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イタズラなKiss〜Love in TOKYO, イタズラなKiss〜Love in TOKYO#3 (1)

イタズラ な Kiss 〜Love in TOKYO#3 (1)

( 相原 琴子 ( あいはら こと こ )) あ … 相原 琴子 です F 組 の ―

これ 読んで くれる ?

( 入江 直樹 ( いりえ なおき )) いら ない

( 池沢 金之助 ( いけざわ きんのすけ )) 琴子 を 振る なんて 許せん

これ は 俺 に 対する 挑戦状 や

( 石川 理美 ( いしかわ さとみ )) 住む 所 が 変われば 運気 も 変わる って

きっと いい こと が ある よ

( 琴子 ) ん ? 流れ星 ?

( 一同 ) う おっ

( 琴子 ) 流れ星 に ―

打た れた ?

( 琴子 ) ひょんな こと から お 父さん の 大親友 の 家 に ―

お 世話に なる こと に なった 私 相原 琴子 ―

でも その 家 は …

わあ ! ああ ! ああ …

( 相原 重雄 ( しげお )) どうした ? 琴子

ご挨拶 が 遅く なり ました …

( 琴子 ) 私 の 憧れ の 男の子 ―

入江 直樹 君 の 住む 家 だった のです

( 直樹 ) 一緒に 住んで る なんて 誰 に も 言う な よ

学校 でも 一切 話しかけ ん な

そこ まで 言わ なくっ た って

俺 頭 の 悪い 女 は 嫌いな んだ よ

( 琴子 ) 私 期末 テスト で 入江 直樹 を 負かして やる

じゃーん

返せ

返せ

( 琴子 ) 期末 テスト まで 1 週間 勉強 を 私 に 教えて

( 琴子 ) 期末 テスト まで 1 週間 勉強 を 私 に 教えて

( 入江 紀子 ( のりこ )) もしかして 琴子 ちゃん て

私 が 思って いる 以上 に すごい 子 な の かも

うそ !―

100 番 ?

( 金之助 ) 新しい あいつ の 家 に は 何か 秘密 が ある はず や

え ~!!

( 小森 ( こもり ) じんこ ) 何 ? この 写真

( 金之助 ) お前 が 今 住んで る 所 っ ちゅう の は

入江 直樹 の 家 なんか ?

相原 !

( 琴子 ) 何 ?

いい から 来い !

( 琴子 ) 私 と 入江 君 の 同居 が バレ ―

学校 中 の うわさ に

( 直樹 ) あんた の 友達 って 何 考えて る んだ !―

あんた は 俺 に ラブレター まで 書いた ぐらい だ から ―

うわさ されて も 平気 だろう けど ―

俺 は 迷惑 だ ね

これ 以上 俺 の ペース を 狂わさ ないで くれ

私 …

何で 泣いて んだ ろ ?

( 琴子 ) とっく の 昔 に 振ら れた はず の 入江 君 に ―

どんな 意地悪 言わ れた って ―

へっちゃら だって 思って た のに ―

何で 涙 が 出る んだろう

私 …

やっぱり 入江 君 の こと が 好き な んだ

( 紀子 ) 琴子 ちゃん 遅かった じゃない の

心配 した の よ

すみません

連絡 する の 忘れ ちゃい ました ごめんなさい

♪~

( 琴子 ) 生まれて 初めて 書いた ラブレター ―

決して 読んで もらえ ない ラブレター

いら ない

( 琴子 ) あんな やつ って 分かって る のに ―

やっぱり 好き なんて

おい 風呂 入れ って よ ―

入る ぞ ―

お袋 が 風呂 入れ って

( 琴子 )“ 入江 君 へ ”―

“ 私 は F 組 の 相原 琴子 と いい ます ”―

“ あなた は 私 の こと を 知ら ない でしょう けれど ”―

“ 私 は 知って い ます ”―

“ 入学 式 の 挨拶 を した ”―

“ 入江 君 の 知性 と かっこよさ に 憧れて 2 年間 ”―

“ 初めて 入江 君 を 見た その とき から ”―

“ まるで 流れ星 に 打た れた みたい に ”―

“ 特別 な 気持ち が 私 の 中 で 生まれて ”―

“ 入江 君 の こと が ”―

“ 好き です ”

♪~

やばっ

よっこいしょ

おはよう ございまーす

( 紀子 ) おはよう 琴子 ちゃん

相変わらず 寝ぼすけ だ なあ 琴子 は

たまに は 早起き して 奥さん 手伝ったら どう だい

すいません

いい の よ お 兄ちゃん も 裕樹 も 何にも やら ない んだ から

さあ 早く 朝 御飯 食べ ちゃって

( 琴子 ) はーい

よいしょ ―

いただきまーす

( 重雄 ) なあ 琴子

ん ?

ん ?

今日 早めに 学校 から 帰って これる か

今日 早めに 学校 から 帰って これる か

うん いい けど 何で ?

