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CLANNAD -クラナド-, Clannad Episode 13

Clannad Episode 13

俺 たち 、 会って た ん だ な 子供 の 頃 に …

最初 から 、 俺 だって わかって た ん だ ろ ?

なんで 、 言って くれ なかった ん だ …

学校 の 図書 室 に 朋也 くん が 来 た 時 、 私 、 ほんと に うれしかった の

あの 時 の 男の子 が 、 戻って き て くれ た ん だ って

でも … すぐ 気 が つい た

朋也 くん 、 私 の こと 忘れ てる って …

それなのに 、 私 と また お 友達 に なって くれ て

はじめて 会った 女の子 と して 、 大切 に し て くれ て …

いろんな お 友達 を 紹介 し て くれ て

わから なく なった の

思い出し て ほしい の か 、 忘れ た まま で い て ほしい の か …

あの 時 の 、 私 の こと ; タイトル

「 真理 を 探究 する 者 は 、 傲慢 で あって は なら ない 」

「 科学 の 言葉 で 語り 得 ない から と いって 、 奇跡 を 嘲笑 って は なら ない 」

「 この 世界 の 美し さ から 、 目 を 背け て は なら ない 」

それ は 、 私 の お 父さん の 言葉

どうして 、 わたし は ことみ って いう の ?

見 て ごらん 、 ことみ

この 世界 を 形作って いる の は 、 目 に 見え ない ほど 小さな 、 たくさん の ハープ だ

ハープ は 、 琴 と も いう

ことみ の こと ?

世界 は ハープ で 満ち て い て 、 その ひと つ ひと つ が 、 それぞれ 異なった 音 を 奏で て いる ん だ

そうして あらゆる 音 が 複雑 に 響き 合い 、 たった ひと つ の 調べ が 生まれる …

だから 、 世界 は こんなに 美しい ん だ よ

なんでも 大げさ に 話し た がる の は 、 お 父さん の わるい 癖

ほんと に 大切 な こと は 、 いつ でも とって も 簡単 な こと な の

ことみ ちゃん は 、 ことみ ちゃん

とっても きれい な 、 みっ つ の ひらがな

お 父さん と お 母さん の 、 大事 な 大事 な たから もの …

自分 の お家 と 芝生 の お 庭 と 、 お 父さん と お 母さん

私 の 世界 は 、 それ で ぜんぶ だった

あなた は 、 だ あれ ?

どうして ここ に いる の ?

遊 ん で たら 迷い こ ん じゃ った

きみ は 、 だれ ?

ことみ

ひらがな みっ つ で 、 ことみ

呼ぶ とき は 、 ことみ ちゃん

あら あら っ かわいい お 客 さん ね

私 は 学校 で は 一 人 だった

みんな が 読ま ない ご 本 を 読み 、 みんな が 考え ない よう な こと ばかり 考え て いる から

でも 、 岡崎 朋也 と いう 男の子 は 、 学校 の 子 たち と は ちょっと だけ 違う みたい だった

ぬいぐるみ ?

うん お たんじょう 日 に は くま さん の ぬいぐるみ が ほしい

そう か よし 、 とびきり 、 かわいい くま さん を 探し て あげる から ね

ほんとう は 、 プレゼント は なんでも よかった

女の子 は ふつう 、 ぬいぐるみ を 欲しがる もの だって 、 ご 本 に 書 い て あった から 、 まね を し て み た だけ だった

だけど …

えっ お しごと ?

急に 決まった 出張 で ね

お 父さん も お 母さん も 、 どうしても 行か なく ちゃ なら ない ん だ

おや くそ くし た のに

お たんじょう 日 に は 、 お とうさん も お かあさん も いっしょ に い て くれる って

朋也 くん も き て くれる の に っ

お 友達 も 連れ て き て くれる の に っ

お 誕生日 の お 料理 は 作って ある わ

朋也 くん や お 友達 が き たら 、 一緒 に 食べ なさい

お 父さん と お 母さん の う そつ きっ ! だ いっき らい !

ことみ …

そう だっ 途中 で 、 くま さん を 探し て あげる わ

とびっきり 大きな くま さん 、 送って あげる から …

いら ない もん

お 父さん も お 母さん も 、 だ いっき らい !

だ いっき らい !

お 誕生日 に は 誰 も 来 なかった

家政 婦 さん も 急病 で 、 私 は 一 人 だった

そして 、 朋也 くん も 姿 を 見せ なかった

中 に 入れ て くれる かな ?

知ら ない ひ と は 入れ ちゃ だめ って 言わ れ てる の

お 父さん と お 母さん の こと は 、 まだ 聞い て ない の ?

