Just Because ! Episode 10
( 車 の ドア が 閉まる 音 )
( 夏目 ( なつ め ) 美緒 ( み お )) ここ 懐かしい
小さい ころ よく 来て た よ ね
( 夏目 美奈 ( みな )) お 父さん の お気に入り だった から
( 美緒 ) フフッ
今 も 好きでしょ ?
( 美奈 ) しょっちゅう 1 人 で来て る みたい よ
(2 人 の 笑い声 )
( 美奈 ) どこ に した の ? 第 一 志望
( 美緒 ) 上 叡 ( じょうえい )
( 美奈 ) あ …
あんた チャレンジャー だ ね
今 から レベル 上げる と か
お 姉ちゃん が 言った んじゃ ん
教育 系 なら ほか に いい とこ ある って
上 叡 と は 言って ない よ
そっち で 有名な の は 知って る けど さ
別に 落ちて も 恨んだり し ない から
その 顔 全然 信用 でき ない
ホント だって 自分 で 決めた こと だ から
( 美奈 ) そ っか
( 美緒 ) うん
( 美奈 ) 頑張り な よ
もう 頑張って る よ
( 美奈 ) そっち の こと
まあ 一応 …
( 美奈 ) 一応 ?
( 美緒 ) 頑張る 予定
( 美奈 ) さっき まで の 強気 は どこ よ
♪~
~♪
( 母親 ) あら 学校 行く の ?
( 泉 ( いずみ ) 瑛 太 ( え いた )) 登校 日 だ よ 今日
( 母親 ) 真面目 ねえ
( 母親 ) ん ?
みかん 食べる ?
あの さ 明後日 な んだ けど …
( 母親 ) 明後日 って 金曜日 ?
( 瑛 太 ) うん 早 めに 出かける から
( 母親 ) 物好き よ ね
大学 決まって る の に まだ 受験 する なんて
えっ ?
受験 料 どうした の ?
( 瑛 太 ) お年玉
( 母親 ) お 弁当 は ? 明後日 の
( 瑛 太 ) 試験 午前 中 だけ だ から 平気
上 叡 の 入学 金 は バイト して 返す から
( 母親 ) 合格 したら ね
受かる って
いって らっしゃい ( ドア が 閉まる 音 )
( 乾 ( い ぬい ) 依子 ( よりこ )) 相馬 ( そう ま ) に あげ ん の ?
( 森川 ( もり かわ ) 葉月 ( はづき )) えっ ?
( 依子 ) だって 今日 さ …
( 葉月 ) うん 受け取って もらえれば だ けど
その 心配 は ない って 飛び 跳ねて 喜ぶ でしょ 絶対
( 美緒 ) おはよう
( 佐藤 真由子 ( まゆ こ )) おはよう ( 鈴木 桃 花 ( もも か )) おはよう
美緒 来た んだ 試験 明後日 だ よ ね ?
ずっと 勉強 して る と 逆に 不安に なる し
( 桃 花 ) 早苗 ( さなえ ) は “ 悪あがき する んだ ” って ―
言って たよ
( 真由子 ) どうかした ?
( 美緒 ) 今日 みんな 来て る な ー と 思って
あ …
( 葉月 ) ウフッ
( 桃 花 ) だって バレンタイン じゃ ん
関係 ある の ?
ある って ! 高校 生活 最後 だ よ ?
男子 絶対 期待 して る
試験 前 の 美緒 に やめ なって
あっ ごめん
( 美緒 ) いい よ そんな 気遣わ ないで
( 渡辺 ( わた なべ )) う お っ (3 人 ) ん ?
( 渡辺 ) なんか 今日 みんな いる な
それ もう やった
泉 来 てん の かな …
( チョーク の 筆跡 音 )
( 教師 ) はい ここ
試験 出す から ちゃんと 書 いとく ように
( チャイム ) ( 教師 ) よ ー し ! 今日 ここ まで な
( 放送 部 部員 ) 3 年生 は もう 帰り なんて いい なあ
( 放送 部 部長 ) 受験 な んだ から しかたない でしょ
ハァ … 私 進路 どう すんだ ろ
あー っ 小宮 さん ! 来年 の 部活 の 話 !
いいかげん し たい んだ けど … ( 小宮 ( こみ や ) 恵那 ( え な )) ごめん あと で !
( 放送 部 部長 ) ハァ …
行っちゃ い ました ね
( 放送 部 部長 ) ん ~
やっぱり 写真 部 と 一緒 なんて 絶対 無理 !