いやあ イリ ちゃん ち に は いつも お 世話に なり っぱなし だ から

今夜 の 夕食 は 俺 が 作って みよう か と 思って な

それ で 琴子 に も 手伝って もらおう か と

そっか 今日 お 店 定休日 だ もん ね

そんな 相原 さん お 気遣い なく

いえいえ せめても の 気持ち です

( 入江 重樹 ( しげき )) いやあ アイ ちゃん の 料理 は 天下一品 やけ のう

(2 人 の 笑い声 )

楽しみ だ な 直樹 裕樹 ( ゆうき )

そう だ ね

ごちそうさま いってきます

あ いってらっしゃい

あ いってらっしゃい

( 重樹 ) いってらっしゃい

( 重樹 ) いってらっしゃい

( 重樹 ) いってらっしゃい

( 入江 裕樹 ) いってらっしゃーい

( 入江 裕樹 ) いってらっしゃーい

ほら 琴子 ちゃん も

あ はい

( 琴子 ) 何 ?

パン 付いて た

( ドア が 開く 音 )

( ドア が 閉まる 音 )

何 ? 今 の

( チャイム )

( 銅 蔵 ( どうぞう )) 気 を 付けて

階段 や

階段 や

足元 気 を 付けて

( 銀太郎 ( ぎんたろう )) 下がり ます

もう 金 ちゃん 歩き づらい

って いう か はっきり 言って 迷惑

( 金之助 ) 琴子 の ため や

せめて 学校 だけ でも 入江 の やつ が 近づか ん ように

俺 が 琴子 を 守ら ん と

あ 入江 !―

じゃない …

大丈夫 だって

私 本当に 嫌われて る んだ から

学校 で は 声 かける なって 言わ れて る し

( 銅 蔵 ) 異常 あり ません

( 金之助 ) 了解

( 渡辺 ( わたなべ )) あれ ?

あれ って お前 の 家 に 住んで る 子 じゃない の

何 して ん の ?

知る か

( じんこ ) 入江 の 家 に 偵察 に 行く って

そこ まで する か ? 金 ちゃん

せや けど

お前 ら かて 2 人 の こと 気 に なる ん ちゃ うん ?

(2 人 ) まあ ねえ

( 銅 蔵 ) あの 家 です ね

でかい

( 金之助 たち ) 抜き 足 差し 足 抜き 足 差し 足 ―

抜き 足 差し 足 抜き 足 差し 足 …

ああ こんな の バレ たら 入江 に 怒ら れ そう !

シーッ おる おる

( 重雄 ) おーい 琴子 !

はーい

( 金之助 ) あれ 見え へん

蓋 ! 蓋 !

蓋 ! 蓋 !

あっ 蓋 …

あっ 蓋 …

取って ちゃんと

すごい わ おいし そう

わあ やっぱ さすが や ねえ アイ ちゃん

ねえ これ 何 ?

( 琴子 ) アハッ

それ は 琴子 お 姉ちゃん が 作った 揚げ 出し 豆腐 よ

形 は 悪い けど おいしい わ よ

僕 いら ない

俺 も いら ない

( 紀子 ) あっ こら !―

お 兄ちゃん も 裕樹 も 何て こと 言う の

そう だ よ ー あっ もう そう ほら 席 着いて ね

おのれ あいつ ら 琴子 の 手料理 を !

金 ちゃん 聞こえ ちゃう って

( 理美 ) 何 やって ん の

( 重樹 ) じゃあ 私 が ―

琴子 ちゃん の 作った もの を いただこう か な ?

フフ …

私 が 食べたら ちゃんと 2 人 と も いただく んだ ぞ

ねえ ?

ん ~

んっ …

( 裕樹 ) う う … うっ …

げっ まっじい …

んーっ …

( 重雄 ) ああ やっぱり

そんな こと ない そんな こと ない よ

うまい よ うまい うん うん

イリ ちゃん 気 い 遣わん でえ えて

こいつ は 昔 から 料理 音痴 で

ん ー もう 俺 の 娘 と は 思え ん たい

このまんま やったら ―

嫁 に もらって くれる とこ ある ん やろ か

う う ごめんなさい

あら 平気 です よ

琴子 ちゃん は うち で もらう から

えっ えっ …

えっ えっ …

( 理美 ) へっ ?

( 理美 ) へっ ?

( 理美 ) へっ ?

えっ …

えっ …

今 … 今 何て 言う た !?

だから 琴子 ちゃん は

お 兄ちゃん の お 嫁 さん に なったら いい じゃない の

ああ …

反対 !

僕 反対

そう です よ 勝手に 決め ないで ください

ひと の 人生 で 遊ぶ な よ

( 紀子 ) あら そう ?―

琴子 ちゃん は 絶対 ―

お 兄ちゃん の タイプ だ と 思う のに な

そ … そう な んです か ?

んな わけない だろ

真っ平 だ よ

こっち だって 真っ平 ごめん よ

ハハハ … ええ で

琴子 よう 言う た な ハハハ

アハハ … ハハハ

へえ そう な んだ

あんな 熱い メッセージ を くれた のに

“ はじめ まして 入江 君 ”

“ 私 は F 組 の 相原 琴子 と いい ます ”

“ あなた は 私 の こと を 知ら ない でしょう けれど ”―

“ 私 は 知って い ます ”―

“ 入学式 の 挨拶 を した ”―

“ 入江 君 の 知性 と かっこよさ に 憧れて ”…

何 すんだ よ !

ひどい 手紙 見た の ?

だって 俺 に 書いた んだ ろ

だから って 暗記 する こと ない じゃない !

1 回 読んだら 覚える んだ から しかたねえ だろ !