その 人 は 説明 し て くれ た

お 父さん と お 母さん の 乗った 飛行機 が こわれ て 、 遠く の 海 に 落ち て しまった

とっても 大事 な 論文 も 、 いっしょ に 海 に 沈 ん で しまった

もしかしたら 、 お 父さん の 書斎 に 、 ひかえ が ある かも しれ ない

それ は 世界 じゅう の 人 に とって 、 とても 大事 な もの だ から 、

どうして も 見つけ なくて は なら ない …

かえって 、 かえって …

この 人 は 、 きっと わる もの な ん だ

お 父さん の 大事 な もの を 、 とって い こ う と し てる ん だ

そう 思った

これ から は うんと いい 子 に し ます

もう けっして 、 わがまま は 言い ませ ん

お 勉強 も 、 たくさん し ます

ご 本 を たくさん 読 ん で 、 りっぱ な 人 に なり ます

だから 、 かみ さま 、 お ねがい です

お 父さん と お 母さん を 、 かえし て ください

どう か 、 かえし て ください …

「 … 学会 で の 特別 講演 の ため 、 急遽 予定 を 繰り上げ 渡 米 する 途中 の 事故 で し た 」

「 捜索 は ついに 始まって おり ます が 、 墜落 時 の 状況 から 、 行方 不明 者 の 生存 は … 」

お 父さん っ 、 お 母さん っ 、 どこ ?

お 父さん っ 、 お 母さん っ わたし 、 いい 子 に する から !

… えぐ っ 、 いい 子 に する から …

… えぐ っ … えぐ っ 、 いい 子 に する から …

最後 に お 父さん の 書斎 に 入った

本当 は 、 入っちゃ いけない 部屋 な ん だ けど 、 もう そこ しか 残って なかった

きっと これ が 、 わる もの が 言って い た 、 「 大事 な ろ ん ぶん 」 だ と 思った

きっと これ の せい で 、 お 父さん と お 母さん は 、 い なく なって しまった ん だ

こんな もの が 大事 な もの なんて 、 まちがって る

世界 の 人 たち なんて 、 私 に は どうでも よかった

私 が ほしい の は 、 お 父さん と お 母さん だけ だった

なぜ そんな こと を

わから ない の っ …

これ 、 全部 、 事故 の 記事 か ?

最初 は 、 罪ほろぼし の つもり だった ん だ と 思う

燃やし て しまった 論文 の かわり に 、 お 父さん と お 母さん の こと が 書 い て ある 新聞 を 、 ぜんぶ 切り抜 い て …

でも 、 それ だけ じゃ ぜんぜん 足り ない って 思って …

お 父さん と お 母さん の 名前 が 書 い て ある ご 本 を 見る と 、 それ も 切り抜 い て

それ から 私 、 たくさん たくさん お 勉強 し た の

お 父さん と お 母さん の あと を 継ぎ たい って 思った から

お 父さん と お 母さん は 、 この 世界 の 成り立ち を 、 いちばん きれい な 言葉 で あらわ そ う と し て た

それ は 世界中 の 人 に 伝え なけ れ ば いけない こと

ほか の だれ に も 真似 する こと は でき ない …

私 に も …

でも 、 私 が それ を し なけ れ ば …

かみ さま は 論文 を 燃やし て しまった 私 を 、 ゆるし て は くれ ない から

ことみ …

もう 、 あんな 悲しい こと は いや な の …

大好き な 人 を なくす の は いや …

今 は 帰って

そう 、 聞い た の ね

先生 、 今日 は 、 ことみ は …

しばらく 休む って 、 連絡 が あった わ

岡崎 くん 、 一ノ瀬 さん に 海外 留学 の 話 が ある の は 知って る ?

留学 ?

成績 の 優秀 な 学生 が 、 アメリカ の 大学 で 勉強 できる 制度 な の

その あと 日本 に 戻る か は 本人 次第

この 前 まで 、 一ノ瀬 さん は 乗り気 じゃ なかった の

でも 、 今朝 、 「 話 を 進め て ください 」 って 電話 で

ことみ ちゃん は 、 ずっと 岡崎 さん の こと 、 覚え て い た ん です ね

ああ 俺 の ほう は 、 今 でも ぼんやり と しか 思い出せ ない のに

俺 、 もう 一 度 ことみ の 家 に いって くる

それ なら わたし も 一緒 に …

おまえ は ちゃんと 授業 に 出ろ

杏 や 藤林 に は 、 事情 を 説明 し て おい て くれ

岡崎 さん …

ことみ …

岡崎 さん

授業 に は 出ろ って 言った だ ろ

三 時間 目 が 自習 に なった ん です

わたし 、 どうしても 気 に なって …

お 掃除 し て た ん です か ?

ああ できる こと だけ でも 、 やって みよ う と 思って

杏 ちゃん と 椋 ちゃん も 、 同じ こと を 言って まし た

自分 たち に できる こと を しよ う って

何 を する つもり な ん だ ?

それ は 秘密 です

ヒント

誕生日 、 です

なるほど な

あっ あの … ヒント 、 簡単 すぎ まし た か ?

ことみ の 誕生日 って 、 土曜日 だ よ な ?

はい 今日 が 火曜日 です から あと 四 日 です

杏 たち に 伝え て くれ お互いに がんば ろ う って

は いっ

ただ 、 ことみ ちゃん を 学校 に 戻し て あげ られる の は 、 世界中 で 岡崎 さん だけ だ と 思い ます

大げさ だ な

大げさ で は ない です ; B

こんな ん じゃ 終わら ない な

道具 を 揃え ない と ダメ かな

続き は 明日 だ

お 休み 、 ことみ

ことみ 、 いる はず だ よ な

そう か … ここ は 花壇 だった ん だ

は ぁ 少し は マシ に なった けど 、 こんな ペース じゃ 間に合わ ない なぁ

これ も なんとか し ない と な

やっぱり 、 道具 を 揃え ない と ダメ か

これ は 思った より 大変 だ な …

岡崎 さん ?