( 恵那 ) あっ
あ …
来て た んだ
夏目 こそ 試験 もう すぐじゃ なかった っけ
うん 明後日
だから 気分 転換 って いう か そんな 感じ ?
用事 職員 室 ?
うん そんな 感じ
あっ
おう
担任 今 の 人 じゃ ない の ?
( 美緒 ) ホント は 違 く て …
( 携帯 電話 の バイブ 音 )
ごめん
ライン ?
( 瑛 太 ) うん いつも の グループ
陽斗 ( はる と ) が “ 今日 い ん の ?” って
あっ
あ …
( 相馬 陽斗 ) 勉強 でも して ん の かも な
まだ 帰ら ねえ の ?
( 猿渡 順 平 ( さる わた りじゅん ぺい )) バカ 野郎 !
まだ 俺 に チョコ を 渡す チャンス を 探って る 女子 が
いる かも しれ ねえ だ ろ !
帰ったら 試合 終了 だ ぞ !
順 平 の 試合 は コールド で 終わって んだ ろ
9 回 裏 2 アウト だ
( 席 を 立つ 音 ) お っ
( 石垣 陸 生 ( りく お )) 俺 帰る わ
( 順 平 ) 試合 終了 に は 早い ぞ 陸 生
俺 は 何も 諦めて ない
おい それ は まさか …
もらった
( 順 平 ) な っ ! 誰 だ ! 誰 だ よ ? ( 携帯 電話 の バイブ 音 )
( 陸 生 ) それ は 教え られ ない な
( 順 平 ) 言え って ! なあ 陽斗 ?
おい 聞いて ん の か ? 陽斗
( 陽斗 ) う ひ っ
悪 ( わり ) い 俺 先 帰る
おい なんだ ? あれ お っ
この 手 も な んだ よ !
( 陽斗 ) おっしゃ ー !
帰る
( 瑛 太 ) 待った
これ は …
あ …
なんで そんな 顔 すんだ よ …
( 足音 )
( 恵那 ) 瑛 太 先輩 !
( 瑛 太 ) なんだ 小宮 か
( 足音 )
スマホ 貸して
えっ ?
いい から
やっぱり …
( 操作 音 )
( 恵那 ) ごめんなさい
( 瑛 太 ) 小宮 が 悪い わけじゃ …
( 恵那 ) とにかく ごめんなさい !
( 美緒 ) ハァ ハァ ハァ …
ハァ ハァ …
ハァ …
あたし …
完璧 本気じゃ ん
( 清水 ( しみず ) 徹 ) 廊下 寒 ( さ み ) い
( 山口 ( や まぐち ) 薫 ) そうだ ね
( 徹 ) お っ ぐ っ … ( 薫 ) ん ?
心 も 寒い ね
人 の いな いとこ で やれよ
世界 は もう ちょ い 俺 ら に 気 を 遣え
ホント バレンタイン と か ―
チョコレート 会社 の 陰謀 なん だって !
( 解 錠 音 )
何も 知ら ず に 踊らさ れて る 連中 が
あわれで しかたない な ( ドア が 閉まる 音 )
それ みんな に 教えて あげたら ?
や だ ね
鼻血 噴く まで チョコ に 踊らさ れて りゃ いい んだ よ
俺 は 断然 正月 と 盆 と 節分 を 大事に する ね
ねえ これ …
( 徹 ) あ … ん ?
( 徹 ) お っ おお … ( 薫 ) ああ …
( 徹 の せきばらい )
( 徹 ) ホームメイド …
( 薫 ) ど … どう する ?
( 徹 ) 慌てる な ! まずは 盗聴 器 そして 隠し カメラ を 探せ !
クソッ
( 薫 ) 性根 から ゆがんで る な
ほか の 女の子 なら ともかく ( 徹 ) どこ だ !
小宮 さん は し ない でしょ そんな こと
なあ 湘南 クッキー で いい と 思う ?
何 ? 急に …
( 徹 ) 来月 返す の って さ
( 薫 ) ん ~!
江 ノ 電 せんべい と ロマンスカークッキー も 付けよう か !
( 徹 ) それ だ ! ( 薫 ) うん
フフーン
( 徹 ) って か あいつ どこ 行った んだ ?
今日 3 年 の 写真 整理 する って 言って た よ ね ?
全部 回れる かな …
( 陽斗 ) 森川 行き たい と こって …
や っぱ ここ だ よ な
( 葉月 ) ここ が 一 番 いい と 思って
( カラス の 鳴き声 )
( トランペット の 演奏 )
( トランペット の 演奏 )
( トランペット の 演奏 )
( カラス の 鳴き声 )
( 葉月 ) ありがとう 今日 は つきあって くれて
( 陽斗 ) お 礼 す ん の は こっち だって
森川 に 声 かけ られた の も うれしかった し さ
( 葉月 ) 相馬 くん
( 陽斗 ) ん ?