だから って みんな の 前 で 言う こと ない でしょ !

ねえ ちょっと 待って 待って ねえ どういう 意味 ?

えっ 琴子 ちゃん て も しか して

お 兄ちゃん の こと ずーっと 好き だった の ?

ほら

はっきり 言え よ

ラブレター 書いた の

え … ほんと か ? 琴子

じゃあ 私 の 提案 て …

夢 じゃない ん じゃない の ?

でも それ は 前 の 話 で 一緒に 暮らす 前 の 話 です

だから 今 は もう …

そんな こと 言わ ないで

また お 兄ちゃん の こと 好き に なったら いい じゃない の

ねえ パパ

ん ? ん … そうだ な

うん うん 2 人 が それ で いい なら

( 金之助 ) ちょっと 待った あ !

開けん かい !

だ … 誰 だ ? あの 子 たち は

金 ちゃん ?

( 金之助 ) おい ! 琴子 ! 開け ー !

あの 子 たち 私 の 同級生 です

( 重樹 ) えっ ?

( 琴子 ) ちょっと ひと んち で 何 やって ん の ?

ごめん 金 ちゃん が 琴子 の 様子 を どうしても 知り たい って …

( 銅蔵 ) すいません

( じんこ ) 上がる の ?

入江 が なんぼ 天才 や 言う た か て 男 や

いつ ケダモノ に 変わる か 分から へん

見て みい ! 来て 正解 や

さっき から 聞い とっ たら 好き勝手 抜かし や が って

( 裕樹 ) て か お前 誰 だ ?

ああ ?

あっ あ … ああ …

ヘヘ ヘヘ …

入江 家 の 皆さん お初 に お目にかかり ます

私 金 ちゃん こと 池沢 金之助 です

琴子 の クラスメート です

( 裕樹 ) って こと は ばか だ

何 や て !?

( 紀子 ) こら ! 裕樹

琴子 と 僕 は クラス でも 評判 の ホット な 関係 なん です わ

ちょっと 金 ちゃん ! 適当 な こと 言わ ないで よ

あら 琴子 ちゃん て モテる の ねえ

そう な んです

何か すいません

せや から ―

変 な ちょっかい 出さん と いて もらえる か

結婚 なんか お 話 に も なら へん で

なあ 入江 君

そんな こと 分かんない よ

え ?

何 や それ どういう 意味 や ?

人 の 気持ち なんて 分から ない

今日 は 嫌い でも ―

あした は 好きに なって る かも しれ ない から ね

何 や と ?

やっぱり お前 琴子 に 気 が ある ん か ?

さあ ね ―

けど 彼女 は あんた より 俺 に 気 が ある って こと を 忘れる な よ ―

じゃ 俺 は 2 階 に 行く ので ごゆっくり

( 琴子 ) 何 ? 今 の ―

どういう 意味 ?―

これ って もし かして ―

期待 して も いい って こと な の か なあ ―

そんな 中 ―

私 たち の 高校 最後 の 夏 休み が 始まろう と して いた

( じんこ ) ん ー でも さ

高校 最後 の 夏 休み くらい 何か すてき な 思い出 欲しい よ ね

だけど うち ら 一応 受験生 だ し

ん ~ それ でも ! ねえ ?

ねえ だって ―

高校 最後 の 夏 の 思い出 が 宿題 だけ じゃねえ

琴子 は いい じゃない

夏 休み の 間中 入江 と 一緒に い られる んだ から

何も 起こんない よ

( じんこ ) ん ー 分から ない よ ―

この 前 は あんな 情熱 的 な 告白 を !

あんな の 売り言葉 に 買い 言葉 でしょ

まあ ねえ

入江 ったら 琴子 の 手料理 も 食べて なかった し ねえ

私 料理 苦手 だ から さあ

( 理美 ) そういう 問題 じゃ ない

男 は 気 に なる 女 の 手料理 を 食べ たい もの な の よ

たとえ それ が どんな 味 でも ね

そう だ よ 一緒に 住んで る んだ から ―

手料理 食べ させる くらい 楽勝 でしょ

せめて その くらい の 思い出 この 夏 に 作っ ちゃい なさい よ !

おっ …

ああ 手料理 かあ

ああ あんな ん 言わ れて 心配 で たまらん わ

せや かて 毎日 見張り に 行く わけ に も いかん し

学校 が 休み の 間 入江 の 野郎 は 毎日 琴子 と 一緒に おる わけ や し

確かに 女 って やつ は 近く に いる 男 に なびき ます から ね

ああ ?

ああ ?

こら

何て こと 言う んだ

何て こと 言う んだ

いや …

兄貴 負け ちゃ 駄目です

兄貴 も 入江 に 負け ない ぐらい ―

いつも 琴子 姉さん の そば に い なくちゃ

おはよう ございまーす

( 一同 ) おはよう

琴子 ちゃん 今日 から 夏 休み じゃない の ?

フフ … アハ …

あの ちょっと …

学校 に 行か なくちゃ いけなくて

夏 休み な のに どうして ?