よ ー

あんた 、 なんで こんな ところ うろつ い てん の よ ?

買い物 だ よ

意外 と お 金持ち な の ねぇ

いつか 、 家 を 出よ う と 思って 、 バイト の 金 を 溜 め て た ん だ よ

そっち は 何 してん だ ?

こら ぁ ~ ッ

プレゼント する つもり だった の よ 、 ことみ に …

ヴァイオリン 置 い て いった 先輩 に 連絡 し て 、 正式 に 譲って いただける こと に なった ん です

仁科 さん に 相談 し たら 、 一 度 ちゃん と 調整 し た 方 が いい と 言わ れ た ので 、 楽器 屋 さん に 持っていく 途中 で …

言 っと く けど 、 悪い の は 100 パーセント あの バイク の 奴 だ から ね

せめて 手元 に 鉄 パイプ が あったら 、 バイク もろとも ボッコボコ に して やった のに

すみません …

もっと 気 を つけ て い れ ば 、 こんな こと に は …

あんた たち は 責任 感じ すぎよ いい加減 落ち込む の は 終わり っ

だ な こうして て も 仕方 が ない

楽器 屋 に 、 行って みよ う

ここ まで 壊れ たら 、 修理 する より 買った 方 が 安い です よ

ちょっと 、 人 が 困って る の に 付け込 ん で 、 新しい の 売りつける 気 ! ?

待て 待て 、 杏 そりゃ 言いすぎ だ ろ う

そう だ よ お 姉ちゃん

あの 、 本当 に 大事 な もの な ん です

どうにか 、 お 願い でき ない でしょう か ?

う ~ ん

結局 、 引き受け て もらえ ませ ん でし た ね

絶対 に こっち の 足元 見 てる の よ

でも 、 買った 方 が 安い って の は 、 本当 だ ろ

ことみ に は 、 この ヴァオリン で なく ちゃ ダメ な の よっ

ほか の お 店 を あたって み ま しょ っ !

だって 、 このまま 諦める こと なんて でき ませ ん から

そこ まで おっしゃる の なら

でも 、 仮に 修理 でき た と して も 、 土曜 まで と いう の は 無理 です よ

あの … どれ ぐらい かかり ます か ?

さあ 、 ちょっと 見当 が つき ませ ん ねぇ

一 ヶ月 かかる か 、 半年 かかる か

遅 いっ 、 二 日 に 負け てっ !

もう おまえ 黙って ろ って

それ と 、 直せ た と して も 、 昔 の 音 に 戻る 保証 は あり ませ ん よ

あー も う っ 、 腹 立つ ~ ! !

しょうがない だ ろ 預かって もらった だけ でも 、 よかった って もん だ

… 修理 代 、 どれ ぐらい かかる でしょう か …

そんな 心配 し なく て いい わ よ

いざ と なったら カンパ で も 募る から

おまえ が やる と カンパ じゃ なく て 恐喝 に なり そう だ な

は あっ …

この 間 まで 、 あんなに 楽しかった のに

なん で こ う 、 うまく いか ない の かしら ねぇ

ことみ ちゃん 、 今 も 家 に いる ん でしょ う か

へ ぇ ~ ずいぶん 進 ん だ じゃ ない

一 人 で ここ まで やる なんて 、 すごい です 岡崎 さん っ

全然 だ こっち も 土曜日 に 間に合う か 、 わから ない

ことみ っ 、 いる ん で し ょっ

出 てき な さ いっ ことみ っ !

お 姉ちゃん 、 あんまり 無理 に 呼びかけ ない ほう が …

そう だ 近所 迷惑 だ し な

岡崎 さん っ わたし 達 も お 手伝い し て い って いい です か ?

ありがたい けど 、 もう 遅い だ ろ

帰り が 遅く なる と 、 家 の 人 が 心配 する ぞ

それ じゃ 、 お 先 に ねぇ

岡崎 さん も 、 あんまり 無理 し ない で ください

わかって る

道具 を 整理 し たら 、 俺 も 帰る よ

お 休み なさい 、 岡崎 さん

お 休み なさい

さて と 、 やっぱり もう 少し やって いく か

埋まって いる の は 、 きっと 子供 の 頃 の 俺 自身 の 記憶 だ

ことみ は 眠って いる の だ ろ う か ?

悪い 夢 は 、 見て い ない だ ろ う か ?

もしかしたら 、 今 やって る こと は 全て 無駄 かも しれ ない

そう なった 時 …

俺 は 、 どう すれ ば いい の だ ろ う ?

そう なった 時 …

俺 に は 、 耐え られる だ ろ う か ?

岡崎 さん

戻って き ちゃ い まし た へ へ

渚 の 言った とおり 、 やっぱり まだ やって た わ ね

私 たち に も 、 お 手伝い さ せ て ください お 願い し ます

それ じゃあ 、 あと 30 分 だけ な

は いっ

そう だ 不安がる こと なんて ない

俺 は 一 人 じゃ ない ん だ から

あれ ?

どう し た ?

