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Fairy Tales, トビの鳴き声

トビの鳴き声

トビ の 鳴き声

むかし むかし 、 息子 が とても ひねくれ 者 の トビ の 親子 が い ました 。 どれ くらい ひねくれ 者 か と 言う と 、 父親 が 、 「 雨 が 降る から 、 家 の 戸 を 閉めて くれ 」 と 、 言えば 、 家 の 戸 を 全開 に 開ける し 、 「 そこ の 白い 物 を 取って くれ 」 と 、 言えば 、 わざと 黒い 物 を 取って くる のです 。 そんな 息子 に 苦労 した トビ の 父親 は 、 やがて 重い 病気 に なり 、 あと 数 日 の 命 と なって しまい ました 。 ( おれ の 人生 は 苦労 の 連続 だった が 、 もう すぐ それ も 終わり だ 。 せめて 死んだ 後 は 、 安らかに ちゃん と した 墓 で 眠り たい もの だ 。 ・・・ しかし 、 ちゃんと した 墓 に 入り たい と 言って も 、 あの ひねくれ 息子 じゃあ 、 反対 に 死んだ おれ を 海 に 投げ 捨てる かも しれ ん 。 ・・・ まてよ 、 それ なら 、 反対の 事 を お 願い すれば いい んだ ) そう 考えた 父親 は 、 自分 が 死ぬ 間際 に なる と 、 息子 に こう 言い ました 。 「 息子 よ 。 おれ の 遺言 を 良く 聞け 。 おれ が 死んだら 、 決して ちゃんと した 墓 に 入れる な よ 。 ちゃんと した 墓 に 入れ ず 、 海 に でも 投げ 捨てて くれたら いい から な 」 さて 、 間もなく 父親 が 死んで しまう と 、 トビ の 息子 は 今 まで の 親不孝 を 大変 恥ずかしく 思い ました 。 「 おれ が ひねくれ 者 で 親父 に 苦労 を かけて きた から 、 親父 は 早死に を して しまった のだ 。 ・・・ 親父 、 すま なかった な 。 せめて 遺言 ぐらい 、 ちゃんと かなえて やる から な 」 そして 息子 は 父親 の 言葉 通り 、 父親 の 亡き がら を ちゃんと した 墓 に は 入れ ず に 、 海 へ と 投げ 捨てた のです 。

さて その 時 、 死んだ と 思わ れて いた 父親 は まだ わずかに 生きて いて 、 海 の 中 から 父親 の 最後の 言葉 が 聞こえて きた のです 。 「・・・ 塩からい よ ー 。 ・・・ 塩からい よ ー 」 それ を 聞いた 息子 も 、 海 の 上 を 飛び回り ながら 父親 の 言葉 を 真似 し ました 。 「 塩からい よ ー 。 塩からい よ ー 」 この 時 から トビ の 鳴き声 は 『 塩からい よ ー 』 と なり 、 それ が 変化 して 今では 『 ぴ ー ひ ょろ ろ ー 』 と 鳴く ように なった そうです 。