ウフ …

あっ あの …

その … えっ と …

( 玄関 の チャイム )

裕樹 お願い ね

( 裕樹 ) はーい

( 金之助 ) 入江 家 の 皆 さーん

おはよう ございます

私 金 ちゃん が 琴子 さん の 補習 の お迎え に 参り ました

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イタズラ な Kiss 〜Love in TOKYO#3 (1) いたずら||kiss|love||tokyo Mischievous Kiss - Love in TOKYO #3 (1) Озорной поцелуй - Любовь в ТОКИО #3 (1) 恶作剧之吻 ~ Love in TOKYO #3 (1)

( 相原 琴子 ( あいはら こと こ )) あ … 相原 琴子 です F 組 の ― あいはら|ことこ|あい はら||||あいはら|ことこ||f|くみ|

これ 読んで くれる ? |よんで| Can you read this?

( 入江 直樹 ( いりえ なおき )) いら ない いりえ|なおき||な おき||

( 池沢 金之助 ( いけざわ きんのすけ )) 琴子 を 振る なんて 許せん いけさわ|きんのすけ|いけ ざ わ|きん の すけ|ことこ||ふる||ゆるせ ん

これ は 俺 に 対する 挑戦状 や ||おれ||たいする|ちょうせん じょう|

( 石川 理美 ( いしかわ さとみ )) 住む 所 が 変われば 運気 も 変わる って いしかわ|り び|いし かわ||すむ|しょ||かわれば|うん き||かわる|

きっと いい こと が ある よ

( 琴子 ) ん ? 流れ星 ? ことこ||ながれぼし

( 一同 ) う おっ いちどう||お っ

( 琴子 ) 流れ星 に ― ことこ|ながれぼし|

打た れた ? うた|

( 琴子 ) ひょんな こと から お 父さん の 大親友 の 家 に ― ことこ|||||とうさん||だい しんゆう||いえ|

お 世話に なる こと に なった 私 相原 琴子 ― |せわに|||||わたくし|あいはら|ことこ

でも その 家 は … ||いえ|

わあ ! ああ ! ああ … わ あ||

( 相原 重雄 ( しげお )) どうした ? 琴子 あいはら|しげお|しげ お||ことこ

ご挨拶 が 遅く なり ました … ごあいさつ||おそく||

( 琴子 ) 私 の 憧れ の 男の子 ― ことこ|わたくし||あこがれ||おとこのこ

入江 直樹 君 の 住む 家 だった のです いりえ|なおき|きみ||すむ|いえ||

( 直樹 ) 一緒に 住んで る なんて 誰 に も 言う な よ なおき|いっしょに|すんで|||だれ|||いう||

学校 でも 一切 話しかけ ん な がっこう||いっさい|はなしかけ||

そこ まで 言わ なくっ た って ||いわ|な くっ||

俺 頭 の 悪い 女 は 嫌いな んだ よ おれ|あたま||わるい|おんな||きらいな||

( 琴子 ) 私 期末 テスト で 入江 直樹 を 負かして やる ことこ|わたくし|きまつ|てすと||いりえ|なおき||まかして|

じゃーん じゃ - ん

返せ かえせ

返せ かえせ

( 琴子 ) 期末 テスト まで 1 週間 勉強 を 私 に 教えて ことこ|きまつ|てすと||しゅうかん|べんきょう||わたくし||おしえて

( 琴子 ) 期末 テスト まで 1 週間 勉強 を 私 に 教えて ことこ|きまつ|てすと||しゅうかん|べんきょう||わたくし||おしえて

( 入江 紀子 ( のりこ )) もしかして 琴子 ちゃん て いりえ|としこ||もし かして|ことこ||

私 が 思って いる 以上 に すごい 子 な の かも わたくし||おもって||いじょう|||こ|||

うそ !―

100 番 ? ばん

( 金之助 ) 新しい あいつ の 家 に は 何か 秘密 が ある はず や きんのすけ|あたらしい|||いえ|||なん か|ひみつ||||

え ~!!