今 、 ちょっと だけ カーテン が 揺れ た よう な …

さあ 、 続けよ う ぜ

は いっ

うん ; 次回 予告

おととい は 兎 を 見 た の

きのう は 鹿

今日 は 、 あなた …

ずっと 、 憶 え て い た の

お 庭 に 迷い 込 ん で き た 、 男の子

私 、 その 男の子 の こと 、 とっても とって も 好き だった の

私 の 、 たった 一 人 の お 友達 だった から

だから … ずっと 待って た の


Clannad Episode 13 clannad|episode Clannad Episode 13

俺 たち 、 会って た ん だ な   子供 の 頃 に … おれ||あって|||||こども||ころ| We met when we were kids... 我們小時候認識的...

最初 から 、 俺 だって わかって た ん だ ろ ? さいしょ||おれ|||||| Did you know I was from the beginning? 你從一開始就知道我是對的,對吧?

なんで 、 言って くれ なかった ん だ … |いって|||| Why didn't you tell me ...

学校 の 図書 室 に 朋也 くん が 来 た 時 、 私 、 ほんと に うれしかった の がっこう||としょ|しつ||ともや|||らい||じ|わたくし|||| When Tomoya came to the school library, I was really happy.

あの 時 の 男の子 が 、 戻って き て くれ た ん だ って |じ||おとこのこ||もどって||||||| The boy at that time came back

でも …   すぐ 気 が つい た ||き||| But ... I immediately noticed

朋也 くん 、 私 の こと 忘れ てる って … ともや||わたくし|||わすれ||

それなのに 、 私 と また お 友達 に なって くれ て |わたくし||||ともだち|||| Even so, please be friends with me again

はじめて 会った 女の子 と して 、 大切 に し て くれ て … |あった|おんなのこ|||たいせつ||||| As a girl I met for the first time, please take good care of me ...

いろんな お 友達 を 紹介 し て くれ て ||ともだち||しょうかい|||| Introduce various friends

わから なく なった の I don't understand

思い出し て ほしい の か 、 忘れ た まま で い て ほしい の か … おもいだし|||||わすれ|||||||| Do you want me to remember it, or do you want me to keep it forgotten ...

あの 時 の 、 私 の こと ; タイトル |じ||わたくし|||たいとる About me at that time; Title

「 真理 を 探究 する 者 は 、 傲慢 で あって は なら ない 」 しんり||たんきゅう||もの||ごうまん||||| "Anyone who seeks the truth must not be arrogant."

「 科学 の 言葉 で 語り 得 ない から と いって 、 奇跡 を 嘲笑 って は なら ない 」 かがく||ことば||かたり|とく|||||きせき||ちょうしょう|||| "Don't ridicule miracles just because you can't speak in the language of science."

「 この 世界 の 美し さ から 、 目 を 背け て は なら ない 」 |せかい||うつくし|||め||そむけ|||| "Because of the beauty of this world, we must not turn our eyes away."

それ は 、 私 の お 父さん の 言葉 ||わたくし|||とうさん||ことば That's the words of my dad

どうして 、 わたし は ことみ って いう の ? Why am I called Kotomi?

見 て ごらん 、 ことみ み||| Look, Kotomi

この 世界 を 形作って いる の は 、 目 に 見え ない ほど 小さな 、 たくさん の ハープ だ |せかい||かたちづくって||||め||みえ|||ちいさな|||はーぷ| What shapes this world is a lot of harps, invisible to the eye.

ハープ は 、 琴 と も いう はーぷ||こと||| The harp is also called a koto

ことみ の こと ?

世界 は ハープ で 満ち て い て 、 その ひと つ ひと つ が 、 それぞれ 異なった 音 を 奏で て いる ん だ せかい||はーぷ||みち|||||||||||ことなった|おと||かなで||||

そうして あらゆる 音 が 複雑 に 響き 合い 、 たった ひと つ の 調べ が 生まれる … ||おと||ふくざつ||ひびき|あい|||||しらべ||うまれる Then all the sounds resonate in a complex way, and only one investigation is born ...

だから 、 世界 は こんなに 美しい ん だ よ |せかい|||うつくしい|||

なんでも 大げさ に 話し た がる の は 、 お 父さん の わるい 癖 |おおげさ||はなし||||||とうさん|||くせ It ’s my dad ’s bad habit to want to talk about anything exaggeratedly.

ほんと に 大切 な こと は 、 いつ でも とって も 簡単 な こと な の ||たいせつ||||||||かんたん|||| The really important thing is that it's always very easy

ことみ ちゃん は 、 ことみ ちゃん

とっても きれい な 、 みっ つ の ひらがな

お 父さん と お 母さん の 、 大事 な 大事 な たから もの … |とうさん|||かあさん||だいじ||だいじ|||

自分 の お家 と 芝生 の お 庭 と 、 お 父さん と お 母さん じぶん||おいえ||しばふ|||にわ|||とうさん|||かあさん My house, the lawn garden, my dad and my mom

私 の 世界 は 、 それ で ぜんぶ だった わたくし||せかい||||| That's all in my world

あなた は 、 だ あれ ? Who are you?

どうして ここ に いる の ? Why are you here?

遊 ん で たら 迷い こ ん じゃ った あそ||||まよい|||| I was at a loss when I was playing

きみ は 、 だれ ?

