ||かだい||ぜんぶ|おわら||ん です

長門 と 古泉 できて る とこ まで 写さ せろ ！ ながと||こいずみ|||||うつさ|

ええ ！

よし ！ じゃあ あした の 朝 から だ ！ ||||あさ||

１ 日 で どうにか して やる ぜ ！ ひ|||||

（ ハルヒ ） 待ち なさい よ （ キョン ） ん … |まち||||

（ ハルヒ ） 勝手に 決める んじゃ ない わ よ ！ 団長 は あたし な の ！ |かってに|きめる|||||だんちょう||||

そういう 時 は まず あたし の 意見 を 伺い なさい ！ |じ|||||いけん||うかがい|

キョン ！　 団員 の 独断 専行 は 重大な 規律 違反 な の ！ |だんいん||どくだん|せんこう||じゅうだいな|きりつ|いはん||

う っ あ 痛 ( いて ) っ ！　 う お っ ！ |||つう|||||

あたし も 行く から ね ！ ||いく||

（ 鳥 の さえずり ） ちょう||

（ 目覚まし時計 の 音 ） めざましどけい||おと

ああ …

（ キョン ） どうやら 当たり を 引いた らしい ||あたり||ひいた|

（ 古泉 ） 涼 宮 さん は 文武 と も 優秀な 方 です こいずみ|りょう|みや|||ふみたけ|||ゆうしゅうな|かた|

それ は 幼い 頃 から そう だった のでしょう ||おさない|ころ||||

ですから 彼女 は 夏 休み の 宿題 が 負担 だ と は |かのじょ||なつ|やすみ||しゅくだい||ふたん|||

まったく 思わ なかった のです よ |おもわ||の です|

まして や 友人 と ともに 分担 作業 を する こと など ||ゆうじん|||ぶんたん|さぎょう||||

恐らく なかった こと でしょう おそらく|||

（ キョン ） 始業 式 の 日 くらい 帰って も よかった んだろう が |しぎょう|しき||ひ||かえって||||

なんとなく 俺 は ここ に 来て |おれ||||きて

同じく 登場 した 古泉 と ここ で こうして いる おなじく|とうじょう||こいずみ|||||

恐ろしく 貴重な こと に 長門 も い なかった おそろしく|きちょうな|||ながと|||

顔 に は 表さ なかった が あいつ も やっぱり かお|||あらわさ|||||

疲れて いた の かも しれ ない つかれて|||||

（ キョン ） ウソ だった みたいな 気 が する |うそ|||き||

１万 何 千 回 も ８ 月 後半 を やって いた なんて の はな よろず|なん|せん|かい||つき|こうはん||||||

そう 感じる の も 無理 は あり ませ ん |かんじる|||むり||||

過去 １万５,５３１ 回 の かこ|よろず|かい|

シークエンス に いた 僕たち と 今 の 僕たち は |||ぼくたち||いま||ぼくたち|

記憶 を 共有 して い ませ ん きおく||きょうゆう||||

１万５,５３２ 回 目 の 僕たち だけ が よろず|かい|め||ぼくたち||

正しい 時間 流 に 再び 戻る こと が できた わけです から ただしい|じかん|りゅう||ふたたび|もどる||||わけ です|

ポーカー でも し ます か ？

うん ？

ああ いい と も

ちなみに カネ なら ない ぞ |かね|||

（ 古泉 ） で は ノーレート で こいずみ||||

（ キョン ） だ が ヒント は もらった |||ひんと||

あの 何度 も の 既視 感 |なんど|||がいし|かん

特に 最後に 感じた あれ は とくに|さいごに|かんじた||

以前 に 同じ 立場 に いた 俺 たち から の いぜん||おなじ|たちば|||おれ|||

贈り物 だった の かも しれ ない おくりもの|||||

今 の 俺 が ある の は いま||おれ||||

先 に ２ 週間 を 過ごして いた ― さき||しゅうかん||すごして|

その 俺 たち の おかげ だろう |おれ||||

そう でも 思って やら なければ ||おもって||

ハルヒ に なかった こと に さ れて る 彼ら の 夏 が ||||||||かれら||なつ|

まるで ムダ だった と 言わんばかり じゃ ない か |むだ|||いわんばかり|||

うん ？

チェンジ は ？ ちぇんじ|

（ キョン ） なし だ

僕 も です ぼく||

（ キョン ） もう 一 度 今日 を やり 直す 機会 が あった なら ||ひと|たび|きょう|||なおす|きかい|||

おお ！

（ キョン ） 賭け金 の 設定 を ぜひとも 覚えて おこう |かけきん||せってい|||おぼえて|