( 小森 ( こもり ) じんこ ) 何 ? この 写真 こもり||じん こ|なん||しゃしん

( 金之助 ) お前 が 今 住んで る 所 っ ちゅう の は きんのすけ|おまえ||いま|すんで||しょ||||

入江 直樹 の 家 なんか ? いりえ|なおき||いえ|

相原 ! あいはら

( 琴子 ) 何 ? ことこ|なん

いい から 来い ! ||こい

( 琴子 ) 私 と 入江 君 の 同居 が バレ ― ことこ|わたくし||いりえ|きみ||どうきょ||

学校 中 の うわさ に がっこう|なか|||

( 直樹 ) あんた の 友達 って 何 考えて る んだ !― なおき|||ともだち||なん|かんがえて||

あんた は 俺 に ラブレター まで 書いた ぐらい だ から ― ||おれ||||かいた|||

うわさ されて も 平気 だろう けど ― |さ れて||へいき||

俺 は 迷惑 だ ね おれ||めいわく||

これ 以上 俺 の ペース を 狂わさ ないで くれ |いじょう|おれ||ぺーす||くるわさ||

私 … わたくし

何で 泣いて んだ ろ ? なんで|ないて||

( 琴子 ) とっく の 昔 に 振ら れた はず の 入江 君 に ― ことこ|と っく||むかし||ふら||||いりえ|きみ|

どんな 意地悪 言わ れた って ― |いじわる|いわ||

へっちゃら だって 思って た のに ― ||おもって||

何で 涙 が 出る んだろう なんで|なみだ||でる|

私 … わたくし

やっぱり 入江 君 の こと が 好き な んだ |いりえ|きみ||||すき||

( 紀子 ) 琴子 ちゃん 遅かった じゃない の としこ|ことこ||おそかった|じゃ ない|

心配 した の よ しんぱい|||

すみません

連絡 する の 忘れ ちゃい ました ごめんなさい れんらく|||わすれ|ちゃ い||

♪~

( 琴子 ) 生まれて 初めて 書いた ラブレター ― ことこ|うまれて|はじめて|かいた|

決して 読んで もらえ ない ラブレター けっして|よんで|||

いら ない

( 琴子 ) あんな やつ って 分かって る のに ― ことこ||||わかって||

やっぱり 好き なんて |すき|

おい 風呂 入れ って よ ― |ふろ|いれ||

入る ぞ ― はいる|

お袋 が 風呂 入れ って おふくろ||ふろ|いれ|

( 琴子 )“ 入江 君 へ ”― ことこ|いりえ|きみ|

“ 私 は F 組 の 相原 琴子 と いい ます ”― わたくし||f|くみ||あいはら|ことこ|||

“ あなた は 私 の こと を 知ら ない でしょう けれど ”― ||わたくし||||しら|||

“ 私 は 知って い ます ”― わたくし||しって||

“ 入学 式 の 挨拶 を した ”― にゅうがく|しき||あいさつ||

“ 入江 君 の 知性 と かっこよさ に 憧れて 2 年間 ”― いりえ|きみ||ちせい||かっこよ さ||あこがれて|ねんかん

“ 初めて 入江 君 を 見た その とき から ”― はじめて|いりえ|きみ||みた|||

“ まるで 流れ星 に 打た れた みたい に ”― |ながれぼし||うた|||

“ 特別 な 気持ち が 私 の 中 で 生まれて ”― とくべつ||きもち||わたくし||なか||うまれて

“ 入江 君 の こと が ”― いりえ|きみ|||

“ 好き です ” すき|

♪~

やばっ や ばっ

よっこいしょ よ っこ いしょ

おはよう ございまーす |ござ いま - す

( 紀子 ) おはよう 琴子 ちゃん としこ||ことこ|

相変わらず 寝ぼすけ だ なあ 琴子 は あいかわらず|ね ぼ すけ|||ことこ|

たまに は 早起き して 奥さん 手伝ったら どう だい ||はやおき||おくさん|てつだったら||

すいません

いい の よ お 兄ちゃん も 裕樹 も 何にも やら ない んだ から ||||にいちゃん||ひろき||なんにも||||

さあ 早く 朝 御飯 食べ ちゃって |はやく|あさ|ごはん|たべ|ちゃ って

( 琴子 ) はーい ことこ|は - い

よいしょ ― よい しょ

いただきまーす いただき ま - す

( 重雄 ) なあ 琴子 しげお||ことこ

ん ?

ん ?