ことみ

ひらがな みっ つ で 、 ことみ

呼ぶ とき は 、 ことみ ちゃん よぶ|||| When calling, Kotomi-chan

あら あら っ   かわいい お 客 さん ね |||||きゃく|| Oh, that's a cute customer

私 は 学校 で は 一 人 だった わたくし||がっこう|||ひと|じん| I was alone at school

みんな が 読ま ない ご 本 を 読み 、 みんな が 考え ない よう な こと ばかり 考え て いる から ||よま|||ほん||よみ|||かんがえ||||||かんがえ||| I read a book that everyone doesn't read, and I'm just thinking about things that everyone doesn't think about.

でも 、 岡崎 朋也 と いう 男の子 は 、 学校 の 子 たち と は ちょっと だけ 違う みたい だった |おかざき|ともや|||おとこのこ||がっこう||こ||||||ちがう|| But the boy named Tomoya Okazaki seemed to be a little different from the children at school.

ぬいぐるみ ?

うん   お たんじょう 日 に は くま さん の ぬいぐるみ が ほしい |||ひ|||||||| Yeah, I want a bear-san's stuffed animal on the day

そう か よし 、 とびきり 、 かわいい くま さん を 探し て あげる から ね ||||||||さがし|||| That's right, I'll look for a cute bear.

ほんとう は 、 プレゼント は なんでも よかった ||ぷれぜんと||| Really, any gift was good

女の子 は ふつう 、 ぬいぐるみ を 欲しがる もの だって 、 ご 本 に 書 い て あった から 、 まね を し て み た だけ だった おんなのこ|||||ほしがる||||ほん||しょ||||||||||||

だけど …

えっ   お しごと ?

急に 決まった 出張 で ね きゅうに|きまった|しゅっちょう||

お 父さん も お 母さん も 、 どうしても 行か なく ちゃ なら ない ん だ |とうさん|||かあさん|||いか||||||

おや くそ くし た のに

お たんじょう 日 に は 、 お とうさん も お かあさん も いっしょ に い て くれる って ||ひ||||||||||||||

朋也 くん も き て くれる の に っ ともや||||||||

お 友達 も 連れ て き て くれる の に っ |ともだち||つれ|||||||

お 誕生日 の お 料理 は 作って ある わ |たんじょうび|||りょうり||つくって||

朋也 くん や お 友達 が き たら 、 一緒 に 食べ なさい ともや||||ともだち||||いっしょ||たべ|

お 父さん と お 母さん の う そつ きっ !   だ いっき らい ! |とうさん|||かあさん|||||||

ことみ …

そう だっ   途中 で 、 くま さん を 探し て あげる わ ||とちゅう|||||さがし|||

とびっきり 大きな くま さん 、 送って あげる から … |おおきな|||おくって||

いら ない もん

お 父さん も お 母さん も 、 だ いっき らい ! |とうさん|||かあさん||||

だ いっき らい !

お 誕生日 に は 誰 も 来 なかった |たんじょうび|||だれ||らい|

家政 婦 さん も 急病 で 、 私 は 一 人 だった かせい|ふ|||きゅうびょう||わたくし||ひと|じん|

そして 、 朋也 くん も 姿 を 見せ なかった |ともや|||すがた||みせ|

中 に 入れ て くれる かな ? なか||いれ|||

知ら ない ひ と は 入れ ちゃ だめ って 言わ れ てる の しら|||||いれ||||いわ|||

お 父さん と お 母さん の こと は 、 まだ 聞い て ない の ? |とうさん|||かあさん|||||ききい|||

その 人 は 説明 し て くれ た |じん||せつめい||||

お 父さん と お 母さん の 乗った 飛行機 が こわれ て 、 遠く の 海 に 落ち て しまった |とうさん|||かあさん||のった|ひこうき||||とおく||うみ||おち||

とっても 大事 な 論文 も 、 いっしょ に 海 に 沈 ん で しまった |だいじ||ろんぶん||||うみ||しず|||

もしかしたら 、 お 父さん の 書斎 に 、 ひかえ が ある かも しれ ない ||とうさん||しょさい|||||||

それ は 世界 じゅう の 人 に とって 、 とても 大事 な もの だ から 、 ||せかい|||じん||||だいじ||||

どうして も 見つけ なくて は なら ない … ||みつけ||||

かえって 、 かえって …

この 人 は 、 きっと わる もの な ん だ |じん|||||||

お 父さん の 大事 な もの を 、 とって い こ う と し てる ん だ |とうさん||だいじ||||||||||||

そう 思った |おもった

これ から は うんと いい 子 に し ます |||||こ|||

もう けっして 、 わがまま は 言い ませ ん ||||いい||

お 勉強 も 、 たくさん し ます |べんきょう||||

ご 本 を たくさん 読 ん で 、 りっぱ な 人 に なり ます |ほん|||よ|||||じん|||

だから 、 かみ さま 、 お ねがい です

お 父さん と お 母さん を 、 かえし て ください |とうさん|||かあさん||||

どう か 、 かえし て ください …

「 … 学会 で の 特別 講演 の ため 、 急遽 予定 を 繰り上げ 渡 米 する 途中 の 事故 で し た 」 がっかい|||とくべつ|こうえん|||きゅうきょ|よてい||くりあげ|と|べい||とちゅう||じこ|||