※ 鳥 の 鳴き声 の 由来 で は ホトトギス の 兄弟 も 有名です 。

おしまい


トビの鳴き声 とび の なきごえ

トビ の 鳴き声 とび||なきごえ

むかし むかし 、 息子 が とても ひねくれ 者 の トビ の 親子 が い ました 。 ||むすこ||||もの||とび||おやこ||| Once upon a time, there was a father and son who had a son who was very twisted. どれ くらい ひねくれ 者 か と 言う と 、 父親 が 、 「 雨 が 降る から 、 家 の 戸 を 閉めて くれ 」 と 、 言えば 、 家 の 戸 を 全開 に 開ける し 、 「 そこ の 白い 物 を 取って くれ 」 と 、 言えば 、 わざと 黒い 物 を 取って くる のです 。 |||もの|||いう||ちちおや||あめ||ふる||いえ||と||しめて|||いえば|いえ||と||ぜんかい||あける||||しろい|ぶつ||とって|||いえば||くろい|ぶつ||とって|| As for how cynical he is, when his father says, "It's going to rain, so close the door," he opens the door and says, "Get that white thing over there." Speaking of which, he purposely fetched a black object. そんな 息子 に 苦労 した トビ の 父親 は 、 やがて 重い 病気 に なり 、 あと 数 日 の 命 と なって しまい ました 。 |むすこ||くろう||とび||ちちおや|||おもい|びょうき||||すう|ひ||いのち|||| Tobi's father, who had a hard time with his son, eventually became seriously ill and died in a few days. ( おれ の 人生 は 苦労 の 連続 だった が 、 もう すぐ それ も 終わり だ 。 ||じんせい||くろう||れんぞく|||||||おわり| (My life has been a series of hardships, but it will soon be over. せめて 死んだ 後 は 、 安らかに ちゃん と した 墓 で 眠り たい もの だ 。 |しんだ|あと||やすらかに||||はか||ねむり||| At least after I die, I want to rest peacefully in a proper grave. ・・・ しかし 、 ちゃんと した 墓 に 入り たい と 言って も 、 あの ひねくれ 息子 じゃあ 、 反対 に 死んだ おれ を 海 に 投げ 捨てる かも しれ ん 。 |||はか||はいり|||いって||||むすこ||はんたい||しんだ|||うみ||なげ|すてる||| ... But even if I say that I want to enter a proper grave, that cynical son might instead throw me dead into the sea. ・・・ まてよ 、 それ なら 、 反対の 事 を お 願い すれば いい んだ )   そう 考えた 父親 は 、 自分 が 死ぬ 間際 に なる と 、 息子 に こう 言い ました 。 |||はんたいの|こと|||ねがい|||||かんがえた|ちちおや||じぶん||しぬ|まぎわ||||むすこ|||いい| ... Wait, then you should ask for the opposite.) The father thought so, and when he was about to die, he said to his son: 「 息子 よ 。 むすこ| おれ の 遺言 を 良く 聞け 。 ||ゆいごん||よく|きけ おれ が 死んだら 、 決して ちゃんと した 墓 に 入れる な よ 。 ||しんだら|けっして|||はか||いれる|| ちゃんと した 墓 に 入れ ず 、 海 に でも 投げ 捨てて くれたら いい から な 」   さて 、 間もなく 父親 が 死んで しまう と 、 トビ の 息子 は 今 まで の 親不孝 を 大変 恥ずかしく 思い ました 。 ||はか||いれ||うみ|||なげ|すてて||||||まもなく|ちちおや||しんで|||とび||むすこ||いま|||おやふこう||たいへん|はずかしく|おもい| 「 おれ が ひねくれ 者 で 親父 に 苦労 を かけて きた から 、 親父 は 早死に を して しまった のだ 。 |||もの||おやじ||くろう|||||おやじ||はやじに|||| ・・・ 親父 、 すま なかった な 。 おやじ||| せめて 遺言 ぐらい 、 ちゃんと かなえて やる から な 」   そして 息子 は 父親 の 言葉 通り 、 父親 の 亡き がら を ちゃんと した 墓 に は 入れ ず に 、 海 へ と 投げ 捨てた のです 。 |ゆいごん||||||||むすこ||ちちおや||ことば|とおり|ちちおや||なき|||||はか|||いれ|||うみ|||なげ|すてた| I'll at least fulfill my will properly." And the son did what his father said, and instead of putting his father's corpse in a proper grave, he threw it into the sea.

さて その 時 、 死んだ と 思わ れて いた 父親 は まだ わずかに 生きて いて 、 海 の 中 から 父親 の 最後の 言葉 が 聞こえて きた のです 。 ||じ|しんだ||おもわ|||ちちおや||||いきて||うみ||なか||ちちおや||さいご の|ことば||きこえて|| Now, at that time, her father, who had been thought to be dead, was still alive, and she heard her father's last words from the sea. 「・・・ 塩からい よ ー 。 しおからい||- ・・・ 塩からい よ ー 」   それ を 聞いた 息子 も 、 海 の 上 を 飛び回り ながら 父親 の 言葉 を 真似 し ました 。 しおからい||-|||きいた|むすこ||うみ||うえ||とびまわり||ちちおや||ことば||まね|| ...Come on from the salt." Hearing this, the son also imitated his father's words while flying around the sea. 「 塩からい よ ー 。 しおからい||- 塩からい よ ー 」   この 時 から トビ の 鳴き声 は 『 塩からい よ ー 』 と なり 、 それ が 変化 して 今では 『 ぴ ー ひ ょろ ろ ー 』 と 鳴く ように なった そうです 。 しおからい||-||じ||とび||なきごえ||しおからい||-|||||へんか||いまでは||-||||-||なく|||そう です

※ 鳥 の 鳴き声 の 由来 で は ホトトギス の 兄弟 も 有名です 。 ちょう||なきごえ||ゆらい|||||きょうだい||ゆうめいです * The brothers of the hototogisu are also famous for the origin of the bird's cry.

おしまい