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結婚できない男
建築家・桑野信介は、仕事の評価は高く、ルックスも悪くない。しかし、皮肉屋で偏屈な性格から、女性や結婚に対して嫌悪感を示し、40歳になっても独身の「結婚できない男」であった。高級マンションに1人暮らし、1人きりで食事をして買い物をするという、気ままな独身生活を楽しんではいるが、どこか空しさも感じ始めていた。
ある日、激しい腹痛を起こした桑野は、隣に住むOL・みちるに助けられ、義弟の中川良雄が副院長を務める病院に搬送される。桑野は大腸の検査を嫌い、腹痛が治まると女医の早坂夏美が止めるのも聞かず帰宅してしまう。その数日後、40歳の誕生日に痛みが再発し、またも病院に搬送された桑野は、夏美に服を剥ぎ取られ検査を受ける。ベッドの上で悶える桑野に、夏美は「誕生日おめでとうございます」と声をかける。(第1話)
自分に素直になれず、仕事が忙しい夏美も、独身で恋人もいない。互いに辛らつな言葉を交わしあうようになる2人であったが、次第に気になる存在になっていく。夏美とみちるは何度か顔を合わせるうちに仲良くなる。(第2話以降)
みちるが盲腸炎で入院することになり、ペットのパグ犬・ケンを夏美が一時預かることになる。桑野は犬を毛嫌いしていたが、ケンが行方不明になったのを知ると、必死で探し回るという意外な一面を見せる。(第8話)
みちるがストーカーにつきまとわれて困っていたとき、桑野はボディーガードを引き受ける。ストーカーを撃退した桑野を、みちるは好きになってしまうが、そのことを聞いた夏美はとまどう。(第11話)
桑野の住宅作品がTVで紹介されることになり、収録に着てゆく服について、夏美にアドバイスを求める。放送後、桑野と夏美はみちるの部屋を訪れる。2人がTVの話題からいつもの皮肉の応酬になると、TV出演の話を聞いていなかったみちるは「まるで痴話喧嘩」と怒り出し、2人を追い出す。みちるに指摘されて、夏美も桑野に対する気持ちに気付かされる。夏美から理想の住宅の設計を依頼された桑野は、どういう設計にするか悩んだあげく、夏美の診察室を訪ねる。そして「好きなんじゃないかな」と告白を始める。(第12話)
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