「 捜索 は ついに 始まって おり ます が 、 墜落 時 の 状況 から 、 行方 不明 者 の 生存 は … 」 そうさく|||はじまって||||ついらく|じ||じょうきょう||ゆくえ|ふめい|もの||せいぞん|

お 父さん っ 、 お 母さん っ 、 どこ ? |とうさん|||かあさん||

お 父さん っ 、 お 母さん っ   わたし 、 いい 子 に する から ! |とうさん|||かあさん||||こ|||

… えぐ っ 、 いい 子 に する から … |||こ|||

… えぐ っ … えぐ っ 、 いい 子 に する から … |||||こ|||

最後 に お 父さん の 書斎 に 入った さいご|||とうさん||しょさい||はいった

本当 は 、 入っちゃ いけない 部屋 な ん だ けど 、 もう そこ しか 残って なかった ほんとう||はいっちゃ||へや||||||||のこって|

きっと これ が 、 わる もの が 言って い た 、 「 大事 な ろ ん ぶん 」 だ と 思った ||||||いって|||だいじ|||||||おもった

きっと これ の せい で 、 お 父さん と お 母さん は 、 い なく なって しまった ん だ ||||||とうさん|||かあさん|||||||

こんな もの が 大事 な もの なんて 、 まちがって る |||だいじ|||||

世界 の 人 たち なんて 、 私 に は どうでも よかった せかい||じん|||わたくし||||

私 が ほしい の は 、 お 父さん と お 母さん だけ だった わたくし||||||とうさん|||かあさん||

なぜ そんな こと を

わから ない の っ …

これ 、 全部 、 事故 の 記事 か ? |ぜんぶ|じこ||きじ|

最初 は 、 罪ほろぼし の つもり だった ん だ と 思う さいしょ||つみほろぼし|||||||おもう

燃やし て しまった 論文 の かわり に 、 お 父さん と お 母さん の こと が 書 い て ある 新聞 を 、 ぜんぶ 切り抜 い て … もやし|||ろんぶん|||||とうさん|||かあさん||||しょ||||しんぶん|||きりぬ||

でも 、 それ だけ じゃ ぜんぜん 足り ない って 思って … |||||たり|||おもって

お 父さん と お 母さん の 名前 が 書 い て ある ご 本 を 見る と 、 それ も 切り抜 い て |とうさん|||かあさん||なまえ||しょ|||||ほん||みる||||きりぬ||

それ から 私 、 たくさん たくさん お 勉強 し た の ||わたくし||||べんきょう|||

お 父さん と お 母さん の あと を 継ぎ たい って 思った から |とうさん|||かあさん||||つぎ|||おもった|

お 父さん と お 母さん は 、 この 世界 の 成り立ち を 、 いちばん きれい な 言葉 で あらわ そ う と し て た |とうさん|||かあさん|||せかい||なりたち|||||ことば||||||||

それ は 世界中 の 人 に 伝え なけ れ ば いけない こと ||せかいじゅう||じん||つたえ|||||

ほか の だれ に も 真似 する こと は でき ない … |||||まね|||||

私 に も … わたくし||

でも 、 私 が それ を し なけ れ ば … |わたくし|||||||

かみ さま は 論文 を 燃やし て しまった 私 を 、 ゆるし て は くれ ない から |||ろんぶん||もやし|||わたくし|||||||

ことみ …

もう 、 あんな 悲しい こと は いや な の … ||かなしい|||||

大好き な 人 を なくす の は いや … だいすき||じん|||||

今 は 帰って いま||かえって

そう 、 聞い た の ね |ききい|||

先生 、 今日 は 、 ことみ は … せんせい|きょう|||

しばらく 休む って 、 連絡 が あった わ |やすむ||れんらく|||

岡崎 くん 、 一ノ瀬 さん に 海外 留学 の 話 が ある の は 知って る ? おかざき||いちのせ|||かいがい|りゅうがく||はなし|||||しって|

留学 ? りゅうがく

成績 の 優秀 な 学生 が 、 アメリカ の 大学 で 勉強 できる 制度 な の せいせき||ゆうしゅう||がくせい||あめりか||だいがく||べんきょう||せいど||