今日 早めに 学校 から 帰って これる か きょう|はや めに|がっこう||かえって|こ れる|

今日 早めに 学校 から 帰って これる か きょう|はや めに|がっこう||かえって|こ れる|

うん いい けど 何で ? |||なんで

いやあ イリ ちゃん ち に は いつも お 世話に なり っぱなし だ から いや あ||||||||せわに||||

今夜 の 夕食 は 俺 が 作って みよう か と 思って な こんや||ゆうしょく||おれ||つくって||||おもって|

それ で 琴子 に も 手伝って もらおう か と ||ことこ|||てつだって|||

そっか 今日 お 店 定休日 だ もん ね そ っか|きょう||てん|ていきゅうび|||

そんな 相原 さん お 気遣い なく |あいはら|||きづかい|

いえいえ せめても の 気持ち です |||きもち|

( 入江 重樹 ( しげき )) いやあ アイ ちゃん の 料理 は 天下一品 やけ のう いりえ|しげき||いや あ||||りょうり||てんかいち しな||

(2 人 の 笑い声 ) じん||わらいごえ

楽しみ だ な 直樹 裕樹 ( ゆうき ) たのしみ|||なおき|ひろき|

そう だ ね

ごちそうさま いってきます |いって き ます

あ いってらっしゃい |いって らっしゃい

あ いってらっしゃい |いって らっしゃい

( 重樹 ) いってらっしゃい しげき|いって らっしゃい

( 重樹 ) いってらっしゃい しげき|いって らっしゃい

( 重樹 ) いってらっしゃい しげき|いって らっしゃい

( 入江 裕樹 ) いってらっしゃーい いりえ|ひろき|いって らっしゃ - い

( 入江 裕樹 ) いってらっしゃーい いりえ|ひろき|いって らっしゃ - い

ほら 琴子 ちゃん も |ことこ||

あ はい

( 琴子 ) 何 ? ことこ|なん

パン 付いて た ぱん|ついて|

( ドア が 開く 音 ) どあ||あく|おと

( ドア が 閉まる 音 ) どあ||しまる|おと

何 ? 今 の なん|いま|

( チャイム ) ちゃいむ

( 銅 蔵 ( どうぞう )) 気 を 付けて どう|くら||き||つけて

階段 や かいだん|

階段 や かいだん|

足元 気 を 付けて あしもと|き||つけて

( 銀太郎 ( ぎんたろう )) 下がり ます ぎん たろう|ぎん たろう|さがり|

もう 金 ちゃん 歩き づらい |きむ||あるき|

って いう か はっきり 言って 迷惑 ||||いって|めいわく

( 金之助 ) 琴子 の ため や きんのすけ|ことこ|||

せめて 学校 だけ でも 入江 の やつ が 近づか ん ように |がっこう|||いりえ||||ちかづか||

俺 が 琴子 を 守ら ん と おれ||ことこ||まもら||

あ 入江 !― |いりえ

じゃない … じゃ ない

大丈夫 だって だいじょうぶ|

私 本当に 嫌われて る んだ から わたくし|ほんとうに|きらわ れて|||

学校 で は 声 かける なって 言わ れて る し がっこう|||こえ|||いわ|||

( 銅 蔵 ) 異常 あり ません どう|くら|いじょう||ませ ん

( 金之助 ) 了解 きんのすけ|りょうかい

( 渡辺 ( わたなべ )) あれ ? わたなべ|わた な べ|

あれ って お前 の 家 に 住んで る 子 じゃない の ||おまえ||いえ||すんで||こ|じゃ ない|

何 して ん の ? なん|||

知る か しる|

( じんこ ) 入江 の 家 に 偵察 に 行く って じん こ|いりえ||いえ||ていさつ||いく|

そこ まで する か ? 金 ちゃん ||||きむ|

せや けど せ や|

お前 ら かて 2 人 の こと 気 に なる ん ちゃ うん ? おまえ|||じん|||き|||||

(2 人 ) まあ ねえ じん||

( 銅 蔵 ) あの 家 です ね どう|くら||いえ||

でかい で かい

( 金之助 たち ) 抜き 足 差し 足 抜き 足 差し 足 ― きんのすけ||ぬき|あし|さし|あし|ぬき|あし|さし|あし

抜き 足 差し 足 抜き 足 差し 足 … ぬき|あし|さし|あし|ぬき|あし|さし|あし

ああ こんな の バレ たら 入江 に 怒ら れ そう ! |||||いりえ||いから||

シーッ おる おる

( 重雄 ) おーい 琴子 ! しげお|お - い|ことこ

はーい は - い

( 金之助 ) あれ 見え へん きんのすけ||みえ|

蓋 ! 蓋 ! ふた|ふた

蓋 ! 蓋 ! ふた|ふた

あっ 蓋 … |ふた

あっ 蓋 … |ふた

取って ちゃんと とって|

すごい わ おいし そう

わあ やっぱ さすが や ねえ アイ ちゃん わ あ|や っぱ|||||

ねえ これ 何 ? ||なん

( 琴子 ) アハッ ことこ|

それ は 琴子 お 姉ちゃん が 作った 揚げ 出し 豆腐 よ ||ことこ||ねえちゃん||つくった|あげ|だし|とうふ|

形 は 悪い けど おいしい わ よ かた||わるい||||

僕 いら ない ぼく||

俺 も いら ない おれ|||

( 紀子 ) あっ こら !― としこ||

お 兄ちゃん も 裕樹 も 何て こと 言う の |にいちゃん||ひろき||なんて||いう|

そう だ よ ー あっ もう そう ほら 席 着いて ね |||-|||||せき|ついて|

おのれ あいつ ら 琴子 の 手料理 を ! |||ことこ||て りょうり|

金 ちゃん 聞こえ ちゃう って きむ||きこえ|ちゃ う|

( 理美 ) 何 やって ん の り び|なん|||

( 重樹 ) じゃあ 私 が ― しげき||わたくし|

琴子 ちゃん の 作った もの を いただこう か な ? ことこ|||つくった|||||

フフ …

私 が 食べたら ちゃんと 2 人 と も いただく んだ ぞ わたくし||たべたら||じん|||||

ねえ ?

ん ~

んっ … ん っ

( 裕樹 ) う う … うっ … ひろき|||う っ

げっ まっじい … げ っ|まっ じい

んーっ … ん - っ

( 重雄 ) ああ やっぱり しげお||

そんな こと ない そんな こと ない よ

うまい よ うまい うん うん

イリ ちゃん 気 い 遣わん でえ えて ||き||つかわ ん|で え| Iri-chan, don't worry about it

こいつ は 昔 から 料理 音痴 で ||むかし||りょうり|おんち|

ん ー もう 俺 の 娘 と は 思え ん たい |-||おれ||むすめ|||おもえ||

このまんま やったら ― このま ん ま|

嫁 に もらって くれる とこ ある ん やろ か よめ||||||||

う う ごめんなさい

あら 平気 です よ |へいき||

琴子 ちゃん は うち で もらう から ことこ||||||

えっ えっ …

えっ えっ …

( 理美 ) へっ ? り び|へ っ

( 理美 ) へっ ? り び|へ っ

( 理美 ) へっ ? り び|へ っ

えっ …

えっ …

今 … 今 何て 言う た !? いま|いま|なんて|いう|

だから 琴子 ちゃん は |ことこ||

お 兄ちゃん の お 嫁 さん に なったら いい じゃない の |にいちゃん|||よめ|||||じゃ ない|

ああ …

反対 ! はんたい

僕 反対 ぼく|はんたい

そう です よ 勝手に 決め ないで ください |||かってに|きめ||

ひと の 人生 で 遊ぶ な よ ||じんせい||あそぶ||

( 紀子 ) あら そう ?― としこ||

琴子 ちゃん は 絶対 ― ことこ|||ぜったい

お 兄ちゃん の タイプ だ と 思う のに な |にいちゃん||たいぷ|||おもう||

そ … そう な んです か ?