( 葉月 ) ごめんなさい
えっ ?
私 相馬 くん と つきあえ ない
ちゃんと 考えて それ が 一 番 いい と 思って
( 陽斗 ) なんで ?
( 葉月 ) 4 月 に は 兵庫 に 引っ越す から
( 陽斗 ) そんな の … 関係 ないだ ろ !
( 葉月 ) ある よ ( 陽斗 ) う っ
春 に は お互い 新しい 環境 に なる んだ よ
私 は 大学 が 始まって 相馬 くん は 社会 人
慣れる まで は 自分 の こと で いっぱいだ と 思う
なんとか なる って そんな の !
私 に は 自信 が ない
今 みたいに 会え なく なる んだ し
( 陽斗 ) 会い に 行く って 毎週 でも !
( 葉月 ) 無理だ よ
無理じゃ ない !
新幹線 で 往復 3万 円
夜行 バス でも その 半分 は かかる のに
そんな の 続く わけない !
ごめん ムキ に なって … 私
いや … 俺 も ごめん
( 陽斗 ) でも なん つ ー かさ ちょっと うれしい かも
えっ ?
( 陽斗 ) ホント すげ え ちゃん と 考えて くれた んだ
俺 の こと
うん
だから ね 相馬 くん
大学 で の 生活 が 落ち着く まで 待って ほしい
その とき まだ 私 で いい なら
私 と おつきあい して ください
あ …
はい
( 葉月 ) 相馬 くん ( 陽斗 ) あ …
あ … ああ
じゃあ 気 ぃ つけて
( 葉月 ) うん
( 陽斗 ) どうかした ?
( 葉月 ) これ
( 陽斗 ) ありがとう
もう ひと ふんばり !
( 瑛 太 ) 今日 は …
勉強 と か 無理だ ろ
( 携帯 電話 の バイブ 音 )
あ …
( 足音 )
あっ
先輩 手 出して
寒い
今日 が なんの 日 か くらい 知って る でしょう ?
私 も 恥ずかしい から 早く して よ
このまま じゃ 共倒れ だって
はい
瑛 太 先輩 試験 近い し
手作り と か 渡して お なか 壊さ れて もや だ し
心遣い どうも
ちょうど 糖分 欲しかった
おいしい ?
寒くて 味 し ない
( 恵那 ) ちゃん と 味わって よ ー ( 飲み込む 音 )
あっ
まっ チョコ は ついで だ から いい んだ けど さ
( 瑛 太 ) ん ?
( 恵那 ) 本命 は こっち です から !
あ …
( 恵那 ) 回れる だけ 回って みた
1 個 ぐらい 御利益 ある でしょ
全部 ある って 罰 当たり だ な
って か 合格 して いい わけ ?
ん ?
( 瑛 太 ) だって 俺 が 受験 する の は さ …
あー 前 言った じゃ ん
会長 と の こと は 応援 する って
( 瑛 太 ) そういう もん ?
( 恵那 ) まあ ホント は 面白く ない よ
落ちれば いい と 思って る ( 瑛 太 ) おい
でも 瑛 太 先輩 頑張って る から
それ が うまく いって ほしい の は ホント … だ と 思う
いい よ な
そういう とこ
あ …
一 番 効き そうな の どれ ?
( 恵那 ) えっ ? あっ うーん …
これ かな ?
じゃあ …
これ は 小宮 が 持 っと いて
なんの 儀式 ?
小宮 も ある んだ ろ ? 写真 の コンクール
あ … うん !
そっち の 結果 いつ 出る の ?
( 恵那 )2 月 24
合格 発表 と 同じ 日 か
瑛 太 先輩 私 が 賞 取って も いい の ?
( 瑛 太 ) じゃ ない と 写真 部 なくなる んでしょ ?
どうでも い いって 前 は 言った くせ に
今 は どうでも よく なく なった
( モノレール の 走行 音 )
( 瑛 太 ) 小宮 が 頑張って る こと は まっ 報われて ほしい じゃ ん
あ …
( 瑛 太 ) モノレール 来た
( モノレール の 走行 音 )
帰り の 切符 は ?
小宮 ?
人 の 気 も 知ら ないで …
さっ !
絶対 合格 して やる
( 美緒 ) そし たら ちゃん と 言う んだ
この 気持ち 全部
私 やっぱり 瑛 太 先輩 が 好き
♪~
~♪