その あと 日本 に 戻る か は 本人 次第 ||にっぽん||もどる|||ほんにん|しだい

この 前 まで 、 一ノ瀬 さん は 乗り気 じゃ なかった の |ぜん||いちのせ|||のりき|||

でも 、 今朝 、 「 話 を 進め て ください 」 って 電話 で |けさ|はなし||すすめ||||でんわ|

ことみ ちゃん は 、 ずっと 岡崎 さん の こと 、 覚え て い た ん です ね ||||おかざき||||おぼえ||||||

ああ   俺 の ほう は 、 今 でも ぼんやり と しか 思い出せ ない のに |おれ||||いま|||||おもいだせ||

俺 、 もう 一 度 ことみ の 家 に いって くる おれ||ひと|たび|||いえ|||

それ なら わたし も 一緒 に … ||||いっしょ|

おまえ は ちゃんと 授業 に 出ろ |||じゅぎょう||でろ

杏 や 藤林 に は 、 事情 を 説明 し て おい て くれ あんず||ふじばやし|||じじょう||せつめい|||||

岡崎 さん … おかざき|

ことみ …

岡崎 さん おかざき|

授業 に は 出ろ って 言った だ ろ じゅぎょう|||でろ||いった||

三 時間 目 が 自習 に なった ん です みっ|じかん|め||じしゅう||||

わたし 、 どうしても 気 に なって … ||き||

お 掃除 し て た ん です か ? |そうじ||||||

ああ   できる こと だけ でも 、 やって みよ う と 思って |||||||||おもって

杏 ちゃん と 椋 ちゃん も 、 同じ こと を 言って まし た あんず|||むく|||おなじ|||いって||

自分 たち に できる こと を しよ う って じぶん||||||||

何 を する つもり な ん だ ? なん||||||

それ は 秘密 です ||ひみつ|

ヒント ひんと

誕生日 、 です たんじょうび|

なるほど な

あっ   あの … ヒント 、 簡単 すぎ まし た か ? ||ひんと|かんたん||||

ことみ の 誕生日 って 、 土曜日 だ よ な ? ||たんじょうび||どようび|||

はい   今日 が 火曜日 です から あと 四 日 です |きょう||かようび||||よっ|ひ|

杏 たち に 伝え て くれ   お互いに がんば ろ う って あんず|||つたえ|||おたがいに||||

は いっ

ただ 、 ことみ ちゃん を 学校 に 戻し て あげ られる の は 、 世界中 で 岡崎 さん だけ だ と 思い ます ||||がっこう||もどし||||||せかいじゅう||おかざき|||||おもい|

大げさ だ な おおげさ||

大げさ で は ない です ; B おおげさ|||||b

こんな ん じゃ 終わら ない な |||おわら||

道具 を 揃え ない と ダメ かな どうぐ||そろえ|||だめ|

続き は 明日 だ つづき||あした|

お 休み 、 ことみ |やすみ|

ことみ 、 いる はず だ よ な

そう か …   ここ は 花壇 だった ん だ ||||かだん|||

は ぁ   少し は マシ に なった けど 、 こんな ペース じゃ 間に合わ ない なぁ ||すこし|||||||ぺーす||まにあわ||

これ も なんとか し ない と な

やっぱり 、 道具 を 揃え ない と ダメ か |どうぐ||そろえ|||だめ|

これ は 思った より 大変 だ な … ||おもった||たいへん||

岡崎 さん ? おかざき|

よ ー |-

あんた 、 なんで こんな ところ うろつ い てん の よ ?

買い物 だ よ かいもの||

意外 と お 金持ち な の ねぇ いがい|||かねもち|||

いつか 、 家 を 出よ う と 思って 、 バイト の 金 を 溜 め て た ん だ よ |いえ||でよ|||おもって|ばいと||きむ||たま||||||

そっち は 何 してん だ ? ||なん||

こら ぁ ~ ッ

プレゼント する つもり だった の よ 、 ことみ に … ぷれぜんと|||||||

ヴァイオリン 置 い て いった 先輩 に 連絡 し て 、 正式 に 譲って いただける こと に なった ん です ヴぁいおりん|お||||せんぱい||れんらく|||せいしき||ゆずって||||||

仁科 さん に 相談 し たら 、 一 度 ちゃん と 調整 し た 方 が いい と 言わ れ た ので 、 楽器 屋 さん に 持っていく 途中 で … にしな|||そうだん|||ひと|たび|||ちょうせい|||かた||||いわ||||がっき|や|||もっていく|とちゅう|

言 っと く けど 、 悪い の は 100 パーセント あの バイク の 奴 だ から ね げん||||わるい|||ぱーせんと||ばいく||やつ|||

せめて 手元 に 鉄 パイプ が あったら 、 バイク もろとも ボッコボコ に して やった のに |てもと||くろがね|ぱいぷ|||ばいく||||||

すみません …

もっと 気 を つけ て い れ ば 、 こんな こと に は … |き||||||||||

あんた たち は 責任 感じ すぎよ   いい加減 落ち込む の は 終わり っ |||せきにん|かんじ||いいかげん|おちこむ|||おわり|

だ な   こうして て も 仕方 が ない |||||しかた||

楽器 屋 に 、 行って みよ う がっき|や||おこなって||

ここ まで 壊れ たら 、 修理 する より 買った 方 が 安い です よ ||こぼれ||しゅうり|||かった|かた||やすい||

ちょっと 、 人 が 困って る の に 付け込 ん で 、 新しい の 売りつける 気 ! ? |じん||こまって||||つけこ|||あたらしい||うりつける|き

待て 待て 、 杏   そりゃ 言いすぎ だ ろ う まて|まて|あんず||いいすぎ|||

そう だ よ お 姉ちゃん ||||ねえちゃん

あの 、 本当 に 大事 な もの な ん です |ほんとう||だいじ|||||

どうにか 、 お 願い でき ない でしょう か ? ||ねがい||||

う ~ ん

結局 、 引き受け て もらえ ませ ん でし た ね けっきょく|ひきうけ|||||||

絶対 に こっち の 足元 見 てる の よ ぜったい||||あしもと|み|||

でも 、 買った 方 が 安い って の は 、 本当 だ ろ |かった|かた||やすい||||ほんとう||

ことみ に は 、 この ヴァオリン で なく ちゃ ダメ な の よっ ||||||||だめ|||

ほか の お 店 を あたって み ま しょ っ ! |||てん||||||

だって 、 このまま 諦める こと なんて でき ませ ん から ||あきらめる||||||

そこ まで おっしゃる の なら 如果您能做到这一点

でも 、 仮に 修理 でき た と して も 、 土曜 まで と いう の は 無理 です よ |かりに|しゅうり||||||どよう||||||むり||

あの … どれ ぐらい かかり ます か ?