んな わけない だろ ||だ ろ

真っ平 だ よ まっ ひら||

こっち だって 真っ平 ごめん よ ||まっ ひら||

ハハハ … ええ で

琴子 よう 言う た な ハハハ ことこ||いう|||

アハハ … ハハハ

へえ そう な んだ

あんな 熱い メッセージ を くれた のに |あつい|めっせーじ|||

“ はじめ まして 入江 君 ” ||いりえ|きみ

“ 私 は F 組 の 相原 琴子 と いい ます ” わたくし||f|くみ||あいはら|ことこ|||

“ あなた は 私 の こと を 知ら ない でしょう けれど ”― ||わたくし||||しら|||

“ 私 は 知って い ます ”― わたくし||しって||

“ 入学式 の 挨拶 を した ”― にゅうがく しき||あいさつ||

“ 入江 君 の 知性 と かっこよさ に 憧れて ”… いりえ|きみ||ちせい||かっこよ さ||あこがれて

何 すんだ よ ! なん||

ひどい 手紙 見た の ? |てがみ|みた|

だって 俺 に 書いた んだ ろ |おれ||かいた||

だから って 暗記 する こと ない じゃない ! ||あんき||||じゃ ない

1 回 読んだら 覚える んだ から しかたねえ だろ ! かい|よんだら|おぼえる|||しかた ねえ|だ ろ

だから って みんな の 前 で 言う こと ない でしょ ! ||||ぜん||いう||| That's why I have nothing to say in front of everyone!

ねえ ちょっと 待って 待って ねえ どういう 意味 ? ||まって|まって|||いみ

えっ 琴子 ちゃん て も しか して |ことこ|||||

お 兄ちゃん の こと ずーっと 好き だった の ? |にいちゃん||||すき||

ほら

はっきり 言え よ |いえ|

ラブレター 書いた の |かいた|

え … ほんと か ? 琴子 |||ことこ

じゃあ 私 の 提案 て … |わたくし||ていあん|

夢 じゃない ん じゃない の ? ゆめ|じゃ ない||じゃ ない|

でも それ は 前 の 話 で 一緒に 暮らす 前 の 話 です |||ぜん||はなし||いっしょに|くらす|ぜん||はなし|

だから 今 は もう … |いま||

そんな こと 言わ ないで ||いわ|

また お 兄ちゃん の こと 好き に なったら いい じゃない の ||にいちゃん|||すき||||じゃ ない|

ねえ パパ |ぱぱ

ん ? ん … そうだ な ||そう だ|

うん うん 2 人 が それ で いい なら ||じん|||||

( 金之助 ) ちょっと 待った あ ! きんのすけ||まった|

開けん かい ! あけ ん|

だ … 誰 だ ? あの 子 たち は |だれ|||こ||

金 ちゃん ? きむ|

( 金之助 ) おい ! 琴子 ! 開け ー ! きんのすけ||ことこ|あけ|-

あの 子 たち 私 の 同級生 です |こ||わたくし||どうきゅう せい|

( 重樹 ) えっ ? しげき|

( 琴子 ) ちょっと ひと んち で 何 やって ん の ? ことこ|||ん ち||なん|||

ごめん 金 ちゃん が 琴子 の 様子 を どうしても 知り たい って … |きむ|||ことこ||ようす|||しり||

( 銅蔵 ) すいません どう くら|

( じんこ ) 上がる の ? じん こ|あがる|

入江 が なんぼ 天才 や 言う た か て 男 や いりえ|||てんさい||いう||||おとこ|

いつ ケダモノ に 変わる か 分から へん |||かわる||わから|

見て みい ! 来て 正解 や みて||きて|せいかい|

さっき から 聞い とっ たら 好き勝手 抜かし や が って ||ききい|と っ||すきかって|ぬかし|||

( 裕樹 ) て か お前 誰 だ ? ひろき|||おまえ|だれ|

ああ ?

あっ あ … ああ …

ヘヘ ヘヘ …

入江 家 の 皆さん お初 に お目にかかり ます いりえ|いえ||みなさん|おはつ||おめにかかり|

私 金 ちゃん こと 池沢 金之助 です わたくし|きむ|||いけさわ|きんのすけ|

琴子 の クラスメート です ことこ|||

( 裕樹 ) って こと は ばか だ ひろき|||||

何 や て !? なん||

( 紀子 ) こら ! 裕樹 としこ||ひろき

琴子 と 僕 は クラス でも 評判 の ホット な 関係 なん です わ ことこ||ぼく||くらす||ひょうばん||ほっと||かんけい|||

ちょっと 金 ちゃん ! 適当 な こと 言わ ないで よ |きむ||てきとう|||いわ||

あら 琴子 ちゃん て モテる の ねえ |ことこ|||モテ る||

そう な んです

何か すいません なん か|

せや から ― せ や|

変 な ちょっかい 出さん と いて もらえる か へん||ちょっか い|しゅっさん||||

結婚 なんか お 話 に も なら へん で けっこん|||はなし|||||

なあ 入江 君 |いりえ|きみ

そんな こと 分かんない よ ||わか ん ない|

え ?