さあ 、 ちょっと 見当 が つき ませ ん ねぇ ||けんとう|||||

一 ヶ月 かかる か 、 半年 かかる か ひと|かげつ|||はんとし||

遅 いっ 、 二 日 に 負け てっ ! おそ||ふた|ひ||まけ|

もう おまえ 黙って ろ って ||だまって||

それ と 、 直せ た と して も 、 昔 の 音 に 戻る 保証 は あり ませ ん よ ||なおせ|||||むかし||おと||もどる|ほしょう|||||

あー も う っ 、 腹 立つ ~ ! ! ||||はら|たつ

しょうがない だ ろ 預かって もらった だけ でも 、 よかった って もん だ |||あずかって|||||||

… 修理 代 、 どれ ぐらい かかる でしょう か … しゅうり|だい|||||

そんな 心配 し なく て いい わ よ |しんぱい||||||

いざ と なったら カンパ で も 募る から |||かんぱ|||つのる|

おまえ が やる と カンパ じゃ なく て 恐喝 に なり そう だ な ||||かんぱ||||きょうかつ|||||

は あっ …

この 間 まで 、 あんなに 楽しかった のに |あいだ|||たのしかった|

なん で こ う 、 うまく いか ない の かしら ねぇ

ことみ ちゃん 、 今 も 家 に いる ん でしょ う か ||いま||いえ||||||

へ ぇ ~   ずいぶん 進 ん だ じゃ ない |||すすむ||||

一 人 で ここ まで やる なんて 、 すごい です 岡崎 さん っ ひと|じん||||||||おかざき||

全然 だ   こっち も 土曜日 に 間に合う か 、 わから ない ぜんぜん||||どようび||まにあう|||

ことみ っ 、 いる ん で し ょっ

出 てき な さ いっ   ことみ っ ! だ||||||

お 姉ちゃん 、 あんまり 無理 に 呼びかけ ない ほう が … |ねえちゃん||むり||よびかけ|||

そう だ   近所 迷惑 だ し な ||きんじょ|めいわく|||

岡崎 さん っ   わたし 達 も お 手伝い し て い って いい です か ? おかざき||||さとる|||てつだい|||||||

ありがたい けど 、 もう 遅い だ ろ |||おそい||

帰り が 遅く なる と 、 家 の 人 が 心配 する ぞ かえり||おそく|||いえ||じん||しんぱい||

それ じゃ 、 お 先 に ねぇ |||さき||

岡崎 さん も 、 あんまり 無理 し ない で ください おかざき||||むり||||

わかって る

道具 を 整理 し たら 、 俺 も 帰る よ どうぐ||せいり|||おれ||かえる|

お 休み なさい 、 岡崎 さん |やすみ||おかざき|

お 休み なさい |やすみ|

さて と 、 やっぱり もう 少し やって いく か ||||すこし|||

埋まって いる の は 、 きっと 子供 の 頃 の 俺 自身 の 記憶 だ うずまって|||||こども||ころ||おれ|じしん||きおく|

ことみ は 眠って いる の だ ろ う か ? ||ねむって||||||

悪い 夢 は 、 見て い ない だ ろ う か ? わるい|ゆめ||みて||||||

もしかしたら 、 今 やって る こと は 全て 無駄 かも しれ ない |いま|||||すべて|むだ|||

そう なった 時 … ||じ

俺 は 、 どう すれ ば いい の だ ろ う ? おれ||||||||| 我该怎么办?

そう なった 時 … ||じ

俺 に は 、 耐え られる だ ろ う か ? おれ|||たえ|||||

岡崎 さん おかざき|

戻って き ちゃ い まし た   へ へ もどって|||||||

渚 の 言った とおり 、 やっぱり まだ やって た わ ね なぎさ||いった|||||||

私 たち に も 、 お 手伝い さ せ て ください   お 願い し ます わたくし|||||てつだい||||||ねがい||

それ じゃあ 、 あと 30 分 だけ な |||ぶん||

は いっ

そう だ   不安がる こと なんて ない ||ふあんがる|||

俺 は 一 人 じゃ ない ん だ から おれ||ひと|じん|||||

あれ ?

どう し た ?

今 、 ちょっと だけ カーテン が 揺れ た よう な … いま|||かーてん||ゆれ|||

さあ 、 続けよ う ぜ |つづけよ||

は いっ

うん ; 次回 予告 |じかい|よこく

おととい は 兎 を 見 た の ||うさぎ||み||

きのう は 鹿 ||しか

今日 は 、 あなた … きょう||

ずっと 、 憶 え て い た の |おく|||||

お 庭 に 迷い 込 ん で き た 、 男の子 |にわ||まよい|こみ|||||おとこのこ

私 、 その 男の子 の こと 、 とっても とって も 好き だった の わたくし||おとこのこ||||||すき||

私 の 、 たった 一 人 の お 友達 だった から わたくし|||ひと|じん|||ともだち||

だから … ずっと 待って た の ||まって||