何 や それ どういう 意味 や ? なん||||いみ|

人 の 気持ち なんて 分から ない じん||きもち||わから|

今日 は 嫌い でも ― きょう||きらい|

あした は 好きに なって る かも しれ ない から ね ||すきに|||||||

何 や と ? なん||

やっぱり お前 琴子 に 気 が ある ん か ? |おまえ|ことこ||き||||

さあ ね ―

けど 彼女 は あんた より 俺 に 気 が ある って こと を 忘れる な よ ― |かのじょ||||おれ||き||||||わすれる||

じゃ 俺 は 2 階 に 行く ので ごゆっくり |おれ||かい||いく||ご ゆっくり

( 琴子 ) 何 ? 今 の ― ことこ|なん|いま|

どういう 意味 ?― |いみ

これ って もし かして ―

期待 して も いい って こと な の か なあ ― きたい|||||||||

そんな 中 ― |なか

私 たち の 高校 最後 の 夏 休み が 始まろう と して いた わたくし|||こうこう|さいご||なつ|やすみ||はじまろう||| The last summer vacation of our high school was about to begin

( じんこ ) ん ー でも さ じん こ||-||

高校 最後 の 夏 休み くらい 何か すてき な 思い出 欲しい よ ね こうこう|さいご||なつ|やすみ||なん か|||おもいで|ほしい||

だけど うち ら 一応 受験生 だ し |||いちおう|じゅけん せい||

ん ~ それ でも ! ねえ ?

ねえ だって ―

高校 最後 の 夏 の 思い出 が 宿題 だけ じゃねえ こうこう|さいご||なつ||おもいで||しゅくだい||じゃ ねえ

琴子 は いい じゃない ことこ|||じゃ ない

夏 休み の 間中 入江 と 一緒に い られる んだ から なつ|やすみ||まなか|いりえ||いっしょに||||

何も 起こんない よ なにも|おこ ん ない|

( じんこ ) ん ー 分から ない よ ― じん こ||-|わから||

この 前 は あんな 情熱 的 な 告白 を ! |ぜん|||じょうねつ|てき||こくはく|

あんな の 売り言葉 に 買い 言葉 でしょ ||うりことば||かい|ことば|

まあ ねえ

入江 ったら 琴子 の 手料理 も 食べて なかった し ねえ いりえ||ことこ||て りょうり||たべて|||

私 料理 苦手 だ から さあ わたくし|りょうり|にがて|||

( 理美 ) そういう 問題 じゃ ない り び||もんだい||

男 は 気 に なる 女 の 手料理 を 食べ たい もの な の よ おとこ||き|||おんな||て りょうり||たべ|||||

たとえ それ が どんな 味 でも ね ||||あじ||

そう だ よ 一緒に 住んで る んだ から ― |||いっしょに|すんで|||

手料理 食べ させる くらい 楽勝 でしょ て りょうり|たべ|さ せる||らくしょう|

せめて その くらい の 思い出 この 夏 に 作っ ちゃい なさい よ ! ||||おもいで||なつ||さく っ|ちゃ い||

おっ … お っ

ああ 手料理 かあ |て りょうり|か あ

ああ あんな ん 言わ れて 心配 で たまらん わ |||いわ||しんぱい||たまら ん| Oh, I can't help worrying about being told that

せや かて 毎日 見張り に 行く わけ に も いかん し せ や||まいにち|みはり||いく||||| I don't even have to go to the lookout every day.

学校 が 休み の 間 入江 の 野郎 は 毎日 琴子 と 一緒に おる わけ や し がっこう||やすみ||あいだ|いりえ||やろう||まいにち|ことこ||いっしょに||||

確かに 女 って やつ は 近く に いる 男 に なびき ます から ね たしかに|おんな||||ちかく|||おとこ|||||

ああ ?

ああ ?

こら

何て こと 言う んだ なんて||いう|

何て こと 言う んだ なんて||いう|

いや …

兄貴 負け ちゃ 駄目です あにき|まけ||だめです

兄貴 も 入江 に 負け ない ぐらい ― あにき||いりえ||まけ||

いつも 琴子 姉さん の そば に い なくちゃ |ことこ|ねえさん|||||

おはよう ございまーす |ござ いま - す

( 一同 ) おはよう いちどう|

琴子 ちゃん 今日 から 夏 休み じゃない の ? ことこ||きょう||なつ|やすみ|じゃ ない|

フフ … アハ …

あの ちょっと …

学校 に 行か なくちゃ いけなくて がっこう||いか|| I have to go to school

夏 休み な のに どうして ? なつ|やすみ|||

ウフ …

あっ あの …

その … えっ と …

( 玄関 の チャイム ) げんかん||ちゃいむ

裕樹 お願い ね ひろき|お ねがい|

( 裕樹 ) はーい ひろき|は - い

( 金之助 ) 入江 家 の 皆 さーん きんのすけ|いりえ|いえ||みな|さ - ん

おはよう ございます

私 金 ちゃん が 琴子 さん の 補習 の お迎え に 参り ました わたくし|きむ|||ことこ|||ほしゅう||おむかえ||まいり|